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第五十二話 あなたを愛して⋯⋯Ⅰ

第五十二話 あなたを愛して⋯⋯







 まだ幼い頃、父との馴れ初めと幸福な日々の思い出を、母が私によく話してくれた。その話を聞かせる時が、一番穏やかで幸せな顔を母が浮かべていたのを、今でもよく覚えている。

 母は優しいが厳しい人で、私はいつも叱られていた。私の前では恐い顔をする方が多かった気はするが、父との思い出を語る時だけは、普段が嘘のような微笑みを浮かべ、私を甘やかしてくれたものだ。きっと、自分ではもうどうしようもないくらい、父のことが大好きで堪らなかったんだと、そう思う。


 私は一度、母に聞いてみた事がある。「どうしてそんなにも誰かを好きになれるの?」と。

 母は私にその理由を教えてはくれなかった。「あなたが本当に誰かを好きになった時、きっと分かる」と言って、亡くなるその瞬間も答えてはくれなかった。

 どうせ、一生分からない。私自身が、異性を愛するという感情がどうも理解できなかったし、恋というものを知らなかったのだ。あまり女っぽくない体つきや性格のくせに、名前が女の子らし過ぎるから、よく男の子に揶揄われたせいで、男に好意なんか持ちたくないと思っていたせいかもしれない。

 

 でも、そんな私でさえ、ある男の人を好きになってしまう時が訪れた。暗く苦しい絶望の闇の中、私を救い出してくれた温かくて優しい光。

 変な人で、感情的で、女たらしで、言う事聞かなくて、危なっかしい人。だけれど、かっこよくて、優しくて、愛らしくて、一生懸命で、笑った顔がとても素敵な人。それが私の愛する、ただ一人だけの男の人。

 

 本気で彼を愛して、ようやく分かった。母が私に、誰かを好きになれる理由を教えてくれなかった訳を。

 簡単な話だ。母にだってその理由が分からなかったから、答えられなかったんだ。きっと母も今の私と同じように、好きになった理由など考えた事もなかったのだろう。気が付けばその人を愛し、夢中になっていたんだ。

 私だって、気付けば彼を愛していた。彼が私ではなく、別の誰かを愛していた事を知っていても、気持ちは変えられなかったし、抑えられなかった。

 恋をするとは恐ろしいものだ。好きな相手の事しか見えなくなって、幸せな気持ちでいっぱいになる。けれど同時に、切なくて苦しくもなる。もう何度、彼を想うあまり自慰に耽ってしまったか分からない。恋する気持ちというのは、まるで麻薬のようだ。


 それでもいい。人を好きになるのに、理由なんか必要ない。危険な病だろうと構わない。少なくとも私は、胸の中で燃えるこの想いを信じるだけだ。

 さあ、目を覚ますんだ私。愛する彼を絶対に守ると誓ったじゃないか。

 起きろ、セリーヌ・アングハルト。お前の戦いは、まだ終わっていない。










「っ⋯⋯⋯!」


 気を失っていたアングハルトは、誰かに呼ばれたような感覚と、突然左手に感じた痛みによって目を覚ました。

 目覚めた彼女の瞳に映ったものは空と、今まさに戦闘中の相手、不死身のギャビットだった。ギャビットは倒れたアングハルトの身体に馬乗りになって、彼女を逃がさないよう体重をかけている。そしてその右手には、血の付いたアングハルトのナイフが握られていた。


「やっとお目覚めさね」


 意識を取り戻したアングハルトに気付き、下卑た笑みでギャビットが彼女を見下ろしている。さっきまでの戦闘で負傷したギャビットの身体は、回復魔法の能力で傷がほぼ癒えている。仕込みの発射機で内側からできた風穴も、アングハルトが気を失っている間に塞がっていた。

 回復能力のお陰で動けるようになり、ギャビットはアングハルトが使ったナイフを拾い上げ、回復の間待ち侘びた報復を行なった。どうやって彼女に苦痛を味合わせるか、考えるだけで興奮が止まらなかったギャビットは、もう既に最初の楽しみを始めてしまっていた。


「起きるのがちょっと遅かったねぇ。これ、な~んだ?」


 自慢げなギャビットが、左手に掴んだあるものをアングハルト見せる。

 その手にあったものが人間の指だと気が付くのに、時間はかからなかった。それがきっと、自分の指であるという事実にも⋯⋯⋯。


「アンタさっき、狂犬の名前を呟いていたじゃないのさ。もしかしてデキてるんじゃないかと思ってねぇ」

「⋯⋯⋯!」

「グラーフ教の婚姻の儀じゃ、永遠の愛を誓って左手の薬指に指輪をはめるって聞いたさね。だからまずは、アンタの愛を奪ってやったのさ」


 愉快気に高笑いを始めたギャビットを無視し、アングハルトは視線を自らの左手へと移す。確かにギャビットが言った通り、その手にあるはずの左手の薬指は無くなっていた。

 アングハルトの脳裏に蘇ったのは、ゴリオンとユンが永遠の愛を誓った、あの結婚式の光景だった。皆に祝福され、二人共幸せそうに笑い合って、互いの薬指に指輪をはめた瞬間。いつの日か自分も、あの二人と同じように、愛する人と愛を誓い合いたいと、ずっと憧れていた。


「きゃははははははっ!! これで二度とアンタは、愛しの狂犬に振り向いて貰えない! 薬指の無い花嫁なんかじゃ式にならないからねぇ!」

「⋯⋯⋯」

「絶望のあまり言葉も出やしないってかい? 泣き喚いたっていいんだよ? まあどうせ、アンタの両の腕と脚を斬り落として、一生男を抱けない体にしてやるから、指失くしたってかわりゃしないんだけどねぇ! そんでアンタの子壷に焼いた鉄棒ぶち込んで、餓鬼だって産ませなくしてやるさ!」


 冷酷で残虐なギャビットは、自分に泥を塗ったアングハルトに、生きたまま地獄の苦しみを与え続ける事しか頭にない。最初は必ず殺すつもりだったが、今は彼女の全てを奪い、絶望の底に叩き落とす。そうしなければ怒りが収まらないギャビットは、頭の中で思いつく限りの非道を試すつもりでいる。

 生かしたままアングハルトを連れ帰り、拷問と凌辱の果てに泣き叫び、許しを請う彼女の目の前で、最愛の存在を奪い去ってその心を壊す。瞬間、アングハルトが見せる心を壊された絶望の表情だけが、ギャビットの怒りを鎮め、快感を与えるのだ。


「どうだい!? 女として終わったアンタは、これで永久に愛した男と結ばれやしないのさ!! ただ寂しがる必要はないさね! アタイに玩具にされてる目の前で、アンタが好きな狂犬も同じ目に―――」

「⋯⋯ま⋯⋯⋯れ⋯⋯⋯⋯」

「あん?」

「⋯⋯⋯だまれと、言ったんだ!」


 一瞬で笑みが消え去ったギャビットが、アングハルトの腹部に目掛け拳を振り下ろす。衝撃と激痛が彼女を襲い、腹を抉られるような苦痛に血を吐き出す。苦しさに呼吸が止まり、丸球で撃ち抜かれた傷から血が噴き出してしまう。今ので内臓が押し潰された感触を覚え、また更に血を吐いてしまう。


「人がまだ殺さないってだけで調子に乗りやがって。アンタはね、もう終わって―――」

「だまれえええええええええっ!!!」


 血を吐きながらも雄叫びを上げたアングハルトが、ギャビットの服を掴み引っ張ると、体勢を崩した彼女に向かい、渾身の一撃である頭突きを喰らわせた。

 諸に頭突きを受けたギャビットは、衝撃で脳が揺れ、意識を失いかけながらふら付いていく。倒れそうになりながら後退するギャビットが、アングハルトのもとから離れて一旦距離を置こうとする。身体の自由を得たアングハルトは、ぼろぼろの身体に鞭打って、雄叫びと共に再び立ち上がるのだった。


「ギャビットおおおおおおおっ!!! お前だけは、ここで必ず殺す!!」

「ぐっ⋯⋯⋯! この死にぞこないがあああああああっ!!」


 ギャビットの怒りと殺意は尋常ならざるものだったが、立ち上がったアングハルトの迫力は、怒り狂った彼女を遥かに上回る。そのあまりの殺気と怒気に気圧され、初めてギャビットが怯んだのである。

 何も知らないギャビットは、触れてはいけない禁を犯した。火山の大噴火の如く怒りを露わにするアングハルトは、自らの薬指を失ったが為に、ここまで怒っているわけではない。ギャビットが触れてしまった怒りとは、アングハルトの最愛の存在に、絶望を味合わせようと企んだ事だ。

 自分の体がどうなろうが構わない。指が落とされようが、手足を捥がれ様がどうでもいい。例え、最愛の存在と永遠の愛を誓い合えなくても、もう二度と自分の腕で抱きしめられなくなっても、愛する彼が見せてくれる、あの温かくて優しい微笑みを守れるなら、何だって失う覚悟はできている。

 だから今、ここでギャビットを殺す。愛する者を守るため、己の全身全霊を懸けて⋯⋯⋯。


「うおおおおおおおおおおおおおおっ!!!」

「!?」


 ギャビットに向かって突撃したアングハルトが、隙だらけな彼女の顔面に拳を叩き込む。倒れそうになったギャビットの服を掴むと、今度は得意の体術を仕掛け、彼女が握っていた自身のナイフを奪い返しつつ、一瞬で足を払い転倒させる。

 地面へと叩き付けたギャビットの右腕を取ったアングハルトは、その腕を力の限り捻って圧し折ると、奪い返したナイフの刃を彼女の左胸に突き立てた。


「ぐぼわあああああっ!!」

「身体は元通りでも、痛みと体力の消耗まではどうにもできまい!! これがお前の弱点だ!!」


 心臓を刃で貫かれ、大量の血を口から噴き出したギャビットに、アングハルトが追い打ちとばかりに、ナイフをより深く差し込んで苦痛を与え続ける。

 アングハルトが読んだ通り、ギャビットの回復魔法にも弱点はあった。身体の傷は回復できても、戦いで負った傷の痛みは感じるし、人なのだから疲れもする。さっきまでの戦闘の傷はほぼ回復されてしまったが、その時与えた戦いと回復魔法の使用による疲労は、確実に蓄積していたのである。

 その疲労はギャビットの動きを鈍らせ、最初の頃にはなかった隙を生んだ。今こうしてアングハルトが反撃できているのは、極限状態の中で戦い続け、ここまでギャビットを消耗させたからである。


「私の指を奪った代償は高く付くぞ!!」

「!!」


 腕の骨を折られ、心臓をナイフに貫かれたギャビットは、満足に抵抗する事が出来ない。この好機を逃すまいと、アングハルトは自分に残された装備の中で、最大の火力を持つ武器を手に取った。

 ありったけの武器を身に纏い、ギャビットに戦いを挑んだアングハルトは、手持ちの銃器をほとんど失っている。彼女に残された武器は手榴弾と、派手な花火を上げられるだけの爆薬である。不必要だと思われていた大量の爆薬だが、特殊魔法兵との戦闘を想定し、念のため持ってきていたのだ。

 身体に巻き付けていた爆薬を手に掴み、アングハルトはギャビットに爆薬を巻き付け、起爆させて吹き飛ばそうと試みる。だがギャビットは、アングハルトが取り出した武器が爆弾の類であると、戦闘で培った直感で瞬時に悟った。

 

「やらせないよおおおおおおおっ!!」

「がはっ⋯⋯⋯!」


 口から血を吐き出しながらも、ギャビットは無事な左腕でを振るい、爆薬を持つアングハルトの手を払うと、両脚蹴りを放ち彼女の胸を蹴り上げた。肋骨が折れる音と共に、全力の蹴りがアングハルトの身体を宙に浮かせ、彼女の体を地面に叩き付けさせた。

 受け身など取れる余裕はない。全身を襲う衝撃と激痛がアングハルトを襲うが、愛する者のため怒りを燃やす今の彼女を、この程度の痛みで止められるはずはなかった。強烈な蹴りを受けながらも、彼女は地面に片膝を付いて立ち上がろうとする。

 しかしそんなアングハルトに、反撃に移らせまいとギャビットが追撃を仕掛ける。立ち上がろうとする彼女に向かい、渾身の力で蹴りを放ったのだ。魔法で身体強化されているその蹴りは、軽々とアングハルトの身を蹴り飛ばして見せる。人の蹴りと思えぬ衝撃がアングハルトを襲い、まるで水切りのように彼女の身が地面に跳ねていった。


「アタイは不死身なのさ!! こんな所でくたばるギャビット様じゃないんだよ!!」


 アングハルトを蹴り飛ばし、無理やり距離を離した事で、一旦爆薬から逃れる事に成功する。追い打ちをかけようとしたギャビットだったが、身体が言う事を聞かず動けなくなってしまう。

 この短時間で受けたダメージは相当なもので、連続使用による魔力の消費のせいで、彼女の回復魔法は既に限界に近い状態なのである。幸い折れた右腕や心臓の再生は始まっているが、ギャビットの精神と裏腹に、肉体は悲鳴を上げているのだ。

 一度休まなければ、アングハルトに止めを刺す事すらできそうにない。自分の肉体の限界を悟ったギャビットは、先ずは傷の回復に全神経を傾け、再びアングハルトに襲い掛かるべく備えた。

 しかし、身体が動かせるようになるのを待つギャビットに、最早次はない。何故ならば、アングハルトが蹴り飛んで倒れた先には、彼女の手を離れてしまっていた武器が、そのまま残されていたからだ。


「運がいいのは、私の方だったな」

「そん―――」


 倒れたアングハルトが拾い上げたのは、彼女が使っていた擲弾銃である。弾は勿論残っていて、自分を使う主が引き金を引く瞬間を待っていた。

 構えられた擲弾銃の引き金が引かれ、銃口から榴弾が撃ち出される。動けないギャビットに向かって榴弾は飛んで行き、驚愕した彼女が叫ぶ直前、榴弾は彼女に直撃して爆発した。

 爆発がギャビットの身体を吹き飛ばし、爆風が地面の土埃を空へと舞い上がらせる。並みの人間ならば確実に死ぬ一撃が、今度こそギャビットを仕留めたかに思われた。


「⋯⋯⋯ごほっ⋯⋯⋯ごほっ⋯⋯⋯! はあ⋯⋯、はあ⋯⋯⋯」 


 榴弾は確かにギャビットを吹き飛ばした。爆発で下半身を失いながらも、まだ彼女には息があった。

 地面に倒れたギャビットの上半身。爆発の衝撃で左腕を失い、破片によって右眼を潰され、全身に火傷を負っている。とても生きているように見えない状態だが、彼女は如何にか呼吸を続けていた。

 身動きできないギャビットは、朦朧とする意識の中で、自らの置かれた状況を確認する。下半身と腕を失いはしたが、爆発で完全に消滅していない限り、千切れた彼女の身体は再生の余地がある。回復途中の折れた右腕を動かし、地面を這って移動さえできれば、ばらばらになった自身の肉体のもとに向かい、まだ身体を治す事が可能なのだ。


「こっ⋯⋯⋯、こんな、ところで⋯⋯死んでたまるか⋯⋯⋯! アタイは⋯⋯⋯ふじ―――」

「黙れ」


 当然、ギャビットの復活を彼女が許すはずもない。倒れたギャビットの傍までやってきたアングハルトが、彼女の口に無理やり手榴弾を突っ込んだ。

 

「ふごっ⋯⋯⋯!? ふごっふごっ!!」

「こんな姿になっても生きているとは驚いたが、今度こそ終わりだ。お前の回復魔法の最後の弱点は、既に見切っている」

「!!」

「さっきお前は、私が手榴弾を顔の傍に転がした時、慌てて爆発から逃れようとした。あれだけの回復能力を持ちながら爆発を恐れた理由は、少し考えれば私でも分かる」


 ギャビットに寝技を仕掛けられた際、アングハルトは咄嗟の思い付きで手榴弾を使った。もしギャビットが、無敵の回復能力を持っているならば、あのまま爆発を受ければアングハルトを殺せた。不死身のこの女を殺すために、勘に懸けたアングハルトは、戦いの中で弱点を導き出したのである。

 

「どんな傷でも治せるお前でも、頭を完全に吹き飛ばされてしまえば復活できない。より正確に言えば、試した事がないから分からない。そうだな?」

「ふごっ!! ふごっふごっ⋯⋯⋯!?」

「やはりな。言っておくが、命乞いを聞く気はない」


 口に手榴弾を突っ込まれているため、思う様に話せないギャビットが、死に際に何を言っているのかは分からない。ただそれでも、身動きできないその身を震えさせ、必死に何かを叫ぼうとしている彼女の様子を見れば、誰にでも分かる事であった。


「私の指は冥土の土産にくれてやる。地獄へ落ちろギャビット」

「ふごおおおおおおおおおおおおおおおっ!!!」


 情けなどかけるわけがない。命乞いするギャビットに構わず、アングハルトは手榴弾の安全ピンを引き抜き、彼女に背を向けて歩き出した。

 自らの死に恐怖するギャビットが、彼女の背後でずっと喚き続けている。それを鬱陶しく思ったアングハルトは、爆発から距離を取るべく離れる去り際に、振り返る事なく言葉を告げた。


「さっさと失せろ」


 その言葉に従うかのように、ギャビットの口内で手榴弾が爆発した。

 爆発で彼女の頭は完全に消し飛んで、肉片や骨が辺りに飛び散っている。頭部を失った上半身は、アングハルトが言った通り今度こそ動かなくなり、戦いは終わった。


 特殊魔法を三つも操る、化け物じみた力を持っていた不死身のギャビット。重傷を負いながらも彼女に勝利したアングハルトだが、勝利の美酒に酔う暇などない。

 敵はまだ残っている。今ここで一人倒したが、一刻も早く残りの敵も片付けなければ、最愛の彼の身が危ないのである。

 だが、満身創痍のアングハルトは、既に戦闘ができる状態ではない。傷口からの出血は止まらず、内臓の一部は潰され、肋骨まで折れてしまっている。この状態でまだ立って歩く事が出来るのは、奇跡と言っていい。

 死にかけの彼女を突き動かすものは、強い愛の力のみ。そのために命の灯を燃やし続け、愛する者のもとへと歩を進めるのだ。


「待っていて、リクトビア⋯⋯⋯。私は必ず、あなたを⋯⋯⋯」


 残された装備と共に、傷だらけの体を引き摺るようにして、彼女は足を動かし続けた。

 歩いた道の後に鮮血を垂れさせながらも、決して彼女は歩を止めはしなかったのである。

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