黒き魔王のチロルチョコ
前書き
2019年3月中旬。甲斐の国大学の陸上養殖実験施設は、万桜の掲げる「ノイズ排除システム」の最後の実証の場となった。
鮫を「魚肉」ではなく「高硬度セラミックス」を産出する『資源ジェネレーター』として捉えるその論理は、アンモニア臭と重金属蓄積という二大ノイズに直面する。奥州大学の柏葉弥生は、その非合理性を科学的に指摘するが、万桜の答えは極めてシンプルかつ暴力的であった。
「コストを養殖すればいい」
この究極の自給論によって、柏葉弥生は、自らが「市場」という慣習のノイズに囚われていたことを悟り、屈辱と解放の涙を流す。
その知的な敗北の余韻を切り裂くように、最高学府の学徒、杉野香織が乱入。彼女の軽薄な「魔王の戯言」の模倣は、万桜の秘密を白日の下に晒す。
ホワイトデーのチロルチョコに隠された、勇希と舞桜からの「チューした女」宣言――それは、万桜が既に「家族という閉鎖循環系」に組み込まれており、「外部市場」への販売は終了しているという、冷徹な『売り切れ宣言』であった。
2019年3月中旬。甲斐の国大学、陸上養殖実験施設。
無機質なコンクリートの壁に囲まれた巨大な水槽群が、甲斐の国大学が誇る最先端の「陸上養殖実験施設」であった。
その中でも、万桜たちが目をつけたのは、サメの養殖水槽である。サメの生態系を高度にシミュレートした水槽内は、ストレスを極限まで排除すべく、常に水流と水質が最適化されていた。
水槽の疑似海底に設置された有線水中ドローンが、目的の物質を回収してくる。
「これ、セラミック並みに硬いらしいぜ?」
万桜は、ドローンが回収した、わずか数ミリのメジロザメの歯を、ピンセットで摘んで見せた。その表面は光を反射し、まるで純粋な鉱物のような冷たい輝きを放っている。
彼は、サメを「食材」としてではなく、「資源の結晶」として捉えていた。
サメは、一生涯に数万本もの歯を失っては生え変わらせる、まさに「歯の工場」である。万桜が着目したのは、この驚異的な生体サイクルであった。
陸上での高圧養殖によって、深海魚並みに水圧をかけることができれば、サメの体内で生成されるミネラルは高密度化する。その結果、歯は天然のメジロザメの約3倍の硬度を持つ、「生体セラミックス」として回収可能となるのだ。
「一尾のサメは、定期的に交換される高硬度な歯を、年間で数百本も供給できる。これを研磨材、あるいは生体適合性の高い医療用インプラントの原料として供給すれば、サメは『洋上鉱山』ならぬ、『陸上バイオ鉱山』に変わる」
万桜は、その歯をまるでダイヤモンドでも見るかのように眺めた。
「さらに、サメの皮は、鮫皮として重宝されるが、高圧ストレスフリー環境下で育てられたものは、繊維構造が緻密化し、超軽量で耐摩耗性に優れた『次世代のカーボン素材』として加工できる可能性がある。ヒレ、軟骨、そして卵は言うに及ばず、サメは文字通り、無駄なノイズがない『完全資源動物』となる」
彼の脳内では、サメの養殖コストと、そこから得られる副産物(歯、皮、軟骨など)の市場価値が、完璧な合理性の天秤にかけられ、すでに黒字化が確定しているかのようであった。
「確かに、この方法であれば、サメの肉は資源に変わります。だが、歯や骨や皮の方は」
そう言って、奥州大学2回生の柏葉弥生が、ピンセットをギュっと押した。彼女が手にしていたのは、あくまで比較のために用意された、これまで研究用に大気圧下で飼育されていたサメの歯だ。
力を加えるやいなや、鮫の歯はポロリと脆く砕けた。
「大気圧下で生育されたサメの歯は、人間の歯よりも遙かに脆い。骨格はほとんどが軟骨で、硬度は乏しい。そして、皮も生臭さのノイズを放つ」
柏葉は、その砕けた歯を見つめながら、冷静に指摘する。
「そもそも、サメの肉が敬遠される最大の理由は、その『アンモニア臭』にあります」
彼女は、科学的な視点から、サメ肉が「低価値ノイズ」と見なされる理由を解説した。
「サメは浸透圧調節のため、尿素を体内に蓄積しています。死後、その尿素がバクテリアによって分解されると、強烈なアンモニアが発生する。これが、サメ肉特有の『生臭さの根源』であり、消費者にとって許容できない『味覚のノイズ』となる」
サメを単なる食用魚と見なした場合、このアンモニア臭が、その価値を決定的に下げてしまうのだ。
「そして、その脆さもまた、生存環境が生み出すノイズです」
柏葉は、高硬度を保っている万桜の歯と、砕けた自らの歯を対比させた。
「深海性のサメは別ですが、浅海域のサメは骨格が軟骨で軽く、歯のミネラルも緻密ではありません。これは、素早く動く『狩りの効率化』のための進化であり、資源としての『硬度のノイズ』となる。さらに、大気圧下での養殖は、皮下のコラーゲン生成を妨げ、加工に耐えうる『高密度の皮』を得ることも難しい」
「すべては、環境が最適化されていないから、発生する『無駄なノイズ』ってことか」
万桜は、その言葉を遮るように言い放った。彼の思考は、すでに「課題」の先にある「解決策」へと向かっている。
「だからこそ、俺たちは『高圧ストレスフリー環境』を再現した。サメの体内に尿素を蓄積させない制御技術、そして高圧によって骨格と歯のミネラル密度を強制的に上げる『環境の論理』を適用したんだ」
万桜の論理によれば、サメは「ノイズ」の塊であるがゆえに、そのノイズを排除・制御すれば、得られる「資源的価値」は計り知れない。
「回収には、神経締め専用の水中ドローンを使う。資源となる歯の回収もそうだ」
万桜が、巨大な水槽の向こう側を指差す。
その水槽内では、人工知能に制御された水中ドローンが、サメが最もストレスを感じない一瞬を狙い、瞬時にサメの神経を締める。
「サメの死後のアンモニア生成ノイズを最小限にするためには、神経締めによる『極限の鮮度維持』が必須だ。そして、歯や皮を定期的に回収し、肉を捌いた後には、軟骨、内臓までもを抽出する」
万桜にとって、サメの養殖とは、生命のサイクルを「資源効率化」という論理で制御し、すべての要素を無駄なく消費し尽くす、究極の「ノイズ排除システム」であった。
「この養殖が成功すれば、サメは、マグロやカツオのような単なる『魚肉』というノイズではなく、『生体セラミックス』『高密度繊維』『高純度コラーゲン』を供給する、未来の『資源ジェネレーター』となる。そして、その過程で、我々が食べるサメ肉は、一切のアンモニアノイズがない、『純粋な白身』として市場に供給される」
万桜の瞳には、サメが持つ可能性を最大限に引き出し、「ノイズ」を「価値」へと反転させる、冷たい情熱が宿っていた。
「柏葉さん。鮫ってブラックバスみたいに、重金属を蓄える性質があるんじゃないかな?」
万桜は、冷たい瞳を柏葉弥生に向けた。彼の頭脳は、鮫を「資源」として最適化する過程で、最も無視できない「不純物」の可能性を指摘する。食物連鎖の頂点近くに位置する鮫は、水銀などの有害な重金属を体内に蓄積しやすい、という生物学的な宿命を指しているのだ。
「黒木くん。その通りです」
柏葉弥生は、その疑問を淀みなく肯定した。彼女の論理的な思考もまた、万桜の合理性に引けを取らない。
「サメは食物連鎖の『ノイズ集積場』です。大型のサメ、特に長期にわたって生存する種類は、水銀や鉛などの重金属を体内の筋肉や肝臓に高濃度で蓄積します。これは、捕食した魚の体内にあった重金属が、サメの体内から排出されずに濃縮されていくためです」
彼女は、まるで教科書を読み上げるかのような明快さで、その生態学的特性を説明した。
「特に、サメの肉は、他の魚種と比較してメチル水銀濃度が高いことが報告されており、妊婦や小さな子供に対する摂食制限の『社会的なノイズ』を生み出しています。これが、サメ肉の需要を下げているもう一つの大きな要因です」
万桜の指摘は、サメを食用資源として見た場合の、アンモニア臭に次ぐ「第二の、そして最も深刻なノイズ」であった。
「じゃあ、簡単だ。食用の鮫と資源用の鮫で餌の種類を分ければいい」
万桜の答えは、極めてシンプルで合理的であった。資源としての「ノイズ(重金属)の蓄積」と、食用としての「ノイズ(重金属)の排除」という、相反する目的を、最もコスト効率の良い「飼料の制御」によって解決するという、冷徹な二重化論であった。
「自然界の鮫は、色んな物が食い放題だろ? 鮫は捕食した魚介から重金属を摂取している。同等の餌を与える。食用に適さないアコヤ貝とかさ。皮や歯に重金属が蓄積されて資源として回収出来る。魚肉はソーセージ。ヒレはフカヒレ。卵はキャビア。これは従来通りにいただく」
万桜は、資源用の鮫については、天然に近い「ノイズを含んだ飼料」を与えることで、高硬度の歯や皮という資源価値を強制的に高めるという道筋を示した。その過程で得られる肉は、加工品に回すことで、食用としての「ノイズ」をフィルタリングする。
「もう一方の鮫の餌は、重金属を蓄積させないような物にする。皮を取り除いた魚肉や、養蚕の廃棄物あるいは芋類などを混ぜた物を与える。重金属を蓄えない鮫の魚肉は、臭みもなく、美味くなるはずだ。柏葉さんはどう思う?」
食用として育てる鮫には、徹底した「ノイズフリーの飼料」を与え、アンモニア臭のない「純粋な白身」という、市場の「高価値」へと最適化する。これは、二つの異なる論理に基づいた、完璧な「資源の二重化システム」であった。
「黒木くん。論理の構造としては、完璧に合理的です」
柏葉弥生は、万桜の知性に対して、評価を惜しまなかった。
「食物連鎖における重金属の蓄積は、摂取した飼料からのみ生じます。飼料の質を完全に制御し、重金属ノイズをゼロにすれば、体内に蓄積しないサメ肉は理論上、実現可能です」
彼女は、食用鮫の肉が「臭みがなく、美味くなるはず」という万桜の予測に、科学的な裏付けを与える。
「尿素の蓄積も、ストレスフリーの環境制御で最小化できますから、味覚的なノイズは極限まで排除されるでしょう。資源と食用という、相反するノイズを、シンプルな『飼料の分別』で解決する手法は、『効率の神髄』です」
しかし、彼女の冷静な眼差しは、次に乗り越えるべき「現実のノイズ」へと向けられた。
「ただ、問題は、その『低コスト化』です」
柏葉は、万桜たちのプロジェクトが「高価な機材は使わない」という制約下にあることを知っていた。
「資源用サメに与える『アコヤ貝のような食用に適さない魚介』は、市場の価格変動という『外部ノイズ』の影響を受けます。また、食用サメ用の『重金属フリーの合成飼料』は、精製コストが非常に高い」
重金属フリーの合成飼料は、常に市場価格の「ノイズ」に晒されている。それが、彼女が抱える最も大きな課題だった。
「え? 養殖すればいいじゃねえか。鮫の餌」
万桜の答えは、その課題の根源を、存在ごと消し去る「絶対的な合理性」を伴っていた。コストが高騰するなら、そのコストの元となる「餌」を、外部に依存せず自分たちで生産すればいい。論理的な飛躍はない。
万桜の視線は、既にその先の「循環」へと向かっていた。
「サメを育てるための餌を、多層構造農業で出た副産物、養蚕の廃棄物で賄う。つまり、『システム内部でコストを自給する』んだ。外部の市場というノイズを、最初から遮断する」
それは、重金属フリーの餌という課題を、「いかに安く買うか」というケチな問題から、「いかに自前で賄うか」という文明設計の問題へと、一瞬で昇華させた。
「チックッショー」
柏葉弥生は、思わず天を仰ぎ、両の拳を固く握った。
「なぜ! なぜわたしは! 『買う』という、この一歩目の非合理な慣習から逃れられなかったんだッ!」
涙が、彼女の頬を熱く伝う。それは、万桜の才能への賛辞ではなかった。自分の「常識」という名の限界が、あまりにも単純な一言で破壊されたことへの、屈辱と、そして解放の涙だった。
彼女は、外部の業者から「飼料を買う」という行為を、思考の「前提条件」として受け入れていた。その前提があるからこそ、「いかに安く」「いかに安定して」という、堂々巡りの最適化ノイズに囚われ続けていたのだ。
万桜は、その前提を、「自給すればいい」という、究極の「論理的自立」によって、粉砕した。
「そうすれば、飼料のコストは、市場の変動ノイズから完全に切り離される。そして、養蚕や農業の廃棄物という『負のノイズ』を、サメの餌という『正の資源』に変える、究極の『ノイズ変換システム』になる」
万桜は、柏葉弥生の涙に目もくれず、淡々とシステムの優位性を述べ続けた。彼の脳内では、既に「コスト養殖」という新しいロジックが、完璧な循環系として組み込まれていた。
「養殖魚の排泄物も、植物の成長に必要な栄養素に変換できる。この陸上養殖システムは、食料生産と廃棄物処理と資源循環を統合した、『内陸文明の完璧な閉鎖系モデル』だ」
柏葉弥生は、その言葉を聞きながら、膝から崩れ落ちる。
「ぐぬぬ……わたしのプライドが、たったひとつの単語に殺された……」
それは、自身が「天才」と信じて疑わなかったがゆえに、既存の枠組みを疑うことを怠った、科学者の業であった。
「あー、泣かしたー! 黒木先輩が女誑しになったー!」
そう言って、まるで戦場に突っ込むような軽やかさで入ってきたのは、来月、セイタンシステムズに入社予定の杉野香織だ。彼女の視線の先には、膝を崩し、静かに涙を流す柏葉弥生の姿がある。
香織は、四月からは最高学府、東京本郷大学の学徒となることが決まっている。その肩書きとは裏腹に、その態度は極めて軽薄だ。
「悪質なデマを拡散させんじゃねえ。つか杉野、おまえ全講義制覇の切り込み隊長な? 遊んでる暇とかねえから」
万桜は獰猛に嗤って香織を牽制する。香織ほどの地頭の良さがあれば、適度な単位で満足し、残りの時間を遊び倒すことが、万桜には分かりきっていた。
「もう福元先輩が言ってたけど、それ正気でやるの黒木先輩?」
呆れ返る香織の顔には、「全講義制覇」という課題が、既に「面倒なもの」として刻まれている。
「言っとくが、契約書に書いてあるからな? じゃねえと、学費も食費も家賃も適用外とさせていただきます!」
主席技師にしてセイタンシステムズの創業者である万桜の権限は、想像以上に強い。彼の哲学に合わない「ノイズ」は、容赦なくコストカットされる。
「ちぇー。わかったよぉー」
口を尖らせる香織に、万桜はポケットから取り出したホワイトデー用のチロルチョコを、まるで手榴弾のように放り込む。
「このチロルチョコが、おまえの全講義制覇の褒美だ。喰って講義でも受けとけ」
万桜は、次いで、まだ床に膝を突いている柏葉弥生に、そっと同じチロルチョコを差し出した。
「柏葉さんもどうぞ」
その声には、先ほどの冷徹な合理性は微塵もない。
チョコは、冷たい床に広がる柏葉弥生の手のひらに、静かに乗せられた。
柏葉弥生は、涙を拭いもせず、そのチョコを見つめる。
それは、ただの菓子ではない。
それは、「市場というノイズから解放された、新しい文明の設計図」という、壮大なテーマの、あまりにも安価な、そして残酷な報酬だった。
「ご、ごちそうさまです……」
その声は、敗北者のそれではなく、新しい真理を受け入れた、一人の科学者の再出発の言葉であった。
「つか黒木先輩。いつものやらないの?」
怪訝な顔をして、香織は尋ねる。彼女は、目の前の天才が、女性の涙という感情的な「ノイズ」に対し、常に予測不能な「劇物」的対応を取ることを知っていた。その対応こそが、万桜の常套手段なのだ。
「なんだよ? いつものって?」
万桜が尋ね返す。その視線は、膝を突いた柏葉弥生と、それを茶化す香織の間で、鋭く往復していた。
「え、その涙って、俺に惚れてる? マジで? 嫁に来る? 俺、農家の長男だぜ?」
香織は、その場で腰に手を当て、やや大袈裟な身振りで、万桜の定型句を完璧に模倣した。
万桜は、無意識のうちに自身の唇に手をあてがった。一週間ほど前のキスの記憶が、熱を伴って甦る。
確かに奥州大学の柏葉弥生は、その知性と相まって、誰もが振り返る東北美人だ。いつもの自分なら、この状況を逃さず、戯言めいた嫁探しアピールをしているはずだった。が、万桜は深い吐息をひとつ。
「杉野。大人になろうぜ? な?」
笑う。それは、香織を苛立たせるに足る、余裕と、どこか自嘲が混じった笑みだった。
最高学府の学徒である杉野香織は、その屈辱的な言葉に、反応を遅らせなかった。
「……」
香織の爪先蹴りが、微かな音を立てて万桜の脛に炸裂し、彼は無言の悲鳴をあげて片足立ちになる。
「あ、ごめん先輩。イラっと来て足が滑った」
悪びれることなく、冷徹なまでに完璧な笑顔で宣う香織に、呆れたような声が投げ掛けられた。
「こら。杉野。ウチの万桜をいじめるな」
投げ掛けたのは勇希だ。
「ウチのってなによ? ウチのって……」
そう言って、肩を竦めて苦笑するのは舞桜だった。その口調には、半ば諦めと、半ば「既成事実」に対する所有感が滲んでいた。
万桜は赤面し、暫しも逡巡した。この場は、これ以上掘り下げられるのは得策ではない。
「ほら。ホワイトデーのチョコだ」
万桜は、二人に押しつけるように、チロルチョコの山を乱暴に渡すと、そのまま養殖施設から逃げ出した。彼の逃走は、全てを物語っていた。
「チューした女へのお返しにチロルチョコって、おまえ……」
勇希は苦笑しながら呆れ返り、チロルチョコを弄ぶ。
「万桜らしいんじゃない? コスト重視で」
舞桜は、その安価な報酬の合理性を理解したように、呆れながらチロルチョコを口に放り込んだ。
勇希と舞桜が発した、あまりにも自然な「チューした女」という言葉と、その言葉の背後に隠された強固な結びつきに、
「「えぇ~!?」」
香織と柏葉弥生は、驚嘆の悲鳴を上げるのだった。
それは、勇希と舞桜からの、二人の女性に対する「暗黙の牽制」だ。
すなわち、この天才万桜は、既に「家族という閉鎖循環系」に組み込まれ、外部への販売は終了している。あいつは「売り切れなのだ」という、極めてシンプルな、そして重い事実の宣言であった。
『鋼鉄のポジティブ ~未来の世界のネコ型ロボットを迎えに行こう~』をお読みの地球の皆様へ!
いつも拙作『鋼鉄のポジティブ ~未来の世界のネコ型ロボットを迎えに行こう~』をお読みいただき、本当にありがとうございます!
物語の中で、「魔王」こと黒木万桜は、時には「水嚢の川」で災害に立ち向かい、時には中古スマホを活用したクローズドネットワークなんて突拍子もないアイデアまで生み出しています。
実は、この物語には、万桜のそんな「もしかしたら、これって本当に役立つかも?」と思えるような、たくさんのアイデアが散りばめられているんです。読者の皆さんも、「これ、面白い!」「こんな風に使えるんじゃないか?」なんて、閃いたことはありませんか?
地球のみんなぁ~! オラに「★」をわけてくれーっ!
もし、この物語を読んで、少しでも「面白い!」「次の展開が楽しみ!」「万桜のアイデア、イケるかも!」と感じていただけたなら、どうかページ下部の【★★★★★】ボタンをポチッ!と押して、星評価を分けていただけないでしょうか!
皆さんのその「★」一つ一つが、作者の大きな励みになり、万桜の次の「魔王案件」へと繋がるエネルギーになります!
引き続き、『鋼鉄のポジティブ ~未来の世界のネコ型ロボットを迎えに行こう~』をどうぞよろしくお願いいたします!




