表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
2/38

新たな人生と最初の苦悩

  俺は、目覚めるとベッドの上にいた。天井には豪華なシャンデリアが飾ってあり、結構広い部屋にいるようだ。

どうやら、転生は成功したようだ。

だが、赤ん坊のようでうまく体が動かせない。声も出ない。当たり前っちゃあ当たり前なんだけど……

周りには、大人が2人立っているだけだ。多分、俺の新しい親なのだろう。父親の方は、高身長でガッチリとした体型でしかも顔が、結構イケメンだ。母親の方は、なんというか綺麗な人だ。優しそうな母性溢れる人だ。


「あら、あなたこの子が起きましたよ」


「おお、そうか。どれどれ」


 そう言って父親らしき人は俺を抱き上げた 。  むさ苦しい。カオを近づけるな、父よ。しかし、この状況俺はどうすればいいんだ。笑えばいいのか?泣けばいいのか?誰か教えてくれぇ……


 「なぁ、これ大丈夫なのか。何にも反応しないぞ」


 「ええ、どうしたのかしらこの子。まさか病気!ああ、あなたどうしましょう」


 「おおおおおおおお、落ち着けこういう時はだな、そうだ医者を呼ぼう」


 ああ、まずいぞ。なんか面倒な展開になってきたな。とりあえず、笑っとくか。


 「あ、あなた見てこの子が笑いましたよ!」


 「おお、ほんとだ。よかった、よかった。一時はどうなるかと思ったよ…」


  一時って言ったってまだ1分もたっていないじゃないか。それより早くどっか行ってくれないかな。テオスからもらったスキルがなんなのか気になるんだよ。あといい加減降ろしてくれないかな。


 「旦那様、お客様がお越しです。奥様も来てください」


 そう言いながら、この家の使用人らしきメイドさんが入ってきた。しかしながらナイス、メイドさん。いやいや、赤ん坊の俺の考えすら分かるとは…さすがだぜ。多分、偶然だろうけど。


 「わかった、すぐに行こう」


 「待って、私も一緒に行くわ。リリア、この子の面倒見てあげて」


 「承知いたしました、奥様」


 「じゃあ、よろしくね」


 そう言って2人とも出って行った……が、今度はメイドさんが残ってしまった。さっき聞こえたが、彼女の名前はリリアというらしい。見た目は、できる秘書って感じ。母とは、また、タイプの違う美人だな。ていうか、ずっとこっち見てくるんだけど。何この人すごい怖い。なんか……近づいてくるんだけど……まずい、寝返りが打てないから逃げられない。

  あ、布団かけてくれただけだった。びっくりした〜。何されんのかと思ったぜ。

 ところで、今気がついたんだがスキルってどうやって確認すんの?ほらさ、よく漫画とかだと空中をさわればパネルみたいなのが出たり、身分証みたいなカードにのってたりするけど、これ実際どうすればいいんだよ。

 あの野郎、どうすんだよこれ。確かに、聞かなかった俺も悪いと思うけど。ちくしょう。とりあえず今どうできるってわけじゃなさそうだから今は、寝る!


 それから、数週間が経ったが未だ進展がない。でも、この家のことについては、結構わかってきたぜ。

 まず、この家はどうやら貴族らしい。数日住んでみてわかった、意外に身分が高い家なのだと…爵位とかよくわかんねけど位的には侯爵らしい。まぁ、成長するにつれて分かるだろう。

  それから、父の名はケイアス、どうやらこの領国の領主でかなりの剣の使い手らしい。母の名は、シイラ、こっちは魔法が相当なもので国家レベルですごいらしい。ちなみに、家名は、ガーディナというらしい。

  そうそう、俺のこっちの世界での名前がついに決まったぜー、やったー。

 その名前は……………アクシスになったぜ。いぇーい。やっと、名前がついた。アクシス・ファン・ガーディナ、これが俺のフルネームだ。嬉しくて泣きそうだぜ。まぁ、赤ん坊だからいつも泣いてるけどな。確か、英語で主軸とか中枢って意味だったような気がするな。前の世界ではクラスの中枢だった俺にはぴったりだな。まぁ、この世界に英語があるかどうか知らないけどね〜。

 俺がこの世界に来て数週間が経ち、ようやくこれだけわかってきた。だけど逆に言えば、まだこれだけのことしかわかってないってことだ。テオスの奴め、もうすこしぐらい情報くれても良かったんじゃあないのかよ。

 ま、今考えてもしょうがないから俺は今日もゴロゴロするぜぃ。


 それからは、自分でも驚くほど成長が早かった。約2ヶ月で声が出るようになった。まぁ、まだ「あー」とか「うー」しか出せないけど。そして今日も俺は寝る。

 そして、約5ヶ月でようやく寝返りができるようになった。これで、ちょっとは動けるようになった〜。

 8ヶ月、俺はついにこの日、「はいはい」ができるようになった。もうこの日から俺は、家中を動き回っているぜ。まぁ、リリアにすぐ捕まるけど……

 そして、約一年俺は、念願の立つということができた。この時だけは、すげぇ嬉しかったし、父さんと母さんもめっちゃ、喜んでくれた。母さんなんか泣いて喜んでくれたよ。


 

 それから、結構な時が過ぎた。まぁ、俺がこっちの世界に来てだいたい5年くらいか…

 身長もだいぶ伸びた、当たり前だがな。顔も結構イケメンになったな、自分で思うのもあれだけど…

 見た目なんだが、髪の色が真っ白だ。両親は二人とも金髪なんだけど…アルビノかと思ったけど目の色は紺碧の青色なんだよなぁ。なんでなんだろう?ま、いっか。

 しかし、まぁ未だにスキルがわからない。正確に言えば、スキルの使用方法だとか、自分がどれくらい強いのかとかが、全くわからない。たが、俺も5年間なにもしなかったわけでわない。父さんに剣の使い方、母さんには、この世界についての勉強を教えてもらってる。両方とも教え方がうまい。でもやっぱり魔法とかスキルとか使えない。

 何故だ、何故なんだぁー。使いたいよ〜。

 

 まぁ今更、考えたってどうしようもないし夜も遅いから今日のところは寝よう。


 「ん、ここはどこだ…?俺って確か、寝てたはずだよな」


 「なんか、やけに元気がいいね。輝将くん、いや今はアクシスくんかな」


  聞き覚えのある声がしたから、振り向いてみたら


 「ああっ、テオスじゃん。どうしてお前がここにいるんだよ」


  「そ・れ・は・ね、君の夢の中に入っているからだよ〜」


 なにしてんだよ、この神さまは…


 「えっとね、君がわからないことだらけで困っているからこうして夢に出て教えに来たわけだよ」


 「今更かよっ、じゃあ俺のこの5年間は何だったんだよ」


 「まぁまぁ、落ち着いて。僕が何で君にやり方を教えなかったのはね……」


 「もういいよ。どうせ、うっかりとか忘れてたとかなんだろ」


 「せ〜か〜い。いやいや、君の様子を見てたら全然スキル使わないんだもの。最初はびっくりしたけど、そういえば教えてないなーって思って。だから、夢の中に入って教えようと思ってさ」


 そう言いながら、すごい僕って優しいでしょ的なオーラが出てた。


 「いや、そんな僕優しいでしょオーラ出されてもなー、忘れてたのお前だろ。つまり、テオスのせいなんだよ」


 「うわ〜傷つくな、そんなこと言うんだったら教えないよ」


 そう言って、テオスはそっぽを向く


 「わ、わかった、俺が悪かった。頼むから教えてくれ」


 俺は、頭を下げながら頼んだ。


 「仕方ないな〜、いいよ。じゃあ、言うからしっかり聞くようにね」


 「おう、もちろん。」


 これで、俺もついに魔法と、スキルが使えるようになるぜ。いぇーい。


 「じゃあ、まずは人差し指を出して」


 「ん、こうか」


 そう言って俺は人差し指を出した。


 「そうそう、そんな感じ。後は空中を押すだけで、こういう水色のパネルが出るから。」


 だが、テオスの前には何も出てこない。どういうことだ?


 「いや、何も出てこないじゃん。嘘を教えるんじゃねーよ」

 

 「あ、そっかそっか。これ普段は自分にしか見えないんだよね〜」


 「なんじゃ、そりゃ。じゃあ、どうやってやるんどよ」


 「えっとね〜、見せたい相手を考えながらもう一回空中を押すと……」


 そう言うとテオスの前に水色のパネルが出てきた。

 

 「すげぇ、そうやって出すんだな。やってみよ。」


 そう言ってさっきテオスがやったみたいに俺もやってみた。そしたら、水色のパネルが出てきた。


 「どう、出てきた?」


 「おう、出てきてぜ。ところでこの『スキル生成』ってテオスがくれたスキルだよな。これってどういうスキルなんだ?」


 「ああ、そのスキルはね、自分で好きなスキルを作ることができるのだよ」


 いや、そんな仰け反りながら言われてもなぁ。ま、たしかに便利なスキルだな。色々と自分の好きなように能力が作れるっていうのはかなりすごいスキルを貰ってしまった様だ。効果は…その辺は、まあ、起きたら確認しよう。


 「今回はありがとよ。いや、お前のせいで5年間何も使えなかったから礼はいいか」


 「君、いちいち言わなくてもいいことまで言うね。それ直した方がいいと思うよ。これからのためにもさ」


 「そりゃ、ご忠告どうも」


 やっぱ、こいつなんか偉そうだな。まぁ、神だから偉いんだがよ。


 「じゃあ、バイバイ。今度はもしかしたら、夢以外で会うかもね」


 なんか意味深なこと言いやがったな。だが、もうあいつに聞くことはないから会うことはないだろう。できれば会いたくない。

 その瞬間、夢の中でも睡魔に襲われた。

 

 そして、俺はこの世界に来て一番気分のいい朝を迎えることができた

やっと2話目を書き終えることができました。書きたいことがありすぎて、話をまとめるのに苦労しました。今回は新しい世界での成長物語ですね。名前がついたり、新しい両親が出てきたりと全てが新しくなりました。

今回の話を楽しく読んでもらえたなら嬉しいです。

次回も楽しみに待ってもらえるなら嬉しいです。以上、最初のあとがきとキャラが全然違う霊璽でした。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ