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秘密の時計屋  作者: 宮田 聡仁
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秘密の時計屋の日常

こんにちは!神崎美枝です

私は今『秘密の時計屋』の従業員として働いています。

店長はクロックさん見た目は完全に小学生くらいだけど中身は違うという謎が多い男の子。

今はこの二人で店をきりもりしています!

私も一週間働いていますし、それなり店員らしい素振りをしていますーーーー

「クロックさーんお茶淹れまーーーーギャワーーーーーーーーーーー‼‼」

「ちょ!美枝さんどうやったら何も無い所で転ぶんですか⁉」

…………………多分。


       ※※※※※


まぁ今日もなんやかんやあって一日が終わり今は食卓についている。

もちろん私は学生であって一日の三分の一ほどは学校で過ごしていて、その間はクロックの行動は知らないのだが、気になるこの店の懐事情が。

「ねぇねぇ、クロックさぁ〜〜ん?」

「いきなりなんですか?気持ち悪い」

容赦なく私に毒舌を吐いたが聞こうとしてくれるらしい

「この店のお金ってどうなってるんです?冷蔵庫には食材とかあるしこんなにも大きな店だし気になってるんですよ」

「…昔お父さんに聞いたことがありませんか?普通は言いたくないんですよそれに関しては。」

「いいえ!!!!」

バン、と机を叩きその音でビクッとしてる彼に熱弁という名の強行作戦へと移行する

「私達は家族と同等の関係いや、それ以上の関係じゃないですか!それなのに片方だけ知るというのは卑怯だと思います!!」

「まぁ……確かに一理ありますが……」

「まさに私達は一心同体の関係持ちつ持たれつじゃないですか‼だからこそです!この店の…いや!クロックさんと私の懐事情を知りたいのです!!」

「持ちつ持たれつ……って今はまだ持たれているだけでしょう美枝さん……」

「そんなこと関係ありません‼さぁ‼カモンカモン‼」

と思いっきり前言を否定し鼻息を荒げながらしつこく聞くと、やれやれと言わんばかりのため息が出てきて

「そうですね…言えることだけ言っておきますね、僕は美枝さんの信頼を失いたくはありませんから」

「やった‼」

私は握りこぶしを作る、ついに気になっていたことが分かる!

「実はですねこの店はお得意様がいてその所に行って仕事をしてお金を貰ってるのです」

「お得意様って例の『時戻し』のことですか?」

「いいえ、腕時計に柱時計、置き時計に学校の時計とかです」

「へ〜」

「まぁそういうことなんでお金に関しては気にしないでいいですよ」

「分かりました」

と、言いつつも自分には何ができるのだろうかと、考えるのはこの店が好きになったのだろう


        ※※※※※


……………迷った…

家広すぎるよなんで地下室まであるの⁉クロックさんどんだけお金持ちなの⁉

といいつも今は夜ここの廊下は窓があるにはあるが月の光が届かない場所にいる、この家にはトイレがいくつもの所にあるが今回美枝が選んだのは自室から最も遠いトイレだ。

理由としてはもう少し自分はこの家のことを知ろうとしたことだまぁ結果はこれだが彼女も頑張ったほうだろう行きは行けただが戻れないという状態だ、もしように携帯を持っていてよかったライトが今は心に沁みる、ちなみに現在彷徨い続けて5分程だが体感時間ただと30分ぐらい経っている気分だ一度はもうトイレで夜を過ごそうかと思った明日は土曜日だしそれくらいは大丈夫だろうと思った、しかしまだ4月まだ少し寒いこの状態で大丈夫なんだろうかと思い決死の脱出を試みた、クロックさんに会えたら花丸、玄関に着けば丸だと思い今は計5つ程のドアを開けたのだがほとんどが物置きか空き部屋、何故だ何故見つからない…、と思いおそらくだが自分の部屋は見つからないだろう何故なら自分の部屋はドアに昔家族で北海道旅行に行った時の思い出として作ったメロンと熊が木に描かれている物の真ん中に自分の名前がローマ字で書かれいるボードを吊るしているからだこんなに目立つものを見落とすはずが無いと思いながら歩き続けている、40分程経ったかな<実際は8分程しか経ってないのだが>このまま歩き続けると日にちが越えちゃうのかな…

美枝の両親は特に厳しくない早く寝ろと言われたことはないのだが早く起きろとはあるが寝ることに関してはかなりルーズであるでも体が覚えているのかよく最高11時くらいに寝ていた

「寝たい寝たい寝たい寝たい寝たい寝たい……ブツブツ」

などとつぶやいたら目の前にあるドアから光がもらていることに気がついた。

ついに見つけたボードがないってことはクロックさんだ、まるで神の光に当てられたかのように手が震えて涙目になっていた、やっと寝れる!と思ってこの部屋がどういう部屋なのか考えを知らずに思いっきりドアノブをひねり開けたその先にはバスタオルに身体の大半を隠した少女だった


       ※※※※※


5分程前そのお風呂場にはリズムの良い鼻歌が響いた 

「っと、もうこの時間ですか早く出ないと」

そう言いながら風呂場を出てバスタオルを取ると自分の光り輝いている金髪を拭くその髪は長いので拭くのにかなりの苦労がある

「よしっあとはドライヤーでしましょう」

と言ったあとその瞬間ドアが開かれて彼女が現れた 

「@#$%^*^%$###$!!!!」

最早何を言っているのかよくわからなかった

「あっちょすみません!!」

普通逆だろ…、と思いつつも

「早く閉めて下さい美枝さん…」

「その声クロックさんですか⁉良かった〜」

他に誰がいるのだろうというか全然良くない

「っていうかクロックさん女の子だったんですか⁉」

「普通に男の子ですが」

「でもその格好は!?」

「金髪は地毛です…そして髪が長いのは自分にとっての罪です………」

何でこんなこと言っているのだろう…この人に言うことでもないのに、同情してほしかった?いや違うこれ以上こっちに踏み込んでほしくなかったからだ。

彼女がこっちに踏み込んでしまったら必ず後悔する…自分の無力さに………だけどーーーーー

「………クロックさんに何が起きたのかは知りませんけど私にできることは何でもしますよ!家族ですから!」

彼女は僕が作った壁なんか簡単に壊してしまう

なんて人だろう、なんて思わない。

だって僕だってそうだったからだ。

自分も昔はそんな簡単な奴だった、だからこそこんなこと任せられたんだろう


『頼んだぜ‼クロック店長‼』

彼女はよく似ている僕の先生に、その性格が特に豪快で無頓着で、でも優しい…そんな人に

「…今の笑顔めちゃくちゃ可愛かったんで写真撮らせてください」

「嫌です」

僕は扉を勢いよく閉める

「開けろーーーー!!撮らせろーーーーー!!」

「嫌って言ってるじゃないですか!!」

まぁいろいろあって彼女を部屋まで送ったあと自室に戻って寝た。もう忘れようこのことは


       ※※※※※


次の日朝食を食べている最中

「その帽子蒸れないんですか?」

「まぁ蒸れますよ夏は特に、寝るときは流石に外しますけど」

「じゃあクロックさんが寝ているときがシャッターチャンスですね!!」

そろそろ部屋に鍵を締めておこう

「っともう時間ですよそろそろ店を開けます」

「はーい!」


      ※※※※※


………彼女にとってこんなことは、初めてだろう

この店に来るお客様は

「えっと…あの……失くしたお人形を探してくれませんか?」

『秘密の時計屋』の新しい従業員が来ての初めてのお客様のご要件は

『人形の行方を探す』ことだ



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