表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
8/24

第8話「秘密基地の記憶」

港町の小道を雪に足跡を刻みながら進む拓海の心は、幼い日の記憶で満ちていた。灯台の下に隠れた秘密基地――小さな小屋に二人で肩を寄せ合い、笑い、泣いたあの日々。


雨の匂い、木の温もり、窓から差し込む光、そしてあの温かい笑い声が、雪の冷たさを押しのけて胸に迫る。拓海は足を止め、深く息を吸う。指先に残る手紙の感触が、幼い頃の約束の温もりと重なった。


「まだ…間に合うかもしれない」


記憶の中で、幼い美咲が笑って手を差し伸べた瞬間が、今の彼を前に進ませる。雪の白さ、灯台の光、海の香り――五感のすべてが、記憶と現在を結びつける。


拓海は走り出す。雪を蹴る足音、風に舞う雪片、胸の高鳴りがすべて、時間の制約を告げる。幼少期の約束が、今、現実の緊迫感と重なり、心に強く刻まれる。


港が近づくにつれ、思い出の小道、灯台の光、海風の匂いが現実のものとして迫る。手紙を握る手に力が入り、決意は揺るがない。幼いころの誓いを、今度こそ果たすために――。


雪に包まれた港町で、拓海の影は灯台の光に導かれながら、確かな決意を胸に進んでいた。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ