第一話 2人の軍人との出会い
玄関を開けたら―――――――――ドドドドドドドッという―――――――――機関銃の音が聞こえた。
湊 Side
き、き、ききき機関銃?なんで玄関開けたら機関銃の音が聞こえるのさ………。聞こえるとしたら、車の音とか人の喋り声とかなんだけどな。
え?もしかして戦争?
戦争だったとしたら目的はなんだ?俺ら《栗原家》を狙ってるのか?確かに世界的に貴重な人材の宝庫だろうけど。一応騒音とかを考えて屋敷から少し離れた所にアメリカ陸軍基地と陸上自衛隊駐屯地がある。もしかして、侵入者とかを軍人や自衛官が捕まえに行ってるのだろうか。そしたらこの機関銃は侵入者か?軍人かもしれないけど。
なんて考えていると、屋敷の門がゆっくりと開いたではないか!ここは一応隠れておくか。まだ能力が覚醒していない俺は鍛えていても相手はアメリカ以外の軍人かも知れない。だったら簡単に捕まってしまって即モルモット行きだ。
「はぁ、アドルフ、これで何回目だ?」
「1カ月で50回はいってる。相手の種類は多いけどな」
「そうだよな。特に中国。どうかしてると思うぞ。そんなに日本領土が欲しいのか?あのパクリ国は」
「狙いは《栗原家》の屋敷かもな」
「あ、それもあるな。そういえば、100年前の出来事覚えてるか?」
「《栗原家》の末っ子が100年前に突然行方不明になった事だろ?それくらい幼稚園児でも知ってるぞ」
!?!?!?!?!?
《栗原家》の末っ子って俺じゃねーか。てか、100年前?
俺が頭の中が疑問でいっぱいでもあの2人の話は続く。
「あれって、覚醒したのか?」
「覚醒したかは100年間ずっと研究されてきたが今現在でも分かっていない。ジェームズは知っているか?」
「いやいやいや、アドルフよりこういうのは詳しくないからね、だから聞いたのさ」
「そうか。……………ところで、ジェームズ」
「ん?どうした?」
「さっきからあの木の陰から視線を感じないか?」
「確かに。侵入者が隠れているかもしれませんね」
100年前って事は此処は2122年なのか!?…………って、あれ?あの2人組が此処に向かって歩いてくるんだが…………。そしてあの謎の2人組は銃を取り出した。……銃!?
俺から1mくらい離れて銃を構えている。
「その木で隠れているのは誰だ?侵入者か?避難民か?それとも迷子か?」
これは出てきた方がいいかもな。出なかったら殺されるかもしれない。
そう思った俺は木陰から姿を現した。