『罪の余白』(芦沢央)を読んで
芦沢央作品をすべて読みたいと思い、少しずつ読んでいっているのですが、今回手に取ったのがこれ。
二人きりの家族だったのに高校生の娘・安藤加奈を失ってしまった父親と、真相を隠蔽しようとする加奈の同級生・木場咲が物語の軸。それ以外の視点もありつつ、父親による復讐と咲による隠蔽がせめぎ合うサスペンス。
咲がクズすぎて、出てくるたびに嫌な気分になりました。嫌な気分といっても、もちろん、それは小説として喜ぶべきことです。なんらかの強い感情を引き出してくれる小説っておもしろい。
噂に聞くスクールカーストってやつでしょうか。咲は絶対的地位を築いています。外見が芸能人並みで、キャラも魅力的。ただし、この場合のキャラというのは、咲が自分プロデュースしているキャラのことです。すべての言動が計算なのです。
スクールカーストを実体験したことがない(もしくは気付いていなかった)のですが、思わずあるあると感じてしまうリアリティがありました。
ストーリーも読者の感情の動かし方もドキドキハラハラするのでとてもおもしろく読み進められたのですが、これまでいくつか読んできた芦沢央作品と比べると、どこか「こんなもんじゃない」って気分になりました。で、読み終わってから気付いたのですが、これがデビュー作だったのですね。なるほどと勝手に納得してしまいました。とはいえ、私なんぞにどこがどう「こんなもんじゃない」のかわかるはずもなく。
引き続きこの作家さんの小説を追っていきます!




