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不可視可  作者: アヤ
7/8

朝焼け

朝、気付くと1人でベットに寝ていた。


(夢だったのかな…)


そんな事を思っているとドアが開いた。


「よお、体大丈夫か。」


「うん、まだちょっと痛い。」


美香は処女だった。


「お前入れるまで何も言わねぇんだもん。ちゃんと言えよそう言う大事な事は。」


ベットに腰掛け頭を撫でてくれる。


「大したことじゃないと思ってたの、昨日は。でも大したことだったね。凄く痛かった。」


「だろうよ。俺ヒヤっとしたんだからな。」


優しく撫でる手は止めなかった。


「優しいんだね、男の人ってみんなこうなの?」


「ん?知らねー。俺はこうだけどな。人のことなんて分かんねぇよ。」


「そうだね。」


そう言うと浩史に体を寄せた、こんな安心感は初めて感じるものだった。


「同じ教室の結城がね、SEXは信頼なんじゃないかって言ってたの。なんか少しだけ分かった気がした。」


「ふーん、よくわかんねぇけどさ。お前そうやって人に甘えたのいつぶりだよ。俺にもいつもなんか壁作ってたし、変な女ってずっと思ってたんだからな付き合ってから。」


「甘える」よく分からない感覚のひとつだ。


「私ってそんなに変だった?これでも真剣だったんだよ?」


「お前はそうやって何でも真剣になりすぎるから良くない。」


そう言うと両手で美香の頬を挟んだ。


「泣きたい時は泣けよ。笑いたい時はちゃんと笑って、怒ったら怒り倒してやれ。楽しい時は思いっきり楽しめよ、お前喜怒哀楽もぶち壊れるほど我慢し過ぎなんだよ。


世の中誰も責任取ってくんねぇけど、やりたいことも自分で決めなきゃできねぇんだぞ。」


美香の目から涙が流れたが、今度は温かい涙だった。


「とりあえずな、お前しばらく俺の事頼れよ。頼られないって寂しいもんなんだぞ。」


「頼り方が分かんない…」


美香は子供みたいに泣き出した。


「アホか、分かったよ俺が教えてやるから、な?安心して俺のこと好きでいろよ。」


そう言うと美香を強く抱きしめた。

美香はしばらく浩史にしがみついて泣いた。


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