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第3話こうとの約束

──返事ありがとう、俺の名前はこう。よろしくね、何て呼んだらいいかな?


 返信きたー、めっちゃドキドキするじゃんコレ。呼吸が荒くなって鼻血でそう、というか過呼吸になりそうなんですけど……これ心臓にやばい、負担半端ないじゃないか。

 

 自分の中で興奮を抑えきれなくなってきたあたしは、一人笑い続ける、それしか出来なくなってきた。壊れてきてるかもしんない、これはあかさのせいだ、後でメッセージで説教確定だな、あたしにこのサイトを教えたあかさが悪い。


 はしゃぐだけはしゃぐと、どっと疲れが出てくる。昔だとさ24時間うぇーい、みたいな感じだったのに、大人になるってこういう事なんだなと、頷いてみたりした。まぁあたしの中の価値観であって、想像の中の大人だから、正解なんて無いわけだし、ま、今が楽しけりゃいいんじゃない。


 「あたしって前向きすぎぃ」


 そんな事より、今は返事を返さなくちゃ、こういう時って本名を出すの? 偽名を出すの? うーん、分かんないけど、念の為に偽名使っとこうか。それが一番安全だしね。


 そういうとこだけ変に慎重、こういうサイトを使っている自体で安全とはかけ離れている事に気づかない、だから、いつもいつもダメ男に引っかかるのよ。そもそもあかさが教えたサイトだという事も、頭からすっぽり抜けてる。だからダメなのかもしれない。


 こうから返事が来るたび、奇声をあげるあたし、客観的に考えるとそくそんな精神力と体力あるなと自分でも関心してしまうから、他の人から見たらもっとだろう。冷静さを忘れたあたしには何の言葉も届かないんだけどね。


 一日目で速攻会う事になった、仕事の欄、空白だったけど自営業でもしているのかな? 自由な時間が多いって言ってたし、あたしの仕事が終わってから会う事になった。翌日の仕事はるんるんで気味が悪いくらいテンション高かったみたい。いつもおバカなキャラ演じているのが拍車をかけて、信じれないくらいやばかったらしい。職場の皆に「どうしたの?」と連呼されるのも悪くないなぁと思った日だった。



 仕事が終わると、時間に間に合わす為に同僚との食事は「今日、用事あるから」と断った。いつも断る事がなかった、あたしの変化に気づいた皆は「デート?」なんて茶化されたりもした。


 「悪くない日だわね、さてと一旦、帰宅しておしゃれしなきゃ」


 メイクは基本ファンでだけだった。なんせ朝が弱くて、いつもギリギリだったからずぼらなのだ。でも今日は特別、汗を流して綺麗な状態で最高な出会いにしたい。演出って大事じゃん?

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