『白銀の墟 玄の月』(小野不由美)を読んで
ご存知、十二国記シリーズ18年ぶり最新刊『白銀の墟 玄の月』ですよ!
2ヶ月連続刊行の4巻。
発売直前にはおさらいのためにシリーズ全巻を再読して万全の態勢でお待ち申しておりました。
事前情報であった通り、『黄昏の月 暁の天』から続く戴の話です。
帰還した泰麒の成長ぶりが凄まじいです。うわあ、大人になったねぇ、と親戚のおばちゃん気分で読んでいましたが、作中で化物と呼ばれるほどの変わりようです。化物といってもけして貶し言葉ではないんですけどね。フィクションだということを忘れて、人はこんなにも成長するんだなあとしみじみ感心してしまいました。
……ところでですね、4冊も読んだのに、ここで話せることはなにもないです。てか、もう読んで!
2冊ずつ刊行されたんですけど、2巻目の終わり方といったら!
これから一気読みできるが羨ましい。あの状態でお預けはつらいです。
まあ普通だったら、衝撃的なことであればあるほど、そうはいってもそれじゃあんまりだし実はこうなんでしょ?と叙述トリックであることを予想したりもしますが、十二国記って本当に衝撃的なことを容赦なく起こすじゃないですか。そうなると、大きな展開があったときに、素直にショックを受けるべきなのか、なにか引っ掛けになっているのか、はたまた意図的に叙述トリックに見せかけてそうじゃないという逆叙述トリックなのか……つまり、まったく予想がつかない!
『黄昏の月 暁の天』の続きということで、行方不明だった麒麟が戻ったから、今度こそ王を見つけ出すぞ!って話なんですけども。内容には触れられないでもどかしいです。
未読の方は何言っているのかさっぱりわからないでしょう。もうここは私の興奮だけ伝わればいいです。
とはいえ、何を言ってもネタバレになるので、感動を伝えるのも難しいのですが、既にお読みになった方にだけ伝わるように言いますね。もうねぇ、クライマックスの「鄷都が創った墨幟の幡だ。」の一文で涙がボワッですよ! わかるでしょ? わかりますよね!? 現在の南へ延びる光景と、ここにいてるまでの出来事が重なって連なるイメージ。壮物語の壮大さに圧倒されます。ここに至るまでもそうだったんですけどね。物語が川の流れのように感じられました。いくつもの支流が集まり大河になる。途中に大きな滝があったりして。読者は押し流されるしかないという、快感を味わいました。
なんか、ただでさえ説明下手なのに、内容に触れないなので、さっぱりわかりませんよね。すみません……。でも上手にストーリーを伝えられたとしたら、きっとみなさんに叱られる自信があります。なので、これでいいんです。
そうそう、あとですね、天への疑念が生まれました。なんか天って、思っていたのと違う感じ。その辺も今後はっきりしてもらえるのですしょうか。ていうか、次はいつ出るの? 来年出るのは短編集だし。また読み直すのはきついので、次は早いといいな。
今回の物語で強く感じたのは、繋がりと積み重ねでした。過去が現在を作る。いまが未来を作る。すべてが現実世界の比喩に感じられるのは気のせいではないですよね?
ネタバレをしないうちに、そろそろこの辺でやめておきましょう。では。




