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不可視可  作者: アヤ
6/8

浩史

浩史がどこからか美香の様態を聞きつけて会いにきた。


「先輩…」


「お前もういい加減先輩は辞めろよ、付き合って3ヶ月は経つぞ。てか何だよ1ヶ月会わないだけなのにどれだけ体重減ったんだ。かなりやつれてるぞ。」


美香は部屋にだらしなく座ったままだった

酒瓶は常に手放さいようになってしまい

外出もままならなくなっていた。


「何があったんだよ。」


「何がか、その何かが分かれば凄く楽なんだろうなぁ。」


「とりあえず、それよこせ。」


浩史は酒瓶を取り上げると美香を立たせた。


「何日も風呂入ってねぇだろ。据えた匂いがする。入れてやるからシャワーだけ浴びろ。」


浴室に入ると1枚1枚と浩史が服を脱がせてくれる。久しぶりに浴びるシャワーはほんのり熱くて「気持ちいい」という感覚を感じた。


浩史は美香の腕から太ももから全身を撫でるように洗っていく。


「ねぇ。」


「何。」


「服脱ぎなよ。」


「は?別に俺は濡れてもいいんだよ。変な気持ちになるから脱がねぇよ、俺は今お前を介護してんの。」


「変な気持ちになっちゃいなよ。」


不思議な気持ちだった。

今なら出来る、そんな気がした。

浩史の家に泊まりに行くこともあるのに

美香が怖がって体を開かなかった。


今なら出来る。


浩史は躊躇した。


「いや、でも…」


必死で自分の理性と戦っているようだったが

その内に美香の体の線に沿って立ち上がり、そっとキスをした。


「怖くねぇの?」


浩史は美香の体を気遣っている。


「今なら、大丈夫な気がするの。」


手が遠慮がちに美香の体を抱きしめた。


「お前すげえ抱き心地いい。」


「うん、ありがとう。」


浩史はベットに美香を運ぶとそっと覆い被さった。









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