『トワイライト博物館』(初野晴)を読んで
私は博物館めぐりが好きです。(私の住んでいる所は、市の統計書によると43の博物館があるので、博物館めぐりには困らないのです♪)なので『トワイライト博物館』というタイトルを見てしまったら手に取らずにはいられませんでした。
表紙は児童書のようなイラストで、裏表紙のあらすじも「博物館が時間旅行の実験場だった」というもの。ますます児童書っぽい。だから、結構気楽に読み始めたら……なかなか読み応えがありました。でも、別に重いわけではありません。
意外性のあるストーリーではないけれど、どこまで内容に触れていいのか迷うので、ものすごくざっくり言うと、中学生の男の子が魔女裁判が行われている時代のイングランドに行く、というもの。魔女裁判だから、やっぱり嫌~な感じです。
時間旅行といっても、遊びに行くわけではありません。ある目的のために危険を冒して行くわけですが、タイムスリップするのは精神だけです。
ラザロ徴候ってご存知ですか? 脳死患者が自ら手や足を動かすことなんですが、それは精神がほかの世界(時代)にいるため、という設定になっていて、主人公はその原理を利用してタイムスリップするのですが……。
先ほども触れましたが、大どんでん返しみたいなものはありません。懐かしい種類のファンタジーです。自分が中高生の頃読んでいたのではないかと錯覚を起こしそうになる懐かしさです。(まあ、そう言っても、私自身の年齢を公開していないので、わかりにくい説明だとは思いますが)
特別な新しさはなくても、きっと何年後に読んでも古くは感じないと思います。刺激ではなく安定感のある作品を求める時にオススメです。




