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第三十五話 参戦計画 Ⅱ

 現在ホーリスローネ王国では、ある勢力の出現に対して、大きな行動を起こす選択を迫られていた。その選択とは、ローミリア大陸中央への大規模出兵である。

 王国の象徴たる、ホーリスローネ城の協議の間と呼ばれている大会議室では、連日同じ議題での話し合いが続いていた。話し合いを行なっているのは、連日と変わらない面子である。ホーリスローネの王たる、国王オーウェン・オブ・グリフィズと、国と王に忠誠を誓う彼の臣下達は、議題の内容に頭を抱えながら、延々と会議を続けていた。

 

「連中への対処は簡単だ。大陸中央へ軍を送り、一気に片をつける」

「所詮相手は烏合の衆。我が軍の主戦力ならば、鎮圧に一か月とかからないでしょう」

「ふん、今の王国軍こそ烏合の衆ではないか」

「左様、王国軍の栄光など所詮は過去のもの。だからジエーデル相手に大敗を喫したのだ」

「あれは準備不足で要塞攻略戦を始めたからだ!平野での戦闘であれば、我々の方が必ず有利となる」

「いくら相手が正規軍ではないと言っても、兵力は多く、士気も高いと聞く。簡単に勝てるとは思えんな」

「では!グラーフ教会から要請が来ようと、それを無視し、静観を決め込む御積もりか!?」

「勝てる見込みのない戦に挑んで、戦局が泥沼化したらどうする!?誰が責任を取るというのだ!」


 大臣や将軍が集まり、連日このような言い争いが続いているのが、この議題の実状であった。話は一向に進展を見せず、こうした平行線が続いているのである。

 自らの臣下達が意見をぶつけ合い、埒の明かない口論を続ける光景を、国王オーウェンは静かに見ていた。自分からは言葉を発さず、座してただ静かに、彼らの言葉が止むのを待っていたのである。議論に熱くなっていた臣下達は、やがてオーウェンの発する無言の圧に気付き、口を閉ざしていった。

 協議の間が静まり返った事で、国王であるオーウェンはようやく口を開き、言葉を発した。


「皆よく聞け。初めから、我々に選択肢はない」

「「「「!?」」」」

「相手はグラーフ教会に宣戦を布告した異教徒だ。そんな存在を野放しにしておくなど、教会が許すはずもない」


 オーウェンが口にした「異教徒」という存在こそ、この議題の問題であった。

 ホーリスローネ王国に異世界から勇者が召喚される、少し前。ローミリア大陸中央では、ある勢力が誕生し、その規模を着実に拡大していった。その勢力とは、新たに誕生した宗教勢力である。


 新宗教勢力、「ボーゼアス教」。戦いと平和の神ボーゼアスと呼ばれている、新たに生み出された神を信奉する、未だ謎多き宗教勢力である。

 言ってしまえば、単に宗教勢力が一つ生まれただけの話だ。問題なのは、この勢力の誕生の原因と、グラーフ教の存在である。


 ローミリア大陸中央で新宗教勢力が誕生した原因は、独裁国家ジエーデルの存在であった。ジエーデルは国力を拡大するため、周辺諸国への侵略戦争を続けていた。大陸中央は戦火に包まれ、幾つもの国が滅亡し、ジエーデルの一部となった。それでも尚、戦火は広がっていくばかりであり、侵略戦争は継続している。 


 そして、戦争が広がり続ければ、多くの国家が滅び、死者は増すばかりとなる。だが、この侵略戦争で最も恐るべき問題は、増え続ける難民であった。ジエーデルは多くの国々へ侵攻し、滅ぼした国の人々を労働力と変え、数え切れないほどの人々を、死ぬまで奴隷のように扱っている。滅亡した国の人々は、ジエーデルの支配から逃れるため、各地に散らばっていった。

 生き残り、ジエーデルの支配から逃れた人々は、それぞれの道を歩んでいった。安全な地を求めて難民を続ける者。他国へ亡命する者。復讐のためにジエーデルへ抵抗する者。どちらにせよ各国からすれば、生き残った大量の難民は、とても受け入れ難い存在であった。

 そんな、行き場のない多くの難民達を救ったのが、この新宗教である。


 ボーゼアス教の教祖の名は、オズワルド・ベレスフォード。彼はある日突然、行き場を失った一部の難民達の前に現れた。彼は信徒を率い、難民達に水と食事を与え、ボーゼアス教の教えを説いていったのである。

 彼らが説いたボーゼアス教の教えは、「その手に平和を取り戻したくば、神ボーゼアスを崇め、その名を叫べ。さすれば、平和と戦いの神ボーゼアスは、我らに偉大な力をお授け下さる」。彼らはそう人々に説いて回り、この宗教を広めていったのである。

 ボーゼアス教を広めるオズワルド達に救われた、ジエーデルを憎む難民達は思った。「自分達難民を救ってくれる存在は、この世界には何処にもいない。グラーフ教ですら、自分達に救いの手を差し伸べはしない。ならば、自分達の救済と平和のために、武器を取って戦おう」と⋯⋯⋯。

 絶望していた難民達に、ボーゼアス教は瞬く間に広まっていた。ボーゼアス教は、絶望し、生きる気力を失っていた難民達の、希望の光となったのである。その結果、大陸中央の多くの難民達が、教祖オズワルドのもとに集結し、神ボーゼアスを崇め奉り、信者となった。

 こうして、気が付けば大陸中央に、一つの宗教勢力が誕生していたのである。大量の難民達が集結して誕生した、新宗教ボーゼアス教は、非常に大きな勢力となって、ジエーデル国とグラーフ教会に対し、宣戦を布告したのだった。


 ジエーデル国の領土拡大政策が、大きな宗教勢力を大陸中央に生み出し、大陸全土に影響を及ぼす戦争を始めてしまった。ジエーデルの侵攻で難民と化した人々も、ジエーデルに敵対していた一部の国家も、教祖オズワルドを筆頭として集結し、戦端を開いてしまう。ボーゼアス教を信奉する武装した信者達は、自らをボーゼアス義勇軍と呼称し、ジエーデル軍に対し一大反抗作戦を開始した。

 ボーゼアス義勇軍は武装が貧弱で、元はただの市民である者達がほとんどだった。しかし彼らは、圧倒的な兵力と異常なまでに高い士気によって、各地でジエーデル軍を圧倒していったのである。これに対しジエーデル軍は、すぐさま討伐軍を編成し、各地の反乱鎮圧のために軍を送った。だが、その討伐軍もまた各地で惨敗し、ジエーデル軍は各地で防戦一方となってしまったのである。


 これは、ジエーデル国が招いた大罪の代償である。ホーリスローネ王国からすれば、関わる必要も助ける必要もない、自業自得の結果と言える。寧ろ、ジエーデル国を脅威と考える国々は、この状態を放置したい。この戦争をきっかけにジエーデルが弱体化すれば、大陸中央の脅威は消えるからだ。

 しかし現状の放置は、特にホーリスローネ王国には許されない。そのせいで王国は今、様々な意見に揺れているのだ。


「これまでグラーフ教は、新興宗教の存在を決して認めなかった。その度に王国は教会から要請を受け、討伐軍を派遣してきた」

「⋯⋯⋯」

「此度も、それは変わりはしない。グラーフ教会は必ず討伐の要請を出す」


 ホーリスローネ王国は、ローミリア大陸で特別な役割を持つ国家である。二大中立組織、グラーフ教会と勇者連合本部が置かれた、大陸の秩序と平和を守る役目を担う国。それがホーリスローネ王国である。そして、大陸の秩序と平和を守る役目を担うのは、二つの組織も同じである。

 ローミリア大陸で信仰されているグラーフ教。信者の数は非常に多く、大陸全土で信奉されている。故に、大陸一の宗教勢力であり、強大な力を持つ。そんなグラーフ教は、自らの宗教以外の信仰を決して許さない。長い歴史の中で、グラーフ教は新興宗教を尽く根絶やしにして、今の勢力を造り上げたのである。

 グラーフ教会は新興宗教勢力を、大陸の平和を乱す巨悪と定め、これまで何度も王国に討伐要請を出した。今回も、絶対にそれは変わらない。しかも、相手となるボーゼアス教はグラーフ教を敵と定め、既に宣戦を布告しているのである。教会が要請を出さないはずがなかった。


「話が進まない議論を続けるだけ無駄だ。結果的にジエーデルを助ける事になるだろうが、教会の意向には逆らえん」

「陛下⋯⋯⋯」

「問題なのは、戦うか、戦わないかではなく、どのようにしてこの戦争を終わらせるかだ」


 今必要となる議論は、対ボーゼアス教との避けられぬ戦争を、どう決着させるべきかである。

 大陸中央で暴れまわっていた、王国軍よりも実戦経験豊富なジエーデル軍を、各地で惨敗させるような敵である。兵力は多く、士気も高い。迂闊に戦いを挑めば、返り討ちに遭う可能性は十分あるだろう。戦う前から、勝算が低いとわかっている戦争に、この国は参戦を余儀なくされている。

 しかも、参戦する以上は、必ず勝利しなくてはならないのである。その勝利の方法を見つけなければ、王国はボーゼアス教に敗北し、ただ徒に軍事力を消耗させただけの結果に終わる。


「ギルバート。将軍の一人であるお前に策はあるか?」


 この場で沈黙を続けていたのは、国王であるオーウェンだけではない。議論を続けていた文官や将軍達とは対照的に、ただ一人涼しい顔で、優雅に紅茶を飲んでいた紳士がいた。

 オーウェンが視線を向け、名を呼んだその男は、ホーリスローネ王国軍の将軍の一人。彼の名は、ギルバート・チェンバレン。紳士将軍の二つ名を持つ、王国軍で最も優秀な軍人である。


「ふ~む、この戦争の終わらせ方ですか。陛下も難題を仰る」

「お前ならば、既に策の一つでも思い付いているだろう」

「はっはっはっー!策などありません。必要なのは策ではなく、単純に力と数です」


 年齢は四十代。王国軍の将軍服を身に纏う長身で、髪はオールバックにしている。右眼にかけられた片眼鏡が特徴であり、物腰も落ち着いている、絵に描いたような紳士だ。

 ギルバートは王の問いに対して笑い、右手に持っていた紅茶のカップをテーブルに置いた。軍事に於いて、オーウェンは彼を最も信頼している。その信頼に応えるために、ギルバートは自分の考えについて語り出した。


「避けられぬ負け戦ならば、必要なのは戦力です。相手が数で来るならば、こちらも数を用意するまでのこと」

「簡単に言うな。我が国が中央へ派遣できる戦力には限りがある」

「その通りです陛下。ゼロリアスとジエーデルへの備えとして、国防のための戦力を残しておく必要がある。よって、現状の我が国が中央へ派遣できる戦力は、精々二万と言ったところでしょう」

「異教徒は六万にも及ぶ大軍だと聞く。とても勝ち目があるとは思えんな」

「今は六万人でも、数はさらに増え続けます。我が軍が中央へ到着する頃には、数は十万に膨れ上がっているでしょう」


 大した事ではないかのように語られた、ギルバートの未来予測。他の将軍や文官達が彼の言葉を信じない中、ただ一人オーウェンだけは、ギルバートの語った予測を信じていた。

 ギルバートは王国軍諜報部の指揮者であり、大陸中の様々な情報を入手している。当然、今回のボーゼアス教についても、既に調査済みである。故に彼は、この場の誰よりも大陸中央の情勢に詳しく、誰よりも正確な予測できるのだ。


「ボーゼアス教の義勇軍は、電撃的にジエーデル軍を攻撃し、各地で勝利を重ねています。その度にジエーデルの支配地域を解放し、兵力と物資を調達しているのです」

「なるほど⋯⋯。解放された民はジエーデルを憎んでいる。それを利用し、民を次々と自軍に加えているのだな」

「ボーゼアス義勇軍は、戦いで失った以上の兵力と補給物資を現地調達しながら、止まる事のない侵攻を続けているのです。例えるならば、イナゴの群れと言ったところですかな」

 

 ボーゼアス義湯軍の侵攻計画は、全てを現地調達で賄い、大兵力を維持するというものである。信仰心で恐怖心を麻痺させた信者達が、衰える事のない高い士気を維持し、波のように押し寄せる。圧倒的人海戦術で敵を撃破し、勝利を収めて補給を得る。それがボーゼアス義勇軍の戦略だった。

 彼らの補給線は後ろではなく、常に前にあるのだ。よって、勝利し続ける限り、兵力と物資が尽きる事はない。


 そんな相手に対し、兵力二万程度で挑むなど、兵士に死んで来いと命令するようなものであった。いくら兵士の練度が高く、如何に策を巡らそうとも、相手は死をも恐れぬ狂人の群れである。勝つためには、相当な苦難と犠牲、そして運が試される。

 しかしギルバートは、こんな戦いに無駄な犠牲を払うつもりは毛頭なかった。


「私ならば、イナゴの群れを一人で駆除はしませんな。友人や知人に手伝ってもらい、大勢でイナゴ退治と意気込みましょう」

「ギルバート、まさか⋯⋯⋯」

「なにも、我が国だけで異教徒の討伐をすることはない。我が国の北方には、味方であれば頼もしい戦力があるではないですか」


 これは、国家間の戦争ではなく、言うなれば暴徒の反乱である。そしてこの反乱は、放っておけば大陸中の国家に影響を及ぼすだろう。この反乱は、ジエーデルやホーリスローネだけの問題ではないのだ。

 ボーゼアス教がグラーフ教会に宣戦を布告した以上、グラーフ教を信奉する大陸の各国は、ボーゼアス教の攻撃対象となるだろう。それは、極北の大国すらも敵にまわす事を意味する。


 ホーリスローネ王国の北方には、対立関係にある大国、ゼロリアス帝国が存在している。当然ながら、彼の国が信奉している宗教も、グラーフ教である。つまり、王国と帝国にとってボーゼアス教は、共通の敵である事は間違いない。

 それを利用し、ゼロリアス帝国をこの戦争に巻き込む事こそが、ギルバートの狙いである。


「ゼロリアスを動かすつもりか⋯⋯⋯。悪くない考えだが、そう簡単にはいかぬぞ?」

「我が国の要請であれば、彼の国は動かないでしょう。ですが、教会の要請であれば話は別です」


 共同戦線を王国が帝国に求めた場合、帝国が動く事はない。何故なら、相手は対立関係にある国であり、長年の敵でもあるからだ。王国がボーゼアス教討伐で軍事力を消耗するよう、静観を決めるのは明らかだ。

 しかし、討伐要請がグラーフ教会からくれば、話は変わってくる。


 ゼロリアス帝国の国民の多くは、グラーフ教を信奉している。もし帝国が、グラーフ教会からの討伐要請を無視すれば、帝国の支配者達は、教会に逆らったとして、国民から大きな非難を浴びる事になるだろう。

 それを防ぐためには、ボーゼアス教討伐に兵を派遣するしかなくなる。王国だけなら勝算は低いが、大陸最強の軍事力を有する、あのゼロリアス帝国が軍を派遣するとなれば、勝算は高まる事だろう。


「同じ方法で、周辺諸国やジエーデルにも討伐軍を派遣させれば、十分な戦力を用意できましょう。数さえ揃えば、練度不足の我が軍でも勝てるでしょうな」

「ジエーデルも動かすつもりか?あの独裁者が、我が国に協力するとは思えん」

「あの独裁者ならば、王国や帝国に恩を売るのを避けたいと考えるでしょう。しかし、あの国の民もまた、グラーフ教を信奉している」

「如何に恐怖で国を支配していても、グラーフ教には敵わぬという事か⋯⋯⋯」


 壮大なるギルバートの計画は、大陸全土を巻き込んでの、大規模な対ボーゼアス教戦線の構築である。相手が圧倒的な数で攻めてくるなら、こちらも数で対抗すればいい。そして、真面な訓練を受けていない義勇軍と、各国の正規軍とでは、練度の差に絶対的な差が生まれる。数と質で上回りさえすれば、勝利は難しくない。

 だが、この計画を実行するためには、一つだけ大きな問題がある。それは、グラーフ教会が各国に要請を出すよう、グラーフ教の大司教を説得する事だ。

 

「ギルバート、お前の考えはわかった。しかしどうやって、あの大司教を説得するつもりだ?」 

「どうやって、とは?」

「惚けるな。大司教はゼロリアスにもジエーデルにも恩を売るつもりはないぞ」


 教会と対等な立場で在ろうとする王国と違い、帝国とジエーデルは、グラーフ教会を支配する機会を窺っている。教会を手中に収めれば、グラーフ教の絶大な支配力が手に入るからだ。

 帝国とジエーデルに恩を売れば、自分達が支配される隙を与える事になってしまう。それだけは避けたいはずなのである。教会に要請を出させるためには、難航するであろう教会との交渉が必要なのだ。


「それならば御心配なく。既に交渉は済ませ、大司教は各国へ討伐要請を出す準備を進めております」

「!!」


 オーウェンを含むこの場の全員が、ギルバートの言葉に驚愕してしまった。全員、驚きのあまり開いた口が中々塞がらず、我が耳を疑っていた。


「勝てない戦争でしたので、大司教方に王国軍だけでの対ボーゼアス教討伐による戦況予測を御説明致しました。皆様最初は少々お怒り気味でしたが、私が懇切丁寧に十五時間ほど御説明したところ、ようやく御理解頂けました次第です」


 驚愕を通り越し、呆れてしまったオーウェン。ギルバートは自分の計画においての最大の問題を、力技で解決してしまったのである。

 独断での作戦計画実行に、独断でのグラーフ教会との交渉。この会議が行なわれる以前から、彼は戦争に勝つための行動を始めていたのである。つまりこれは、オーウェンと同じくギルバートもまた、この場にいる文官や将軍達が、こういった国を揺るがす大事に、全く役に立たないと考えている事を意味していた。


「⋯⋯⋯勝手をしたことは許さんが、よくやった。ギルバート・チェンバレン、お前にボーゼアス教討伐の命を言い渡す。討伐軍の指揮は全てお前に任せる」

「やれやれ⋯⋯⋯、久しぶりの大任ですな」

「栄光ある我がホーリスローネ王国軍に勝利をもたらせ。我が命は絶対であるぞ」

「心得ておりますとも、国王陛下」


 同じ考えであるからこそ、オーウェンはギルバートに託した。この難局を乗り切る最善手は、彼の力を使う事であったからだ。

 この瞬間ホーリスローネ王国は、大陸中央への軍の派遣を決定した。王国史上空前の異教徒討伐が、この瞬間から始まろうとしていたのである。


「このところの王国は負け続きでした。ここで勝っておかなければ、王国の威信に関わりますな」


 そう冗談を言っているギルバートの眼は、全く笑っていなかった。

 ホーリスローネ王国軍将軍、ギルバート・チェンバレン。国の未来を守るため、紳士将軍は本格的に行動を開始する。


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