(プロローグ)
テーマ:小説
中学生活と言うものも終り、
今日から高校生らしい面持ちで学校に向かう俺なのだ!
学校までの道程はさほど遠い訳でもなく、
かと言って近いとも言い難いのだが。
ともかく入学式中の俺は
ハゲ校長の演説を聞くのにも飽きて昨日まであった出来事を
思い出していたのだが、その様子を見た隣の奴が
「何考えてるの?」
とか突っ込まれ、渋々返事をし、
視線を送ると何とも言えない可愛いげな彼女であった。
「あっ!どうも」
先程はとんだ御無礼を一と申し立てたい程のお方でこの際、
仲良くなっておくべきだろうと脳内会議の真っ最中に
ハゲ校長のワンマントークが終りを告げ、
共に式が終り、俺は自分のクラスメイトを引きずれ一年三組へ移動した。
教室に入ると我がクラスの担任が入って来て
「安東だ!宜しく。ちなみに数学の講師だ!
みんなにも自己紹介してもらおうかな!」
って言う展開だった!そんな訳で自己紹介をしている最中である。
俺の前の席には以前の無表情から一変し、感情豊かのように見える。
篠原は嬉しそうに坐っておりちょこちょこ、こっちを向いては話しかけ来る。
そんな俺達は既に紹介を済ましており、
そんな中こっちをちらちら見ている人影に気付き
俺はそっちを見ると相手は慌てて上の空を見た。
そしてその彼女の紹介だ。
「四中出身、成瀬 ちえみです。趣味は一宜しくお願いします。」
と、言い放ってまたこっちを一瞥した!
「知り合い」篠原が不思議そうに聞いた!
「違う!今日始めて逢った。」
反論する俺を完全に疑っている様子で
俺の事を暫し見ている視線が妙に痛々しい。
入学式から一週間余り経ったある日、ふと薫の事が浮かんだ!
何故だろう他クラスであるのも一理あると言える。
その日の昼休みに俺は薫のいる一年六組へ足を向け、
六組らしき生徒に薫を呼び出してもらったのだが、
薫は以前に比べて元気が無いように想えた。
何かの前振りじゃ無いことを悟るばかりだ!
無論、俺の脳裡に何かを期待していたのかもしれない!