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冒険者ギルドへ

 次の日は丁度、土日であり僕は普段よりよく眠る事が出来た。

 夜中に修練も行い、不調だった魔法も通常までは使えるようになった。その代わり、折角の土日はまだ寝不足のままだった。出来ればそのまま寝たらよかったかもしれないけど、僕としては魔法が使えないままなのは耐えれなかった。


 背中に痒い所があるのに、わざと放っているように。更に言えば、護身用の銃さえ失ったお尋ね者になった、気分だった。自分を守っていた一番大切な何かが欠けた、状態。


 それを治すために、僕は体調が悪化したとしても、何とか魔法の発動を押し続けた。最後には、綺麗に魔法を使えるようになった。「体調不良<魔法」と言うように。そして、最後には汗だくになった自分の体と、心を魔法で何とか落ち着かせた。



 窓の方を見ると、太陽がもう空高くまで上がり、温かい眼差しを下の人に送っていた。少し僕がぼーとそれを眺めていると、部屋の扉が開いた。


「おはよう、レイ。もう大丈夫?」

 と、そこにはアレスが立っていた。


 昨日は彼らは早々と部屋や、家に帰った事でアレスは僕がどうなったか気になっているようだった。


 僕は窓から彼に視線を移した。

「もう大丈夫だよ、ほら」

 と、僕は軽くその場で回って見せた。


「そう…なら、よかったよ。一時はどうなるかと本当に心配したから」


「いやいや、気にしないで……今日はどこか行きたい所とか決まっている?」

 と、僕はアレスに首を傾げた。


「いや、どこか行きたい所があるの?」



 僕はアレスを直視した。彼はゆっくりと目を合わせてくれた。

「うん。出来れば冒険者ギルドに行かない?」


「冒険者ギルド?」


「折角集めたポーションを有効に使うためにも」


 アレスは笑顔で頷いた。

「いいね。なら、ジークも呼ぼう」


「うん。それが一番だと思う」

 と、僕も同意した。




 そして、ジークも同流して、僕らは冒険者ギルドに向かった。


 学生は余り行かない場所かもしれない。だけど、どの道彼らなら行きそうな場所ではあった。だから、先に教えて上げたい気もあった。後はポーションがこのままではいつまでも、溜まりそうだったから。


 僕は冒険者ギルドを知らない訳ではない。多少なら知っている。結構贔屓にもするし。どこかの店よりかは信用出来る。それは確実に言える事ではあった。



 彼らは信用を商売にしているとも言える、集団だったから。久しぶりの冒険者ギルドに、僕の内心はわくわくしていた。

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