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『一鬼夜行 鬼が笑う』(小松エメル)を読んで
「一鬼夜行」シリーズ第6作目にして第1部完結編。
1作目で、明治5年のある夜に1人の子供が空から落ちてきます。そこは強面主人、喜蔵の営む浅草の古道具屋。落ちてきたのは猫股鬼、小春。普段はやんちゃな男の子です。
彼が来てから次々と妖怪沙汰に巻き込まれていく物語です。
喜蔵や小春を取り巻く人や妖たち。
相容れないはずの人と妖や、気持ちが上手く伝わらない人と人。彼らの人情話と手加減を知らない妖怪たちのイタズラが程よく馴染んでいます。
妖怪ものはたくさんあるけれど、今のお気に入りはこの「一鬼夜行」シリーズです。何が起きるかハラハラして、それなのに温かくて切なくなります。
「鬼が笑う」は第1部完結編ということで、ラスボスとの決戦です。クライマックスシーンはなんとも壮大な光景が目に浮かびます。そして号泣。そこはまあ、私が涙もろいだけかもしれないのですが。(何しろ国語の教科書でも授業中に涙こらえていたことは数知れず)
もしかすると、キャラものと呼ばれる小説かもしれませんが、どの登場人物(妖)も魅力的です。




