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リーンゴーン、リーンゴーン・・・・・・
これはシステムアナウンスを告げる時に鳴る鐘の音である。ということはGMから何か説明があるのか・・・と画面にノイズが入り何かを映し出した。
「何だよアレは・・・!!」
映し出したのは『オペラ座の怪人』でお馴染みのファントムみたいな覆面の男だった。その姿はある一種の戦慄と恐怖を見るものに感じさせる。周りは皆俺と同じような様子である。
そして皆が静まりかえって一時してから、その男は口を開いた。
『レディィィィィィィィス、アンンンド、ジェェェェェェントルメェェェェェェェェェェン!!!!!!!!!!!・・・・皆様、お元気でしょうか?私がEWOの支配人、久遠永劫でございます。この度はEWOにログインしていただき有難うございます。あ、久遠永劫っていうのはニックネームですからね。』
こいつが・・・こいつがEWOのGMなのか?βテストの時に出てきたGMは別の人だったはずだぞ・・・?そんな俺の思考を読んできたかのように『久遠永劫』はこう説明してきた。
『この中、一億人の中の一千人。つまりβテスターの方はこう思っているでしょう。「GMが違う」と。それはそうです。なぜならβテストに出てきたGMは別人なのですから。いやぁ、ここまで来るのに時間が掛かりましたねぇ~私はこの時をずぅぅぅぅと楽しみにしてきました。皆様もそうでしょう?』
何が・・・何が言いたい?こいつは何を言いたいんだ・・・?と周りから「だからどうした!」「早く説明しろ!!ログアウトさせろ!!」と聞こえてきた。するとあいつは口を開き、驚愕の事実を言い放った。
『おっと、失礼しました。お話が長引いてしまいましたね。今からEWOの正式サービスのチュートリアルを開始致します。
皆様もお気づきいたしていますように現在ログアウトボタンがありません。これはバグではございません。EWOの正式な仕様でございます。』
「な、なんですって・・・」
ミスコさんが悲鳴に近い声を言いながら倒れかけた。俺は慌てて支えた。しかしログアウトボタンが無い時点で異常であったが、次に言ったことはさらに異常であった。
『ここまでは古今東西の小説で使い古されている設定でございますよね。しかし私はこのままデスゲームにするのは面白くないと思ったのです。殺し合うのは野蛮でございますからね。だから私は別の設定を付け加えました。それは・・・』
今後ドンドン出していく予定です!!