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『中陰の花』(玄侑宗久)を読んで
2001年の作品です。第125回芥川賞受賞作らしいけれど、全然覚えていませんでした。
現役僧侶が書いた生と死。けれどもけして重く堅苦しいものではなくて、生も死も当たり前にここにあるのだと感じました。
おがみやのウメさんが自ら予言した日に亡くなったことにより、主人公の僧侶は中陰の世界(この世とあの世の中間)を受け入れていきます。だからといって宗教色が強いわけではなく、人の心の持ちようを描いているようです。
人が亡くなるけれども、どこか淡々としていて静かな印象の作品でした。日常を描きながらもしっとりと趣のある印象を受けました。ああ「文学」だなぁ……。




