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(五章)

テーマ:小説(アメニチィー)




バレーの試合をやる事となった事でテラスを離れ、




向い側にある中庭へ移動した。




中庭はバスケットコートの半面程しかないが、




バレーをやるくらいなら充分な広さである。




一行は一先ず中庭でパス廻しをしてからコートのライン決めをした。




と、言ってもバスケのコートをそのまま代用すれば良いのだから




何も問題は無いのだが、




ここにはネットが無い揚句にセンターラインなどもない。




そうこう話しているのも時間も勿体ないので早速、試合開始した。




開始早々に薫&和泉ペアが先手を打ってきた。




それに負けずと篠原&成瀬ペアも応戦し始め、何時しか火花を散らし、




お互いに鬱憤を腫らす様に打ち込み、激闘対決をおっぱじめてしまい、




何時しか和泉と篠原は邪魔物扱いを受けてしまい、




薫と成瀬は激しい打ち合いをしていた。




一歩も譲らない両者に俺はいい加減、




怒声の一つや二つ言いたい気分だった。




俺は痺れを切らして「お前等何考えてんだ!」何て言いながら割って入り、




二人の暴走を制止させた。




その後は何事も無かったの様に試合が続行された。








試合の日から連日連夜に渡り




練習漬けに厭き更け始めて期末試験も終り、




休みが入ってからも練習は欠かせなかったのだが、




そんな事から二週間余り経ったぐらいから篠原の姿を見なくなり




三日ほど経つが単にちょっと早い夏風邪だろうと想い、




今日辺り見舞いでも行こうかと考えてる矢先に薫が




「悠一、最近メグが学校を休んでるらしいから




お見舞いに行ってきてくれる?」




俺にこう言って帰り支度を始め、俺は




「皆で行けば良いんじゃ無いか?」




気軽に反論すると




「あんた、気付いてないの?…わたしの口からは言え無いわ!




いいから黙って見舞いに行きなさい」




無感情で言っていたのに突如(とつじょ)として剣幕な口調に成ってしまった。




俺はそのつもりで居たのだが、薫の詞もあって俺は




「解ったよ!」




数秒考えてから応えた。




帰宅路に着いた俺たちは別れ路までの間色々な話題で盛り上がった。




「ところで篠原の家って何処だっけ?」




ふとした疑問が口走ってしまい、それを耳にした成瀬が教えてくれた。




「悠一君、メグの家を知らないでお見舞いに行くつもりだったの?」




「そうじゃ無いけど…もし知っているのならば是非共私に教えて下さい!」




俺的には慇懃を装って見たが、隣で聞いていた薫は




「あんたの対応、慇懃を愚か慇懃無礼に匹敵するわよ」




無礼者はそっちだと想うが、一先ず成瀬から篠原の住所を聞いた俺は




安堵感に包まれつつ、皆と別れ篠原の家と脚を急いだ。








篠原の家は古河駅からさほど遠くは無いが、




学校からではバスを使わないと、




とてもじゃ無いが嫌気がさすくらいの処だった。




俺は一時的に躊躇してしまい、悩んだ結果、




自宅に引き帰す事にした。




自宅もまた、駅前からかなり離れたところに在って、




かと言って学校からは二十分足らずの処に在る。




俺は帰り着くと直ぐさに自室に入り




机の抽斗(ひきだし)からバイクのキーを取り出し、




外に出てガレージに停めて有ったビックスクーターに跨がり、




篠原の家に向かった。



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