異世界で人工衛星を打ち上げる
次の日
黒狼を見つけて卒倒しているメルベルに訳を聞くと
狼ではなくてフェンリルという聖獣様だそうで、
街のひとつふたつは簡単に落とせる強さだそうです。
じゃああの鬼は???と不安が走りましたたが
そんなに強いならおそらくあの鬼も黒狼が倒したことでしょう。
朝食をメルベルにふるまうとコーンスープの旨さとパンの柔らかさに度肝を抜かれた様子で
さらに、グーグルスカラーを見せた途端。
脳がバグったかのようによだれを垂らして、研究者の世界へと入り込んでしまいました。
それから冬が来て春が来るまで
食事と奉仕と睡眠以外、メルベルはPCの前から離れることはありませんでした。
受験生の母親気分を味わいつつも
一生懸命な彼女を応援したい気持ちが湧いたのも事実です。
好きなだけググらせてあげましょう。
この異世界で最初の越冬を無事終え、
この冬の間にメルベルから聞いたこの世界のことをここで
まとめておきます。
どうやらここは日本にとてもよく似た地形の場所で
この湖畔は元の世界でいうところの千葉にあたるところにあり
学園都市は東京にあたる場所にあり名もトウキョと言うそうです。
東京よりうえはずっと田舎街が続き青森の位置に要塞があるのだとか。
そして
東京より↓も
ずっと田舎街が続き
大阪京都あたりに商業都市があり
さらにその下
九州あたりに貴族たちが住まう王都があるとのこと
それからこの世界の民は海を見ることはないそうです。
なぜなら海へ近づくにつれてモンスターが強くなるため
ものすごい強く高名な冒険者でも海に辿りついたものは未だいないとのこと。
なので内陸地に人が住みその周りを囲むように森があり
その森の中にはモンスターが生息していて
この湖畔がある場所はとうてい人がこれるような場所ではないようでした。
それから
メルベルに拾った魔法袋と魔導書を見せると
大昔に大賢者様が森に挑んで帰ってこなかった話があるそうで
おそらくそれだろうとのこと。
一晩で体が大きくなったり髪が伸びたのは急なレベルアップの為だろうとのこと。
角のついた魚を食べたモノは世界を牛耳ることができるという
伝説があることを聞き、食べたことは黙っておきました。
そしてそろそろ今後は街に出て行って、
冒険者登録してクエストこなしたりもしたいところだったのですが。
メルベルと人工衛星を打ち上げることに決めました。
街に出ていったら神じゃないことがバレますからね。
それに人工衛星を元の世界の倫理委員会の規制なしに打ち上げに成功したら
正確な緯度経度指定して宇宙から攻撃可能なわけですから、
こんなチートはないでしょう。
っということで、ここへきてさらにこの湖畔に引きこもることとします。