ウクライナ危機小景3
◎ウクライナ義勇兵応募
「なんで70人も志願が。ネオナチ支配て知らんのか」
「公安のHPにそう明記してありますし、ググればいくらでも記事が」
「また日本はナチと同盟したとか後世言われるぞ」
「時の首相で悪人扱いですね」
「うーん」
「いっそ、こうしましょう」
「え。まあ西も東もわからん連中だからな」
『ロシア側国境から中継です。後方支援ロ軍兵士の隊列が来ました。おや日の丸の鉢巻きが見えますね』
◎贈り物
「うちも何か送らなきゃ」
「携帯用の武器にしますか」
「うーん」
「戦車送ってる国も」
「攻撃用はなあ」
「お金だけにしますか」
「いや我が国の専守防衛をアピールしよう」
「防弾チョッキにヘルメット、防災用品、鎖帷子、鎧兜…よし」
「怒りませんかね、ウクライナ」
「あ、マスクも入れとこう」
◎仲裁
「そりゃ一刻も早く止めさせたいよ。でもなんでうちが仲裁に」
「ナポレオンもヒトラーもオスマントルコも負けてて押しが効かないとか」
「バルチック艦隊撃破したのは事実だけど」
「日本なら毅然と臨めるだろうって」
「厭な役押しつけてるだけだろ」
「観念しましょう」
「使者は誰に」
「あの人しかいません」
「うーん…」