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異世界技術派遣会社  作者: 神無
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現在のステータスはっと、、、


商業ギルドは城壁都市の中心部にあるので途中の街並みを見つつ歩く。


ヘルプによるとこの都市は元は王都だったそうだが、今の王朝に変換する前の事であり、現在は一領主が治める土地になっている。


「お嬢ちゃん、カークー鳥の串焼きどうだい?中銅貨二枚だよ」


「ん?あー、今魔石しかないんですよね。銅貨分下さいな」


声を掛けて来たのは屋台の店主だ。取り敢えず銅貨分の魔石を出すと店主は真鍮製のキャッシュトレイに魔石を乗せた。


日本で見た物と違い、横に小さく数字が刻印されたスペースがある。見て居ると数字が光った。どうやらそれで魔石の量が解るらしい。


「ふんふん、、、よし、おまけしといてやろう」


「わーい、ありがとう!」


恐らく魔石にも質があるのだろうなと冷静に観察しつつも礼を述べておく。因みにお嬢ちゃん発言についてはさらりと流した。遺伝子レベルで童顔の呪いに掛かっている種族に生まれた以上は無駄な足掻き等しない。しないったらしない。


大分おまけして貰えたので幾つか鞄経由で時間経過・温度変化がない無限収納にしまった。適当に買い食いしたりしつつ市場価値等も軽く調べておく。


発展していないと言って居たのは本当らしく鈍器になりそうな堅パン等が普通に買われて行くのを横目に見つつ往来を歩いていると魔導具を取り扱って居る店があったので帰りに寄る事にした。


響は鑑定スキルを持っているが他の従業員も居るならあのキャッシュトレイがあった方が自然かもしれない。ていうか魔導具欲しい。


(、、、ていうか、今更気付いたけど鑑定スキル持ちが居たら困るな)


そっと隠蔽スキルを取得しておいた。街中でスキルを使っても無詠唱スキルの御蔭で目立たないので幸いである。ステータス確認をしたら開示用ステータスと言うタブが出来たので一般的なステータスに修正しておく。



【エコー(25)】

職業 商人見習いLV2


HP 30/30

MP 150/150


スキル 交渉LV2 礼儀作法LV3 鑑定LV2

特殊スキル ―――

称号 ―――

状態 通常


本来の数値に比べれば大分控えめなステータスだが、一般よりは少し上程度である。行き遅れた御令嬢だったらない数値ではない、、、筈。


低レベルの場合は複数スキル持ちはあまり居ないのだが、それなりの年齢であれば無くはないようなので問題ないだろう。


因みに本来のステータスはと言うと。



【エコー(25)】

職業 ―――


HP 60000/60000

MP 300000/300000


スキル 空間魔法(極)鑑定(極)言語理解(極)生活魔法(極)魔力創造(極)魔石創造(極)身体能力向上(極)無詠唱(極)神聖魔法(極)索敵(極)体術(極)交渉(極)料理(極)礼儀作法(極)隠蔽(極)

特殊スキル 技能作成・技能譲渡・技能卓越

称号 九尾狐の愛し子 ロヴェルの主

状態 通常



非公開にしておきたい衝動が酷い。


乾いた笑いを零しつつ響は街の中心部に辿り着いた。豪奢な馬車が引っ切り無しに行き来しているが興味も無い上に商業ギルドは中心部の端なので直ぐに着いた。


受付で軽く話をすると訝し気な顔をされたが、取り敢えず必要書類は出して貰えたので直ぐに書く。幸いにも言語理解は文字にも適応されたのだが、書くとなると別である。


咄嗟にヘルプの半透明パネルを書類の横に移動させて写して書こうと思ったらヘルプ画面に書類が浮かび上がり、しかも必要な項目もしっかり記入済みになった


そうなると怠惰な精神が出て来る。ヘルプ画面の書類とテーブルの上の書類が重なるようにパネルを移動させてパネルをなぞるようにペンを走らせた。


なぞるだけなので即座に記入し終わり書類を提出すると受付はチラリとそれを見て小さく「貴族様か」と呟いた。と言っても唇の動きで“言語理解”スキルが勝手に発動しただけなので知らない振りをする。


「すみません、この業務内容ですが、、、仲介業となるとギルドとの折り合いもありますし、、、技術派遣と言うのは?」


「いえ、仲介と言っても従業員のみしか派遣しませんので、基本的にギルドに登録していない方が対象になります。技術派遣の方は目途が付いたらになります」


ギルドに登録して居なければ仲介料は取れない。ギルドに登録するような人物なら知名度も信頼度も低い自分には声を掛けないだろうと響は端的に説明した。


受付は軽く頷いて保証料の内訳を説明してくれた。追加でギルドからの保証を受けると最初に何人か客を紹介してくれると言われたが、急ぎの仕事と言う訳ではないので断っておいた。


代わりに人手不足になっている工房や店が無いかだけ教えて欲しいと言うと情報料として銀貨一枚支払う事になったが小金貨五枚を支払い商業ギルドでの登録は無事に終わった。


「後はロヴェルさんだなぁ。あの門番さんに会えたかな?」


響は発行されたばかりのギルド証―――真鍮のプレートを鞄(無限収納直結)に放り込みつつ、先程の魔導具屋へ向かうのだった。

もう少し一話の文章量を増やすか迷ってます。自分で読む分には長くても全然良いんだけども。

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