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第二層、ゴブリン

 第一層のスライム討伐に成功した事にあり、僕らは第二層に進んだ。第一層の奥まで行くと地下から階段が現れ、何ともファンタジーらしい雰囲気だった。だけど、誰が先に入るかでは少し困ったけど。結局、一番魔法の使える僕が行く事になった。トラップなどがあれば、他は対処出来ないからだった。


 僕らの心配は大丈夫だった。特に何のトラップにも当たる事はなかった。



 少しずつ進んで行くと、魔物が現れた。全身緑色で布切れを纏っている。武器も手に持ち、襲って来るタイプである。名前は、ゴブリン。


 一気に人らしくなっている、魔物である。その分討伐する時に、何とも気持ち悪い事で有名である。狩りで直面する一番大きな難所である。



 僕は手際良く、二人に説明した。

「このゴブリンは、同じように核を壊せばいい。だけど、窒息させてもいい」


「と、言う事は…」

 と、アレスが僕に言葉を続けさせた。


「心臓である核を一突きするか、首を落としたらいい、と言う事。頑張れ」

 ここで恐れて、ゴブリンにやられる人は結構多い。だから、その怖さを克服する必要がある。



「魔法を使うとどうなるのだ、レイ?」

 と、こちらはジークが聞いて来た。


 簡単に言うとそうした時の、結末は一言で言える。


「爆死した死体、になる。剣で身近で切るより、最悪だな。凄い悪夢となるかもしれない」


 でも、これはゴブリンに必要以上の魔法を使用した時の場合である。大体の人は最初はやり過ぎる事が多い。だから、爆死見たいになる。この加減を理解していないと体力と魔力を使い果たして、魔物にやられてしまう。


「そうか…でも、この剣を纏わせる魔力をもっと伸ばす事は出来るか?」

 と、何としてでも血が掛かりたくない、ジークが聞いた。


 僕は即答した。

「出来るよ」


 ただ先程より、する事が多い。流す魔力の量を増やす事で、意図的に魔力の流れを外に漏らす。そうする事で、魔力を剣より先に伸ばす。魔物は魔法で攻撃出来るから、魔力でも同じような効果が出る。より腕が上がると、この魔力も綺麗に一点だけが伸びるようになる。


 僕は剣を取り出して、魔力を先程より伸ばした。彼らは驚きを見せていた。中々魔力を安定するのは、大変だと言われているから。


「流す魔力を増やす事で、こう言う事が出来る。最初は魔力が広範囲で漏れてしまうので、魔法を活用して一点だけから出るようにしたらどう?」

 と、僕は自分ではした事のない方法を、教えた。


 僕はこれを地道な方法で習得したから。



「「やって見る」」

 と、ジークとアレスは挑戦していた。


 何事も挑戦は大切である、と僕は心の中では呟いた。


「【魔法の壁(ア・ブロク)】」

 と、アレスが溢れる魔力を自分の魔力の壁で、抑えた。


 綺麗に魔力を一点だけから出して、成功した。


 ジークもアレスを見習って、同じように挑戦した。見事に二人とも同じように、剣に魔力を伸ばす事が出来た。

「早い。僕の時より、早いよ」

 と、僕は言った。


「いや、レイのアドバイスがいいのだよ」

 と、アレスが返事をしてくれた。




 準備が終わると、僕らはゴブリン狩りを始める事にした。


 まずは僕が先に殺める事にした。ゴブリンは悲鳴を上げながら、剣で首を深く切られた。地面には血がどぼどぼと落ち、慣れない人がやれば吐きそうになる。だけど、僕は涼しい顔で最後の息の根を止めた。


 アレスが青い顔で言った。

「レイは、意外と狩るのになれているのだね…」


「う。そのようだな」

 と、ジークも反応を見せた。



 顔は変わっていないけど、具合は悪そうである。

「まぁ。狩りをするのに慣れているから」


 でも、彼らのやる気は維持した方がいいだろう。僕は一つ思い付いた。



「この層を終わらせたら、いいものをあげる。これでどうだ?」


 すると、二人とも顔色をよくした。何かいいように使われている気もするけど、彼らのためである。僕も昔はこのようにして、狩りをしたかったな、と思った。ただ命懸けで当時は行っていたから。

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