表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

『ソーセージ mari & mari』

新シリーズ【ソーセージ mari & mari】 〜♯1ごみたまり、敬老精神発火

【ごみたまり、敬老精神発火】


電車に揺られているごみたまりはいつも思うのだった。

「電車で座ってもいい人と許されない人って必ずいるワ。

日本も死刑制度を復活させるべきよ」


少々混み合った車両の中である光景が飛び込んできた。

ストライプ柄がキツイジャケット着込んだ中年男が大きく足組んで席を3人分も

使って居座っていた。

大きな風呂敷抱えたおばあさんが座れず電車に揺られて立ちすくんでいる。


ごみたの目がキッと引き締まった。


「ちょっとアンタ! おばあさんが座れないじゃないの。どきなさいよ」


すぐそばにいたおばあさんの方がビックリしてしまった。


「い、いや、あたしは別に‥‥‥」


切り傷らしきものが混じった男の目が色付きメガネの奥からハッキリわかるほど光った。

ギヌロ、と鈍い音が聞こえた気すらした。


「なんだと‥‥‥」


速かった。

その瞬間男の隣に座っていた人々がサーっと立ち上がり消えていった。


「やった! ホラ空いたワ♡」

「なんなら、隣座るかい?」


男は気さくにおばあさんを誘ってみせた。


「いや、ホントにそのあたしは‥‥‥」


してやったりのごみたまりのそばで固まってしまったおばあさんは、

立つことも座ることもできず、早く駅に到着しないか気になっていた。



評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ