『要・調査事項です! 2 ななほし銀行監査部コトリ班の選択』(きりしま志帆)を読んで
地銀のななほし銀行。そこの監査部調査課個人取引担当、通称コトリ班。
次々ともたらされる案件に対応していくお話。の、二作目。
前作を読み終わったときに、シリーズ化してほしいと思っていたので、続編が出て嬉しいです。
主に、新人の小林髙の視点から描かれています。
コトリ班はお客様トラブル処理班のようなお仕事なので、対応に完全な正解がないのが難しいところだなと思います。
銀行と言えば、一円でも合わなければ大事と聞くくらい、白黒きっちり完成形が決められているイメージがありますが、それに対してひたすら流動的な対応を求められる部署があるというのは、面白い対比だと感じます。堅と柔というか。
二作目ということもあり、各キャラが掘り下げられていて読み応えがありました。
仕事もルックスもイケメンの班長 矢岳さん。クールビューティーな先輩 タキさんこと多岐川さん。
前作では完全な一枚岩に見えていたコトリ班も、よく知っていけば際どい立ち方をしている一枚岩であることがわかってきたり。べつに内部対立があるとかそういうことではないのですが、均衡を保つための気遣いが素晴らしいなと感じます。
今回は発生するトラブルも複雑化している印象で、特に第1章はどんな解決をみるのか見当もつかず、先が気になりました。
通帳の印字に空欄ができちゃっているんですね。ズレて印字されるなんてシステム的にありえないし、次の欄では残高が減っている。たしかにそこに印字されるべき出金が、なぜか消えている、という状態。
現象も種明かしも単純ではないのですが、すんなりと理解できる内容ですっきりできました。てか、現実にはないよね!?とちょっと考えてしまったり。まあ私が不安がることではないのですが。
四章まであるので、そのほかのトラブルも盛りだくさん!
そうそう、前作の感想では堤さんというキャラが魅力的でした、って書いたのですが、今回もまた魅力的なキャラがいました。それは、加藤君です! 未読の方にしてみたら、誰だそれ、ですよね。ごもっとも。
髙の地元の友人なんですけど、これがなんていうか、元気で自由で。絶対、声が大きいだろうな。
そして、前作ではほのかな好意といった描かれ方だった部分が、もっとはっきりとした感情になっていて、それが若干絡まりつつあり。その辺もこれから展開していくのかな、と思ったり。
これから……もちろん、三作目も出ると信じているのですが。出ますよね?(誰に訊いてるんだ?)




