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読書感想文における発想の転換

作者: 乃木坂 佑一

読書感想文は 内容について 心のままに素直を忌憚のない感想を書くのが一番ですね(ゲス顔)

今日、僕は夏休みの宿題の読書感想文を期日通りに提出したがセンセイに呼び出された。


なんでも、書いた内容に問題があるそうだ。ぼくは先生や学校が出題するままに 題名の本を図書館で読み


その内容についての「感想」をしっかりと書いた。原稿用紙5枚にしっかり。


実はこの宿題が出されたとき、はじめは苦痛で悩んでいた。どう文字を稼ごう、どうゆうあたりさわりのない


感想にしよう。でも全然文字は埋まらなかった。


悩んでいると、口が悪くて性格もアレな叔父さんが盆休みで帰省していた。


「おう!甥っ子、宿題か!しっかりやれよ!」と お気楽な叔父の言葉ににぼくは


「気楽でいいよねおじさんは、読みたくもない本の感想文なんかロクにすすまなくて困ってるのに!」


とついグチを言ってしまった。叔父さんは口の端をまげて皮肉めいた笑いをした。


叔父が昔から悪だくみをするときにする あの笑いだ。叔父さんは言った。


「そうかその本つまらないのか、興味もないと 内容もあれか。」ぼくはうなづいた。


叔父はあの皮肉めいた笑いをして言った。「そうかそうか、つまらなくて面白くなくて興味もわかなくて


読むのも おっくうか。」ぼくはさらに首を2回縦にふりチカラ強く肯定した。


叔父はなかば呆れながら「甥っ子は素直というか良い子だからなあ。あのな。読書感想文なんだろ?


本の内容を読んだ末の 忌憚のない感想なんだろ?どうしてネガティブなマイナスイメージを書いていけないんだ?

つまらないならつならない、クソ面白くないならそうだと 素直を書けばいいんだよ。感想文なんだろ?」


ぼくはその時、目からウロコが落ちた というか 天啓が イカヅチのように降りてきたんだ。


ぼくは目を輝かせて叔父さんにお礼を言った。


「叔父さんありがとう!それなら書けるよ!宿題終わるよ!ほんとうにありがとう!」


そこからは簡単だった。本の内容の どこがつまらないか、どこが退屈だか、読むのもおっくうなところ


とか、暗くて気がめいる印象とか 興味が無くて眠そうになりましたとか。どうしてこういう内容になっ


たかありえない、どうしてこんなつまらない話になったかびっくりですとか。けなせばけなすほどくそみ


そに感想を言うほど文字が増えていった。最後に「本当につまらない本でした他の本だとよかったです。」


と結んで原稿用紙5枚のぼくの力作の「読書感想文」は終わり僕は意気揚々と学校に提出した。


で、9月1日。ぼくは担任のセンセイに呼び出されて怒られている。作者にもっと敬意をもちなさいだの


この本は文学賞やノーベル賞をとった内容だのなんかわけのわからないことを言われてる。


この日ぼくは世の中が理不尽だということを経験した。 




読書感想文でお悩みの方が多いようで。発想の転換とふと思った次第のお話です。


ただし実行すれば主人公のような世の理不尽を体験されますのでお勧めはいたしません。

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[良い点] おじさんいいキャラしてますね。 悪い大人だー(棒) [一言] 私が学生の頃は、本を読んだ感想を書いてはいけないと習いました。 作者が何を訴えたいかを読み取りなさいとか、読んだ感想から発…
[一言] 読書感想文、その評価は読む先生次第 先生によっては理不尽で意味不明な高説を垂れそうです それが原因で読書感想文、読書が嫌いになる子が生まれなかったらいいなと思います 読ませていただきありが…
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