その町のなお
《七生は「いんすたんと・らーめん」を見つけた》
私の隣にいる猫。
猫の目にこの世界はどう映っているのだろう。
私はお昼ご飯を猫と一緒に食べながら縁側でそんなことを考えていた。この隣にいる猫は野良猫で良く家に来ては、特に何をするわけでもなく縁側で寛いでいる。という私も何をするわけでもなく猫と日向を浴びながら考え事をしているようなそうじゃないようなそんな日常を送っている。
私の年は15。昔なら学校へ行っていた年齢だそうだが、今のこの世界には学校は必要ないのだ。というのもこの世界の大人たちはもういないのだ。
なぜか突然、この世界の30才より上の人々は原因不明の奇病でみんな亡くなってしまい、私の両親ももういない。私もあと15年したらこの世からいなくなるんだなあと感慨深げに空を眺めながらお昼ご飯を食べている。ただこの奇病のせいというかお蔭というか食料には困らない。何故ならあふれかえる程に実った四季折々の食材が庭を占拠しているからだ。道へ出れば人より繁殖した家畜だった動物が文字通り大行進している。
ちなみに私のあだ名は「いかずボケ」である。
女の子の私には不名誉だが本当の事だから仕方がない。こんな世の中になってからみんな大体12,3で結婚して子供を作って育てている。生きる術は親から全て学ぶため特に何かで困ることは無い。
嗜好品の類も目の前にあるよく分からない植物の実を炒って砕いてお湯を入れれば昔で言うところの「こーひー」になるらしいし、他の所に生えている植物の葉を干してお湯をいれれば「おちゃ」になってそれを良く揉んで乾燥させれば発酵の度合いによって味が変わる。
薬の類もいろんなところに生えている植物を煎じれば大概の病気は治ってしまう。昔は絶望的だった病気らしい「がん」「えいず」「とうにょう病」というものも、それに対応する草を煎じれば三日もあれば治ってしまう。
とにかくこの世界には生きる上での不安は何も無い。
ただ無い物もある。
それは娯楽である。楽しみである。毎日を退屈にしない何かである!
そう本当に文字通り「平和」過ぎて退屈なのである。
年号ですら今は、平和14年というから笑えない冗談だ!
昔はあったらしい戦争も食料や「しゅうきょう」の問題とか「りょうど」の問題、
資源の問題が無いため 起きようがないのだ。言葉の壁とかいうのも何故か奇病のせいで無くなったので、世界中どこへ行っても同じ言葉で通じる。
ただ「りょうど」の概念は無いが集落という概念や村、町、街という概念はある。さっき言った年号もこの町でしか通じない。他の場所だと例えば、西暦だったり東暦だったり、とそれぞれの場所で今の年代の呼び方が変わるのだ。それを統一しようという考えはあったのだが、別に特に困る事でもないのでそのまま、それぞれの年代の呼び方にしようとなったという事なのだ・・・・・・。
さてと、昼ご飯も食べ終わったので今日も不思議を探しに行きますか――。
私は台所の蔓を引っ張る。すると何本も束ねられたそこからは綺麗な水が出てくる。ヘチマのスポンジと洗剤草から取れる洗剤で食器を洗い洗い終わった食器を食器かごの中に放り込んでもう一度、蔓を引っ張ると水が止まる。
私は倉庫から自転車を出すと縁側にいた猫がカゴに乗る。この猫も退屈なのだろうか?
外に出ると山の上に煙が上がっている。あれは、職人さんが鉄を溶かして様々な製品を作っている場所だ。他にも色んな職人さんが私達の生活を支えてくれている。その人たちに何か物を渡せば大概の物は手に入る。私の場合は、拾ってきた不思議な物や、私が作った珍妙と呼ばれる発明の数々だ。
私は自転車を漕いで家を出る。
珍妙と呼ばれる発明の数々、例えば声を記憶して同じ事を喋る機械だとか、遠くの場所が近くに見えるガラスが入った筒とかだ。どれも私が探検した場所にあった本に書いてあった物をその通りに作っただけなのだが、どうにもこの世界では役に立たない。ただ欲しい人もいてそういう人にはとても良い物と交換が出来るので、私の特技と言えばそういうものなのだ。
この世界の人々はそれぞれ特技がある。私の珍妙な発明もそれにあたるし、職人さんたちの技もそうだ。中には絵を描くのが上手でそれを特技にしている人もいるし、お話を作るのが得意な人はそれを特技にしている。そういった特技で物を貰って自分たちの生活を自分的に豊かにしていくのだ。昔あった「しごと」という概念はもうないのだ。ただみんな好きだからそういう事をしているに過ぎない。中には特技そのものが好きなのではなく特技を使って喜んでくれる人がいるからその特技を学ぶ人もいる。
しばらく坂道を走っていると町を見渡せる丘に出た。
そこには鬱蒼とした植物たちが町を覆っていた。私は少し切れた息を整えながら近くにあった蔓を引っ張って水を飲む。
「ふぅ。またここの景色も変わったな・・・・・・」
毎日見慣れた景色だけど植物の生育が良いのか少しずつ変わっていく世界。私があと15年生きられるからここからの景色も15年後には大きく様変わりしているんだろうな。
そして私は蔓を引っ張って水を止めると自転車で坂を下る。もう少しで、私の探索場に出る。坂を下って、そこを道なりに走ると大きな穴がある。そこで私は自転車を止める。穴の中を覗くと植物の根っこが螺旋を捲いて階段のようになっているので私と猫はその植物の根っこの上を歩く。徐々に上からの明かりが無くなってくるので私は、明かり草を出してそれに電気草を通す。すると明かりがついて周辺を照らす。奇病で変わったことと言えばこの植物たちだと両親に聞いた。私には分からないが、昔はこんな草は存在すらしていなかったらしい。他にも浮石草や、電線蔓など植物の多様性はとても多くなったそうだ。ちなみに動物も同じで多様な種類の動物がこの世界にはいるようだ。一度見てみたいが全てを見ることは叶わない。何故なら私達の寿命は30しかないからだ。
だから出来るの事は本当に数少ない。こういう時に昔の人は100まで生きる人もいたというのだからきっと何でもできたに違いない。その割に本を見るとあまり何もしていないように見えるのはなぜだろう。とっそんなことを考えていたら目的の場所にたどり着いた。中には何に使うのかよく分からないもので溢れかえっていた。前来た時は「いんすたんと・こーひー」を美味しく飲むことができる機械を見つけた。しかし問題なのは「いんすたんと」とは何かという事だ。「こーひー」は分かるのだが「いんすたんと」が分からない。
辞典で「いんすたんと」を調べると『すぐにでき、手軽である・こと(さま)』と出たのでおそらく簡単に出来る「こーひー」なのだとは思ったがあれ以上簡単な「こーひー」とはどういうものなのか? それにそれを美味しく飲むというのも理解し難い。つまりは不味く作った「こーひー」を簡単に作れるようにしてそれを美味しく飲もうというのだから、なおさら分けが分からない。最初から美味しく簡単に作れるようにすれば良いのではないか? これが「らーめん」なら分かる。「らーめん」は自宅で作ろうとすると凄く時間もかかるし上手く作れない事もある。だから「いんすたんと・らーめん」があるなら是非とも食べてみたいものだ。そんなこと考えながらこの場所を探索していると、樹の根っこに邪魔されて通れない場所があった。
私は腰に吊ってあったブレードを抜いてその根っこを斬った。職人が作ったものだけあって斬れ味は抜群だ。その先をこえると半円や四角形の物に紙で上に蓋をして、周りを透明な物で包装してあるものが並んでいた。
一つとって上の絵を見ると「らーめん」の絵が描かれていた。これはなんだろう?
私が首を傾げながら横面を見ると古代文字が書かれていた。
「なんて書いてあるの?」
私は考古学者ではないのでその文字が読めなかった。ただ、上面に「らーめん」の絵が描かれているので、これはきっと何かすごい物に違いないと思いそれを持っていた袋いっぱいにそれを詰めた。
袋が一杯になったので今日の探索はこれで終わりになる。私は急いで上へと走り出し自転車に乗った。しばらくすると猫も走ってきてカゴの中に入ったので私は掛け声をかけてペダルを漕いだ。
そして私はいつものように考古学者の彼女の家に自転車を走らせた。そして彼女の家の前にたどり着く。私は彼女の玄関前に取りつけた、だいぶ前に拾った大きな鈴を誰か分かるように思いっきり鳴らした。
「うるさーーーーーーーい! 僕は忙しいんだ! 退屈ならどこかへ行け七生」
眼鏡をかけて体に合ってない大きなワイシャツを着た彼女が二階の窓からパンツを丸出しで叫んできた。
「古海ー面白い物、拾ったから調べてよー」
「面白い物?」
古海はその言葉に釣られて私を家の中に入れること了承した。古海の家の玄関の引き戸を開けると中には本という本が廊下から階段、部屋に至るまで埋め尽くされていて、人、一人がやっと通れるような壁を築いていた。私はその本の壁を抜けながら階段を上って古海のいる部屋までたどり着く。襖を開けると中にはやはり壁一面に本が並べられて壁を作っていた。その中心で不釣り合いに大きな本を持って、眼鏡を直す古海。私は先ほど拾ったあれを古海に見せた。
「なんだこれ?」
古海も私と同じように横面を見ると古代文字が書かれていることに気付いたようだ。
「古代ジパン文字だね。えーと何々・・・・・・」
しばらく古海は古代文字を解読していた。そして、
「えっとどうやらこれは即席カップラーメンというものらしいね。いわゆる文献に載っているインスタントラーメンというものだよ。てか良く見つけたね」
そう答えたので私は心が高鳴った。今日、考えていた食べてみたいものが目の前にあるからだ。私は興奮する自分を抑えて古海に質問する。
「これ、どうやって食べるものなの?」
古海は目を細めて古代文字をまた読み始める、
「中に入っている、かやくとスープの素を入れ、お湯を入れたら、蓋をし3分たったらお召し上がりくださいと書いてあるね」
「かやく? あの爆発する?」
「それなのかなぁ? それなら燃える『火』と『薬』と書かれているはずなんだけど」
「とりあえず外で開けよう。ここで爆発したら私達、大惨事だわ」
「そうだね」
というわけで、私達はあの本の壁を越えて外に出る。
「で、出たは良いのだけど・・・・・・」
「誰がこれを開けるかだね・・・・・・」
当然。周りには二人しかいないわけで必然的にどちらかが開ける事になるわけだ。先に口を開いたのは古海だった。
「七生。アンタが持ってきたんだからアンタが開けなよ」
「いや。まさか私も、かやくが入ってるとは思わなくてさ、古海こういうことに詳しいんだから古海が開けてよ」
「いやそれなら――」
しばらくそんな問答が続く。しかし、いくらそんな問答をしても決まらないわけで最終的にジャンケンで決めることになり古海が開ける事になった。
「じゃあ。いくよ・・・・・・」
涙目になりながら古海は透明な包装された何かを開けようとする。私は、家の壁を文字通り盾にして古海を応援する。
「頑張れー。古海は出来る子!」
「嬉しくないよ、今そんなこと言われても」
恐る恐る古海が透明な包装を破ろうとする。そして、『パンッ』と軽快な音が鳴って私は、壁に隠れた。そして、こわごわと古海の様子を見るために壁から顔を出すと、「いんすたんと・らーめん」が転がっていて古海が頭を両手で押さえて小動物のようにフルフルと怯えていた。パンツ丸出しで。
「古海ー大丈夫ー? 怪我はないー?」
私は小さな声で古海に尋ねると古海が涙目になりながら、こちらを見た。あっあれは怒っている顔だと確認できた時、古海がものすごい勢いで走って私の胸倉を掴んで上下に振った。
「死ぬかと思った! 死ぬかと思ったよ! 少しちびっちゃったじゃないか!」
ガクガク揺られる私はとにかく古海に謝った。古海の怒りが収まるととりあえず火薬の爆発は収まったのだろうという事で、透明な包装を取り外す。手に妙に絡むのでそれを取るのが大変だった。そして紙の蓋を思いっきり剥がすと私たち二人はそこでまた硬直した。
「かやく・・・・・・」
古海がそういうと私も涙目になりながら古海を見た。
「もうやだよ! 今度こそ七生が開けてよね!」
泣き顔になっている古海。私も火薬が入っている袋を開けるのは嫌だが、「いんすたんと・らーめん」が何かというのも気になるので渋々その袋を開けることに頷く。
「七生ー! 死んでも骨は拾わないからなー!」
そこは拾ってほしいなと思いながら銀色のそれをおずおずと開ける今度は爆発する様子もなくひとまず安心した。そして中をゆっくりと見てみると中には乾燥した食材のようなものが入っていた。
「古海・・・・・・ちょっと来て・・・・・・」
「なにー?」
古海が中を覗く。そして私達二人は顔を見合わせて私は古海に尋ねた。
「これが、火薬?」
「ああ。思い出した。古代ジパンで料理に入れる具の事を加える薬とかいて加薬という街があったよ」
・・・・・・。
「えっ? じゃあ私達無駄におっかなびっくりしていたって事?」
「そうだねー」
それを聞くと私は体の力が抜けるような思いになった。
「とりあえず、説明の通り加薬とスープの素を入れようよ」
古海にそういわれて私は、その通りに「いんすたんと・らーめん」にかやくとスープの素を入れた。
「スープの素ってこれなの? 砂みたいよ?」
「長い年月がたって風化しちゃったのかな?」
私はスープの素というのだから味噌のようなものを想像していたがどうやら違うらしい。
「で、これにお湯を淹れるの?」
「そうだね、今沸かしてくるよ」
古海がお湯を沸かすのをを私は青い空を見ながら待っていた。待つのはあまり好きじゃない。そんな時カゴに載っていた猫が下りてきて遊ぼうと誘うような仕草をしてきた。私が人差し指を使うとその猫がじゃれてきた。この猫の瞳に私達の世界はどう映っているのだろう・・・・・・。
こんな退屈な時間が過ぎているとき私は不意にそんなことを考える。もし私が猫だったらそれでどうなるわけでも無いのだけれどきっと私は同じことを考えるのではないだろうか。人の目にはこの世界はどのように映っているのか・・・・・・。結局、私は退屈がダメな存在なのだろう。そのとき古海が後ろから本でポンと頭を小突く。
「お湯、沸いたよ」
「うん」
頭を押さえて古海をいる私。
古海は私が何を考えているか分かっているのだと思う。だけど言葉にしないのは言葉にしなくてもいい事だからだ。そう思うとなんだか嬉しくなった。
「じゃあお湯を入れるよ」
古海が、やかんでお湯を注ぐと砂のようなスープの素が溶けて、らーめんの香りが立ち上ってきた。
「これに蓋をしてって・・・・・・蓋は?」
古海が私を見る。私の手には先ほどまでそこについていた紙が握られている。
「それが蓋なんじゃ・・・・・・」
「でもこれじゃあ風に吹かれて飛んじゃうよ・・・・・・」
「だーもう! 七生はいつも後先考えずに行動する!」
古海は走って家の中に入ってすぐに戻ってくると、お盆を「いんすたんと・らめーん」の上にのせて蓋代わりにした。
「まったく七生は・・・・・・」
「いやーごめんごめん。ところで古海――」
「何?」
「ずっと気になっていたんだけど『3ぷん待つ』の『3ぷん』って何?」
「古代ジパンの時間とか言うものの単位らしいけど私も詳しくは知らない」
「え? じゃあこれってどの位待てばいいの?」
「さあ」
空気が止まった。私達には昔の人のように共通認識の時間というものの概念が無い。それはそうだ。一日とか、季節といった感覚はあるのだけれどそれ以上は本当に適当で決めてきたのだ。だから「3ぷん」がどの位の時間を示しているのか分からなかったのだ。
「なにか決まり事みたいのは知らないの古海?!」
「えっと1分は60秒だという事は書いてあって人間の鼓動と同じくらいらしいよ」
「じゃあ古海の心音を聞いて作ればいいのね!」
私は古海を押し倒しての胸に耳を当てて音を聞く。「トクンットクンッ」と規則的な音を響かせていた。
「ねえ七生」
「うるさい。心音が聞こえない」
「ずっとこうしているわけ」
「しょうがないでしょう? ほかに何か基準になるものがないんだから」
「・・・・・・」
古海は絶句しつつその私の行動を静かに待っていてくれた。心音の音を数えて120回数えた所で私は数えるのを止めた。多分私達が問答をしている間に「1ぷん」は経っていると思ったからだ。
そして私は古海からゆっくりと離れると古海の頬に少し朱ががかかっているような気がした。私はそれを気にしないふりをして、お盆の乗った「いんすたんと・らーめん」の前に座る。
ようやく文字通り待ちに待った「いんすたんと・らーめん」とのご対面だ。そこはかとない期待を秘めつつお盆をずらすとふわっとらーめん独特の香りが立ち上ってきて中には確かにらーめんが出来ていた。魔法のようだと私は感じつつ古海に箸を借りて二人でそれを試食してみることになった。
「なんか変な気分だね昔の食べ物を食べるっていうのは」
「でもワクワクしない?」
古海のその質問に私はそう答えて笑う。そしてようやく「いんすたんと・らーめん」を啜る。よく咀嚼して飲み込む。
「・・・・・・美味しい」
「そうだね一玄のラーメンに比べるとそこまでではないけど、これはこれで美味しいね」
「いんすたんと・らーめん」。
要するに中にある袋に入ったものを入れて、お湯を入れて蓋をして「3ぷん」待てば、らーめんが出来る食べ物だと私は理解した。
「ああ! 古海。なに一人黙々と食べ進んでいるのよ!」
「ほうがないだろう! ほうは、まだはにもはべてないはから(訳:しょうがないだろう! 今日は、まだ何も食べてないんだから)」
私達は取り合う様に「いんすたんと・らーめん」を食べた。そしてそんな時間は、あっという間に過ぎ私達は「いんすたんと・らーめん」を食べ終えた。
「「ごちそう様」」
そして、私は「いんすたんと・らーめん」の入れ物を持って、古海と別れを告げてその場を去った。古海は眠そうに手を振り古海が見えなくなるまでを手を振り続けていた。
私が帰ろうとするとさも当然というようにカゴに入って寝ている猫。帰るうちに日が落ちて夕日が差し込んでいた。差し込む夕日で大きく長い影が出来ている。夕日の赤い光が落ちた川のせせらぎ、夕暮れ時に鳴く虫の鳴き声。そして、色々な家から芳る料理の匂いと、風が運ぶ時間の香りが合わさった匂い。
私はそれらを感じながら考えていた。猫の目に私達の世界はどう映っているのだろう。私は自転車のカゴの中、泰然自若とした様子の猫を見ながらそう思った。
私達の命は短い。
私もあと、15年後の誕生日に死んでしまうのだ。
だからなのだろうか?
私は私であるために今日一日を生きていきたいと思うのは――。