3適当にするとこうなる
俺は冷静さを取り戻しつつ、あたりの探索と俺自身の確認を始めた。
周りは説明した通りのB級映画ばりの墓地。
お決まりのゾンビが数体。俺なんかには興味がないご様子であっちにいったりそっちにいったりしている。
危険は今のとこなさそうだ。
ふと思い出し近くにある墓を触ってみたが見事にフヨる。触れない。
いや、触った気がしないってのが正確な感覚かな。
これはやはり…
「これはもしや…なってない?ゆう…いや、、落ち着けまだ確定したわけじゃない」
落ち着け自分とわざと声にだして進む。うん、歩いている感覚も見事にありませんね。
ススゥーって進むわススゥーって。
でもまぁ進むのはイイ事デスよね。進まないよりはマシってなもんですよね。
なんたって足が見えないのに進む。もうセグウェイ?とかに乗ってるようにススゥーって
この歩行の滑らかさよ。足があったなら味わえない進み具合。
いやはや素晴らしいね!進むって!
もうなんとなくと言うか、わかっているのに鼓舞しないといられない
そんな精神状態のなか、俺は自分を確認できる場所を探した。
紫色のドロっとした水がボコボコいってる健康に悪そうな湖や
クレンザーで磨かないと、どうにも輝けない十字架のオブジェ
鬱蒼とした木々…どこにも明るい場所などない。薄暗い夜の墓地が続いているだけである。
月明りだけでは心もとないなぁ~なんて考えていると
「やめろ!くっ来るな!!」などと人の声が聞こえた。
おっ!これは腐れてない人の声ではないか!
俺は声の方へ向かって進む。ススススゥー
「ぎゃぁあああああーーーー!!!」ドサッッ
俺が駆けつけるも間に合う事無く…そこにはさっきまで生きていたんだろう
人間だったモノが地面に横たわっていた。
もうね、説明するのも勘弁ってなぐらいのスプラッターぶりの死体がそこにある。
お…オェップ…込み上がる気がしたが、、うーん何上がっては来なかった。
モザイクを大いにかけたくなるようなその死体だったが
1つだけいい事が。なんとその死体、とっても鏡面な胸当てをつけている。
グロテスクなソレに近寄りたくはないんだが…ないんだが仕方ない。
俺はその死体の胸当てに自分を映して見ることにした。
「………………」
そこに映っていたのは光る緑色目を宿した白っぽい気体のようなモノだった。
いや…うん。。認めたくはない。認めたくはないんだが…これは俺かな?フフッ。
いやいやいやいや、ないないないない。
どーなってるの神様。
確かにね?言ったけども?幽霊みたいな感じで最強とかいいなぁ~なんて言ったけどもね?
だからってコレはない。そこはアレですよ、ダメだろ!とね窘めてですね?
そんな適当な事言っててもアレだろ?
最強な黒髪のイケメン無敵野郎に生まれ直したいんだろ?とね
最終確認を入れてもらってね?!確認後に決行して頂きたかった!!
イケメンやれやれ系主人公へジョブチェンジを促すのが神様の裁量ってもんでしょう!?
なにしっかりと言った通りにしっちゃってるのコレ。どーするのコレ。
おい!聞いてるのか神様!!
反応しろよ!クレームつけとんのじゃ!
クーリングオフ的なのないの?!キャラ変対応は?
まさかこのままってのはないよね!?
ここから俺はどーしたらいいのさ!?
ああぁああああーーー!!!!!!
もっとちゃんとリクエストすりゃぁよかった!!!