" 心臓 " 。
誰も居ない診察室。
僕はさくらのカルテに目を通す。
「心臓病…か」
心臓病の症状には息切れ、動悸、むくみ、胸の痛みなどがある。
さくらはむくみや動悸はあまりないものの、
夜間の咳が激しい、と書かれている。
咳が多く、動悸などが少ないと
ひどい風邪などと思われやすい。
それが素人の判断には難しい所だ。
そんなことを考えていると、
あっという間にさくらの病室に着いた。
「おはよう、今日は眠れた?」
そんなことを言うけど、僕は知ってる。
ベットの横にある水が無くなってること。
さくら「おはよせんせ!ちゃんと寝れたよ〜!」
「今日は痛いところとかないか?」
さくら「特にないかな!」
「してほしいことは?」
さくら「特にないけど…」
さくら「あんまり関係ないけど、思いついたの!桜の木を植えて欲しい!」
「今は冬だから、咲くのは来年の春になるよ。」
さくら「それでいいよ、私が桜の栄養になるから。」
さくら「私、頑張って今年の春に咲かせて、せんせーを見てるんだ!」
そう言ってくしゃっと笑う。
「桜は検討してみるよ」
さくら「ほんと!?やった〜!」
そう言って笑うさくらは冬のなによりも、
いや、世界の何よりも輝いていた。
前回申し遅れました、天崎寧々と申します!
初作品です!
なんらかの活動を行いたく、物語を書くのも好きなのでこちらで書かせていただきました。
ご迷惑などおかけすると思いますが、よろしくお願いします!