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温かな夢は覚めて……

 夕暮れ色がとても眩しかった。


 全てが夢だったのか、現実だったのか。ヨムカはゆっくりと瞼を開く。


「目が覚めましたね、ヨムカさん?」

「……あれ? ここは」


 身を起こして周囲を見渡す。何処かの公園のようだ。


「ヨムカぁ、一体どうしちまったんだよ。約束の時間に来ないからみんなで探したんだぞ」

「ヨムカちゃん……大丈夫? 具合とか悪くない?」

「あ……うん、大丈夫だと思う」


 フリシアとクラッドが心配そうに顔を覗き込んでくる。昨日も会っていたにもかかわらず、どこか懐かしい久しく会っていないような気にさせられた。


「お? ようやく目が覚めたか。どうだ、眠り姫。具合は悪くないか?」

「いま……私が、聞きました」

「あ、そうか? ははは、まぁ気にするなよ。んで、どうしてあんな場所で寝てたんだ?」

「……寝てた?」

「覚えてないのか? 路地裏で寝てるところをロノウェが見つけたんだ」


 顎でロノウェを指す。


「あれ、ロノウェ先輩。今日は予定があるんじゃ?」

「はい。予定は済んだので合流しようとしたら、ヨムカさんが行方不明だと聞いたもので、必死になって街中を探し回りましたよ」

「すいません……あの、ロノ」

「さぁ、今日はもう帰りましょう」


 ヨムカの言葉を遮ってロノウェが解散を促す。


「あれ、宝探しって?」

「誰も見つけてないぞ。表向きはな」

「表向きは?」

「精鋭部隊が地下水道に造られた簡易部屋で、数々の実験跡や今回探していた魔導書が見つかったらしい」

「へぇ~、そうなんですか……って、どうして先輩がそんなこと知ってるんですか?」

「俺の親父は王に対しても発言力がある貴族だぞ。それくらいの情報くらいは入ってくるもんだ」


 夕日も地平線に沈みかけていて、辺りはどんどん暗くなっていく。そして、ヨムカの瞳は夕日色に発光する。


「なんか、食ってくか?」


 ヴラドの提案に誰も反対する理由はない。空腹を訴えたヨムカの腹を皆が笑う。居心地の良い居場所は確かにあるのだ。昔とは違う。母も父も今のヨムカを見ればきっと安心してくれる。それにしても……。


 ヨムカはロノウェに視線を移すと、ロノウェは人差し指を口元にあてる。


 どうやら、話して欲しくないらしい。ならば、この事は胸に秘めておこうと頷き返す。


「ロノウェ、今日も飲むぞ」

「ふふ、はいはい、わかりました。ですが」

「銘酒を揃えてある、あの店に行くぞ」


 どうやら行きつけの店らしい。クラッドもフリシアもヨムカもまだ未成年なので、お酒は飲めない……いいや、一度飲んだ。クラッドがジュースだと言って飲まされたワイン。確かにあれがお酒の味ならとても美味しい。


「うっす! 先輩、俺も飲みたいっす」

「あ~、まぁ程々にな。値がちょっと張るから、大量に飲まれると流石に……な?」

「私も、この間みたいのなら……」

「ヴラド、この間ヨムカさん達が飲んだお酒は、確かこれから行く店から買い付けたモノでしたよね?」

「そういえば、そうだったな」


 これからいく店の何が美味しいだのオススメだのと話し合いながら夜の繁華街に足を向けていく。


こんばんは、上月です(*'▽')


次回の投稿は23日の夜になります

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