第14話「衝撃の手紙」
灯台の光が雪に反射し、港を白く照らす中、拓海は再び手紙を取り出した。手のひらに伝わる温かさと紙の感触は、これまでの道のりを思い起こさせる。しかし、封を開いた瞬間、胸を衝く文字が目に飛び込んできた。
そこには、幼少期の約束を知る拓海だけに託された、美咲の秘めた想いが綴られていた。幼いころには言えなかった、しかしずっと胸に抱えていた願いと恐怖。拓海に伝えたかった「ありがとう」と「ごめんね」、そして「これ以上は一人にしたくない」という切実な想いが、ひとつの線となって胸を貫く。
涙が止まらなかった。雪の冷たさも灯台の光の揺らめきも、波の音も、五感すべてが感情を増幅する。胸の奥で、後悔と愛情、恐怖と希望が渦巻き、心が熱く震えた。
「ずっと…一人で頑張っていたんだ」
拓海の声が雪に吸い込まれ、しかし確かに美咲に届く。小さく震える手を握ると、冷たい指先の中にも、彼女の強い意志と愛情が伝わった。
手紙の最後には、幼少期の誓いを再確認するような一言が書かれていた。「これからは、一緒に――」
雪に包まれた港町で、二人の時間は止まることなく、過去と現在、そして未来をつなぐ瞬間として刻まれた。涙と笑顔が入り混じり、胸を締め付ける幸福感が広がる。
灯台の光が揺れる。雪景色に溶け込む二人の影。その瞬間、すべての孤独と不安は消え去り、愛と希望が港町を包み込んだ――。




