ラーメンに朝青龍がトッピングされていた
俺は椅子から転げ落ちた。なんでってそりゃ、ラーメンの器のうえに、朝青龍が乗っかっていたからだ。
器の中身を覆い隠してるとか、そういう問題じゃない。いつ器が割れるかもわからない。というか、不貞腐れた顔でこっち見てる。
怖い。
唖然としていると、朝青龍がよっこらしょと転がって、器から降りた。
当然器は横たわり、中身が見事に流れ出す。あーあ、勿体無い。
と、店主がカウンターから出てきた。
コイツか、朝青龍なんて奇抜さを通り越して犯罪的なものをトッピングしたのは。
「ああ、お客さん困るよー」
そんなこと言われても、お前がやったんだろう。俺は当然店主にクレームをつけた。言いたいことは山ほどある。
すると、店主は口をキュッと閉めたかと思うと。
「そんなわけないでしょ」
「は?」
「そんなわけないでしょぉ!」
いきなりそんな剣幕で怒鳴られてしまったら、俺も流石に言い返せない。
呆然と立ち尽くす俺に、朝青龍は追い討ちをかけるが如く、睨みつけてきた。
「殺すぞこの野郎!」
と怒鳴ってきたので、俺はただ土下座するしかなくなっていた。
ふいに、朝青龍が店を出た。どこに行くのかと聞いたら法廷にいくらしい。終わったらモンゴルでサッカーをするんだそうだ。
そんな彼を見送ると、店主は仕方ないと文句をたれながら、ラーメンが新しく作られていた。
新しいラーメンには、大麻がトッピングされていた。
十分で短編を書き上げようシリーズ開始。さ、仕事いきます。ああ、遅刻する!