表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
9/10

00

ゲーム開始、後に「FAST DAY」と呼ばれる日から20年が経った。

  1億人のプレイヤーは当初、自分達がゲームの中の閉じ込められた事が信じられなく絶望に打ちのめされていた。しかもゲーム内は現実世界より一万倍速く、外からの救助を待つにしても数年かかるという現実もそれに拍車をかけた。

 しかし世の中にはその状況で、いかなる理由があろうとも立ち上がる人間がいる。

 その人間の種類はいくつかあった。

 一つ目は「国」を作るべく立ち上がった人間。そいつらはゲーム開始からわずか一時間ぐらいで行動を開始した。その数は数千人に昇ったが、皮肉な事に現実リアルの人脈の幅が広い奴が勝ち残った。実際、国王になった奴は現実世界では大企業の社長だったりする奴らだった。

 二つめは「業界」を作った人間。その人達は行動するのは遅かったが、現実世界と同じ仕事についたり、また、新しい職業を作ったりしていた。本音をいえば、この人達こそが一番「世界《EWO》」を楽しんでいたと思う。その数は数年経って全人口の9.8割に昇った。

 最後は、EWOを攻略しようとする人間。当初はこっちが全人口の大半を占めていた。

 実際、一億人のほぼすべてが攻略に力を注いだことによりたった一週間で15階が攻略され、一年間で594階まで攻略した。二年間では2012階まで驚異のスピードで攻略した。このままいけばあと6、7年で攻略すると言われていた。そう、思われていた。

 しかし3年目を過ぎたあたりからめっきりと攻略組は少なくなっていった。一人、また一人と。

 なぜか?理由は簡単だ。

 EWOが現実リアルよりも普通ナチュラルの生活が楽しく、そして楽であり、その生活に慣れてしまったらだ。自分の好きなことをし、経歴に縛られない世界にいることによって人々は自由気ままに日々を暮らし、骨を抜かれていった。

 そして現在の攻略組はわずか一万人、全人口の0.001%である。しかしその中にも種類は存在する。

 一つ目のグループはギルドに参加している者たち。星の数のギルドがあるが、大半は小規模ギルドが占めている。大規模ギルドになるとメンバーは数百名に昇る。その数は数千人だ。

 二つ目は戦闘関係の武器を作る職人達。普通のゲームならば攻略組と呼ばれることは無いだろうが、「戦闘」に関係しているので攻略組に分類される。その数は数百人だ。

 三つ目は俗にソロプレイヤーとして活動している者。その数、約500名。ただし、この頃はギルドに参加するものが増え始めている。理由としてはやはり「レベル無限制」により個人の負担が大きくなってきたから、だろう。

 そして俺、ライトは小規模ギルド参加者でもあり、ソロプレイヤーでもある。厳密に言えばギルドの方は最初から参加しているし、ソロの方はたまにしているだけだ。

 何故そんな事をしているのか?そうしている理由はただ一つだけだ。

 

               ミリを探すためだ。


 「FAST DAY」のあの日、俺は久遠永劫の話が終わった後、すぐに待ち合わせ場所に行った。しかし、人が多すぎて見つけきれなかった。・・・見つけきれなかった、大切な幼馴染を。

 だから俺は当初の理由から変わった理由で攻略組となり、ギルド参加とソロを同時にしている。



 今は永零暦20年12月30日。もうすぐ今年も終わる。

 更新遅くなってスミマセン!!

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ