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4こんなでも死にたくない

モヤモヤとした体と気持ちを抱えながら取り合えず、目の前のグロイ死体を検分する事にした。

触るのも(ぶっちゃけ触れないが)見るのも嫌なんだが

動き回るゾンビよりは、動かぬ死体のほうがマシってなわけである。

ラッキーな感じでこの死体から気体を個体にする薬とか手に入らないかな?

と触れぬ手で必死にガサゴソし始めた。

「ポケットとかにさぁ~ないの?なんかさー都合がいいアイテムとかさ…このまま朝になって、太陽光で蒸発エンドとか勘弁よ?」

フンッ!!フンッッ!!

フヨフヨお手てでアイテムゲットの為に一生懸命にまさぐろうとしているのだが

死体はピクリとも動かない。安定のスカ。ツルツル&フヨフヨ。


「いやいや、ちょっとさーほんと駄目でしょう?こーゆーのはさ、、俺みたいなヘタレ系だと直ぐにギブアップしちゃうから。難易度はさ低めにしておいてくれないとさ、、イージーから初めて

やっとこゲームクリアしてハードモードをプレイした気分になっちゃう系の駄目プレーヤーなんだから俺は。自慢じゃないが怖くて独り言がこんなにも大声になっちゃってるんだがら!って口もないのにどっから声が出てるのコレ!?やべえ怖ぇーよどうしよう!!!」


必死に触ろうとしてるのにウンともスンとも動かせぬ死体を前に、俺は焦りまくっていた。

ネタ発言の太陽光エンドがリアルになってきた。

よしんば太陽とお友達になれたとしても別の要因で死ぬかもしれない。

突風に吹かれたら?雨に流れたら?つーか口もないので摂取不可っぽいが腹は?減らないの?

栄養は?エネルギーはどんなのが必要なわけ?

考えだしたら止まらない。人ではない体での生き方がわからない。


こんな体になっているのに、、俺はまだ死にたくないと思っている。

生きていたいと…強く願っていた。


触れない手でペチペチと目の前の死体を叩く。

シルバーの胸当てをして麻っぽいズボンを穿いて倒れている死体。

首から下は綺麗なものなのに首から上は…とても見られたもんじゃない。

見たくないからもっぱらペチペチも胸あてのとこか足にしていたのだが、

目を細めながらモザイク処理部分を確認する。

そして覚悟を決めた俺は可能性を信じて

顔の3分の2は…あわわわわ…な状態のソコにやけっぱちで手を乗せた。


次の瞬間、スルン!と吸い込まれるように


俺は死体の中に吸収されてしまった!!


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