廃棄と過剰需要
朝、いつもより少し早く起きた。昨日感じていたはずの違和感がもうなかった。なんだったんだ?
いつも通り支度を進めた。
「いってきます」
通学路を歩く途中 嫌なことを思い出した。あいつと昨日ケンカしたんだった。謝ったほうがいいのか?いや、でもなー。
そうこうしているうちに学校についてしまった。あいつはまだ来ていない。ほっとしつつ席に着いた。ふと、イリスのことが気になっていた。イリスもまだ来ていない。あいつには否定されたが、俺はイリスのことが好きだ。付き合いたいだが、異性と交際なんてクラスの女子ともめったに話さない俺にはハードルが高い。どうやって付き合えばいいんだ。こんなことをあいつに聞こうと思ってたのに。クソッあいつはもういいだろ。
次第にクラスメイトが集まり、チャイムがなった。だが、まだイリスがまだ来ていない。 休みか?
担当が入ってきてSHRが始まった。 どうやら今日はクラス写真を撮るようだ。 担当は 天気もいいし、みんな揃っているしちょうどいいと言った。 何言ってんだ?1人休んでんだろ。まだ、クラス全員把握できてないのか?あるいは、他のクラスではもっと休みがいるのだろうか?
一時間目はその写真撮影にあてられた。二時間目以降も身体測定やらなんやらに当分あてられる。だが、
俺はそんな中ただひとつのことしか考えてなかった。そうただイリスのことだけを。自分でもおかしいと思うほどイリスのことを考えている。時間が進むにつれ頭がイリスに侵食されていく感じだ。姿を見たい、声が聞きたい、話したい、手を握りたい、抱きしめたい、キスしたい、身体も心も一緒になりたい。まるで俺に欠けてしまった何かを補おうとするようにイリスを欲している。あーおかしくなりそうだ。頭ではこんなに思っているのに。会うことすら叶わない。もちろん、イリスの家は知らないし、ケータイの番号もメールアドレスも知らない。発狂しそうなほど積もる思いをとりあえず、僕は壁にぶつけた。 ……もちろん、おさまることはなかった。僕にはおさまらせることはできない。
でも、どうすればいいかは俺が……知っていた。
第四話読んでいただきありがとうございます!
クラブワールドカップ クラブアメリカ勝ちましたね。マゼンベ応援してたんですけど……
もうすぐで準決勝ですね。がんばれ広島!!