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異世界技術派遣会社  作者: 神無
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変革

響の外見の描写はあまりしませんが、一般的な日本人女性だと思って書いてます。

変革は唐突にやって来る。


九条響にとっての変革は従妹の結婚式だった。


神前式だったので親族だけの参加、となったのだけれど彼女は既に自分と弟しか近い親類が居なかったので自分達が参加する事になり。


式の最中、唐突に呼び止められたと思ったのと同時に体中に激痛が走り、響の視界は暗転した。


気付けば神社の中に居たのだが、周囲には誰も居ない。


(夢、、、にしては、見てない筈の境内までちゃんとしてるしなぁ、、、)


何だ此処は、と響が警戒し出した頃、元凶は現れたのだ。


赤い狐面を付けた謎の男性がいつの間にやら響の隣に居た。


「目が覚めたか。響よ」


「、、、何方様でしょうか?」


「お主の名付け親であり、、、お前を殺してしまった者だ」


疑問と警戒を浮かべた響に狐面の男は言う。


「吾は、この社の神よ。お主は此処で名付けられただろう?」


「、、、そうだけど、、、殺したってのはなんですか?」


「境内に歪みがあったのでな、、、それを払おうとした所、手元が狂ってお主ごと霧散させてしまった」


唖然とする響に狐面の男―――神は現状の説明と今後の説明をした。


肉体は消失してしまった上に、目撃者が多数居るので元に戻すと今後周囲に歪みが発生する可能性が高まり、響とその周囲の者が危険に晒される。


其処で狐面の神が管理している別の世界で新たな肉体を用意するので生き直してはどうだろうか、と。


「勿論、吾の責で転生させるのだから不自由はさせん。望む能力を与えるし、勿論体も丈夫に―――」


響は話を聞き終える前に笑みを浮かべた。、、、酷く歪な笑みを。


「、、、ちょっと待った。死んだ?しかもそれを、肉体が霧散するような場面を、見て居た?それ、弟と従妹がって事?」


従妹のお相手は近所に住んでいる幼馴染だ。私とは同級生で悪友、と言った所か。


そんな彼らの前で、私は“霧散して死んだ”のか?


響は沸き上がる怒りに身を任せて叫んだ。


「ふざけんな!!私のフォローよりも向こうのフォローしろ!!結婚式が血の惨劇とか有り得ない!!、、、なんか、、、そう、記憶を消すとか!!」


「いや、今回の事だけ消しても歪みが残ってしまう、、、」


「今回の事だけ?もしかして、私が居た痕跡全消去したら問題ないの?」


「むっ?い、いやしかし、それをすると、、、はぁ、まぁ良い。マイナスにはならん、、、ただ、ある程度の変化は受け入れるのだぞ」


戻れないなら自分への対応など気にする筈もない。ただ幸せになって欲しいとは思うが。


頷いて返した響に狐面の神は小さく息を吐いて「記憶の変換は出来る限り心穏やかな物に変えておく」と約束してくれた。


その穏やかな声に響も少し肩の力を抜く。


「、、、さて、ではお主には何か望む物を与えねばな、、、何が欲しい?」


「あ、その前に、、、異世界ってどんな所ですか?」


「この世界程は発展しておらん。だが、魔法があったり、魔物が居たりする。他の神と共に作った世界だからな、、、」


「他の神様?」


「そうだ。管理しているのは吾だが、製作に関わった神が少々変わり者でな、、、レベルやらステータスやら、そんな概念があるのだよ。尤も大きな概念はスキル、、、と呼ばれる物か。これによって人々は己の人生を決めるのだから」


「ゲームかなにかですか、、、」


「限りなく近いだろうな。アレの悪乗り、、、ゲフンゲフン。まぁ管理する側としては分かり易いようになっているので此方の世界程は歪みも無い。スキルを得ればお主も魔法が使えるぞ?」


「あーそれならお願いしたい能力があります」


「言ってみよ」


「はい。それは―――」


咄嗟の判断がどう影響するのかは後々、、、

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