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裸婦 裸婦 裸婦

作者: 蓮掛モネ

美術の心を知らぬまま

筆を向けるは 裸婦 裸婦 裸婦

青いペニスをおっ立てて

視線の先は 裸婦 裸婦 裸婦


金を貰って服を脱ぐ

金を渡して筆向ける

平気な顔で横たわる

あくまで仕事の 裸婦 裸婦 裸婦


乳首はピンク色に塗る

ほんとはそんなに綺麗じゃない

瞳は大きく輝かす

そんなの漫画の中でだけ

美術の心を知らぬまま

好きに動かす 裸婦 裸婦 裸婦


ちょっと開いてみてくれる?

平気な顔で股開く

表情作ってみてくれる?

あっという間に早変わり

恍惚の笑みの 裸婦 裸婦 裸婦


美術の心を知らぬから

独創的だと嘘をつく

君の体に近づいて

戸惑う君に色を塗る

これはアートだ 芸術なんだ

泡を食ったは 裸婦 裸婦 裸婦


乳首がピンクでないならば

筆でピンクに塗ってやる

筆でこねくりまわした僕の

汗が彼女に滴った

くすぐったそうに体をよじる

朱く艶めく 裸婦 裸婦 裸婦


仕事を忘れた彼女の身体

息を荒げる 裸婦 裸婦 裸婦

手の平絵の具に浸したら

直に彼女を撫で回す

芸術アートの名のもとに

彼女の身体を染めていく


赤 白 黄色 青 緑

諦めに鳴く 裸婦 裸婦 裸婦

こんなになるとは聞いてない

そんな理由じゃ呼んでない

これは私の仕事じゃない

美し過ぎる お前が悪い

黄色い涙の 裸婦 裸婦 裸婦


まるでお前はカメレオン

色とりどりの 裸婦 裸婦 裸婦

元々あった色がもう

すっかり隠れて消え失せた

まな板の鯉の 裸婦 裸婦 裸婦

抵抗のない 静けさや

疲れた彼女を抱きしめて

僕も同じ色になる


感情の隆起 彩の雨

熱に流れる 裸婦 裸婦 裸婦

溢れた身体に頬寄せて

力の限り 色を抱く




疲れた体を休めたら


僕は外に出た


にぎりしめた絵の具は


使った跡がなかった


理想の世界の 裸婦 裸婦 裸婦


呆れた夢を捨てに


僕は画材屋に向かった

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― 新着の感想 ―
[一言] リズム感があっていいしだと思います。もっと面白い詩を作ったください。
2009/02/23 18:11 退会済み
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