第0話-転生する時大体トラックに撥ねられてるけど運転手が一番の被害者だよね-
Q.名前は?
「西山要人」
Q.職業は?
「営業」
Q.年は?
「32」
Q.結婚してる?してなかったら彼女とか
「いねえよ」
Q.えっ、もしかして童貞?
「うるせぇな!ほっとけ!!」
Q.そんな童貞(営業)マンがどうして死んだの
「誰が童貞マンだコラ」
あー、俺が死んだ理由…なんだったっけ
ー数時間前ー
「お先に失礼します」
勤め先の会社を少し浮き足立って退社する。
何故なら今日は給料日。丁度課金したいゲームがあったんだ。
豪勢な飯を食って…などと考えていると同僚から声がかかる。
「おう要人、お疲れ。上がりか?」
「お疲れさん。上がりだよ」
「そうかそうか、お前さ、童貞だったよな?」
「なんだ藪から棒に。ぶっ殺すぞ」
「まぁまぁ、そんなお前に脱童貞の機会を与えてやる。って話さ」
脱童貞だと聞いてテンションがあがる要人
「処女か?!」
「んな訳ねーだろアホか。ソープだよソープ。今日給料日だろ?年中童貞のお前に是非味わって欲しいとこがあんだよ」
ソープ。ソープね。はいはい。あの低俗な。何が嫌で性欲を金払ってまで処理しないといかんのだ。
「生憎だが、俺には彼女がいてね。こいつで間に合ってんだ」
と、右手を紹介し数秒の静寂を迎えた後、同僚が口を開いた。
「俺は悲しいよ。なあ要人。このまま女を知らずに死んでゆくつもりか?悪いが処女厨に生きる道はないぞ」
「穢れた売女に用はない。失せな」
「まあそう言うな。最後まで聞いていけ。実はな、俺の通ってるソープが今キャンペーン中でな、童貞に限り初回無料なんだと」
「童貞の踊り食いってワケか。悪趣味だな」
「いやお前な。こんな機会ないぞ。因みに俺が通っている所は120分4万の高級ソープ店だ。そして今回のキャンペーンは紹介人がいないと無料にはならないんだ。ちゃんと人を選んでいる。どうd
「行きます!行かせて下さい!いや、イカせて下さい!!」
食い気味に参加表明、もとい脱童貞宣言をする要人に詳細を伝えた後、お互い準備のため一旦帰路につく。
(母よ…ついに息子の息子が大人になりますよ…)
テンションはこれまでに無いくらいに高い。4秒で支度を済まし、全力疾走で集合場所へ向かう。
そこからは語るまでもなくトラックに轢かれ轢死したってワケ。