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100億 いいこともあったよ

つらつらと恨み事や苦しい話ばかりしてきたがこの辺で証券会社に勤務していて、いいこともあったと言うことを書かねばなるまい。


箇条書きにしていこう。


1 社会的信用が大きかった。


なんといってもこれは1番ありがたかった。

銀行なんかは何をトチ狂ったか1つの銀行で無担保で500万円位ならすぐに貸してくれた。

信じられますか?


また各カード会社がこぞって入会を進めてくるので20代でゴールドカードなんてのが簡単に手に入った。


飲み屋や飲食店では大体どこでも名刺さえ出せば簡単にツケが効いた。(もっともこれで破滅した人もいるが・・・)


よく言われたのが会社の社章(襟につけているバッチの事)は実際に純銀製で出来ていた。

よく課長から飲み屋で現金が無かったらこの社章を置いて帰れば5万円の担保になると言っていた。


2 世間のいろいろな企業情報に強くなった。


よく親戚や知人から「息子が就職するのだがこの会社は今どうか?」などの質問が相次いだ。


どの会社を聞かれても上場している会社であれば瞬時にある程度の内情を教えることができた。


車で道を走っていても、企業の看板が見えるとすぐにその会社の社長の名前や銘柄コード番号、決算内容、株主構成等がすらすらと出てきた。


大体、証券会社を辞めるまでには上場する全部の銘柄は一通り売買してるのでその会社の内容(株主構成、関連会社など)の基本知識は全て入っている。


この情報は今でも役立っている


3 少々のことにも驚かなくなる。


そもそも1日で何千万円も損することがザラな業界なので、世間一般で起こる少々のことには動じなくなった。


例えば駅で財布を落としても「まぁまた稼げばいい」なんて諦めてあまりジタバタしなかった。


いい意味ではおおらか。

悪い意味ではアホ。


4 「億以上の金」に慣れてくる。


いい意味でも悪い意味でも「何億円」と聞いても驚かなくなった。


ちなみに後で知ったことであるが1ヵ月に集める証券マンの金額は同じ年齢の銀行マンの30倍ほどであった。


5 社会の裏事情に詳しくなる。


やたら総会屋の何々がどうとか、暴力団の資金源にこの株はなっているとか、とにかく世間の裏方を支えている方たちの情報に詳しくなった。


マネーロンダリングなんて言葉も覚えたし実際に幇助した。


6 経費天国。


前にも書いたが、伝票1枚書くだけでほとんどが経費で落ちた。


子供の誕生日や結婚記念日のプレゼントも「顧客への手土産」で処理して伝票一枚で毎回家庭サービスをしていた証券マンをよく知っている。


7 素晴らしい施設。


海の家や山の家等の保養所やら研修場など社内の施設は他の業界に比べて超ゴージャスであった。


最盛期にはオーストラリアのゴールドコーストにもリゾート保養施設を購入した時もあったがもっともそんなところに行く暇がなかったので我々男性証券マンはあまり恩恵を被る事はなかった。(女性社員は結構全国のいろんな保養施設に行っていた)


8 結構女の子にモテた。


とにかく仕事が営業なので「口が立つ」のといろいろなことをよく知っているので飲み屋さんなんかではよく話題が豊富だと言うことでモテた。


また、飲み屋さんでは隣の全然知らない女の子なんかにも平気で話しかけるので(企業に飛び込むことを思えば何でもない)結構いいこともあった。


詳しくはここでは書けない。


9 社長、院長、会長、理事長など特に社会的に地位の高い「長」がつく人と対等に話ができるようになった。


向こうにすれば年齢的には息子ないしは孫くらいの年齢の人間をよく相手にしてくれたと思うが普段我々の年齢ではいけないような高級なレストランやお店などによく連れて行っていただいた。


クルーザーパーティーなんかにも招待された。


そのために船舶の免許も取りに行きました。


10 発想が柔軟になった。


毎日相手する対象が企業の経営者や医者など人生の成功者ばかりなので人生に対する考え方が柔軟になりました。


少し変わった方も含めて勉強になりました!




うん、こうしてツラツラ考えてみると結構良い面もあったんだ!


少し感謝。

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