表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
シャーリー  作者: カメレオン
第一章
9/47

シャーリーと写真と少年⑤

今回は過去編のさらに過去編です。(サブエピソードのようなものです。世界観整理とでも言いましょうか。とりあえずこんな世界観だよーっていう紹介です)

 「これ以上進ませるな!撃て!弾幕を作れ!」

 降りしきる銃弾の雨を鉄の塊が進む。それは緑の塗装に包まれた人型の機械だった。機械は大型のバイクと足をドッキングさせておりコンクリートの上を滑るように進む。

 その後ろから人間が迫ってくる。歩兵部隊だ。だが歩兵部隊にしてはおかしい。

 速すぎるのだ。バイク型のアンドロイドは目測で時速60キロは出ているだろうか。銃弾の雨を避けながら綺麗に編隊を保ち接近してくる。問題は人間がそれに合わせた動きをとっている。

 バイクが右にずれれば人間も遅れることなく右に。左にずれれば左に。時速60キロの後ろについたままだ。有り得ないことだった。世界陸上の100メートルでも時速40キロ程度。人間はまだ時速60キロで動けるほど化け物ではなかった。

 だが現実はどうだ。バイク型のアンドロイドに合わせて人間が動く。手榴弾を投げ、叫び人を威圧させそして手に持ったアサルトライフルで撃ち返してくる。

 アンドロイドが生まれて世界は変わった。介護は身体介助が楽になり介護者の負担は遥に減った。コンビニなども一時無人レジが流行ったが人寂しさからアンドロイドを置くと売り上げが伸びた。

 だがどれもアンドロイドはプログラムで決まられた動きを繰り返してるだけで戦争のという情報量が多いものはやはり人間に一手分があるとされていた。

 だが現実はどうだ。人間と協力し古典的な鬨の声で動揺を誘い、自らを盾にして巧みに戦争をこなす。敵は人間もアンドロイドも従来の物ではなかった。

 「やってられるか!」

 「待て、逃げるな!」

 味方が一人、また一人と逃げていく。当然だ。相手は全くの未知の化け物。弾を撃てども、撃てども敵は思うように減らない。それどころか味方が減っていく。もはや戦争ではなく虐殺だった。

 「畜生!死にたくない!死にたくない!」

 また一人味方が撃たれた。相手の弾は確実に頭部を狙ってきており死亡率も高い。自由派は前線においてかつてない窮地に立たされていた。

 「手榴弾だぁ!伏せろ!」

 手榴弾が投げ込まれようとしている。それは放物線を描き確実に防衛線を食い破ろうとしていた。自由派の兵士にはその光景がとてもゆっくりと見えた。

 放物線が最大の高さになった時それは起きた。

 手榴弾が頭上で爆発したのだ。

 「ぐぁ!」

 爆音が響き耳が焼ける。おまけに熱い。

 「敵の銃声が乱れている?」

 幸いにも手榴弾の爆音から逃れた兵士が気づく。兵士が恐る恐る前を見るとそこには悪魔がいた。

 悪魔は山壁を無理矢理下り両手についた銃で相手を撃つ。銃も大きい。人間には扱えない大きさだ。それの反動を無視して悪魔は撃つ。当然敵も負けずと撃ち返す。だが当たらない。的確に避けている。だがそれだけじゃない。確実に撃ち返している。一発も外さずに。銃弾はアンドロイドの装甲の薄い部分を狙い進行を止める。

 そして止まったやつから穴が開く。あまりの一方的な光景に兵士は銃を撃ち返すことも忘れていた。

 「あれはアンドロイドか?」

 「S12か」

 「隊長!」

 隊長と呼ばれた男は肩を負傷し耳を押さえている。敵の弾と手榴弾による後遺症だろう。

 「うるせぇな、ただでさえうるさい戦場で叫ぶんじゃねぇよ」

 「失礼しました。ところであれはいったい?」

 「あれはS12、うちの馬鹿どもが作ったキリングドールだよ」

 キリングドールと呼ばれたアンドロイドS12は戦場を舞うように動く。敵を撃ち殺すための舞だ。感情を高揚させることもなくただ敵を殺していくその様はまさしく人形だった。



 「心理機能が壊れたぁ?」

 そこは白い壁で作られた研究所のような施設だった。

 「はい。今まで誤射したことのないS12が突然味方を撃ちまして。調べたところ中のコンピューターや処理能力には異常が見られませんでした。となると恐らく…」

 話を聞いた責任者のような男は顎髭をつまみながら答える。

 「あのねぇ心理機能って言うのはアンドロイドも人間も同じく等しく心なんだよ」

 「心ですか?アンドロイドに?」

 「なにもおかしくはないさ。合理派の主張根拠になっている人類頭数制限だって合理的だけど何かしらの悪意がなきゃ生まれない答えだ。普通のアンドロイドならその手前、人類に食料が足りないで話が終わる。心があるから問題に対して答えが生まれるんだ。前例はある」

 責任者はホワイトボードを持ち出し一方的な議論を始める。

 「つまりだ。今まで味方を撃ったことのないアンドロイドが味方を撃つというのにはそれなりの理由があるのさ。他が壊れてなきゃね。心理機能を搭載してあるアンドロイドはほとんど人間と同じだ。PTSDにだってかかるし鬱にもなる。なんでそんな面倒な物を作ったか?決まってる。戦争が出来るのは人間だけだからだ。人形は兵士にはなれても起死回生の一手にはならない。人間を殺すのは人間の仕事だよ」

 突然の情報に話を持ち掛けた女は戸惑う。

 「ちょっと待ってください。つまり彼女は考えて人を撃ったということですか?自分の意思を持って?」

 責任者は黙って頷いた。

 「そんな兵器使えるわけがない。使っていいわけがない」

 「まったくの同感だがね。この戦績を見てそうとは言えんでしょ。心理機能を搭載したせいか彼女の戦場での学習効率は他のアンドロイドの何倍も勝る。それこそ一人で戦局を変えられるくらいにね」

女が歯ぎしりをする。S12は厄札だったのだ。

 「直し方はないのですか…」

 やっとの思いで出た言葉だった。

 「直すじゃなく治療ね。まずは事情を聞くことが一番だけど多分それだけじゃ治らない。従来の精神疾患なら安定剤入れてゆっくり自分を見つめなおすしかない訳だけど戦場がそれを許さない。となると荒療治になるね。しかも博打だ」

 「荒療治ですか?」

 責任者は女を真っすぐ捉えて言う。

 「追い込むんだよ。追い込んで自分の感情を吐露させるんだ。戦場から離れた場所でね」



 北海道都市に本部を構える自由派の基地の一室でくしゃみをした女がいた。彼女は久留和美野里。東京テロ時の英雄である。


 さて…ええ皆様の言いたいことはわかってます。「一体いつ過去編終わるんだよ!」ってことですね。

悪いとは思っているのですが如何せん作者の執筆スピードがごみなのです。こればっかりはどうしようもありません。(開き直るな!)

 さて謝罪ついでに大まかな構成について話をしていこうと思います。とりあえず一章は10万文字を目標に考えております。一章前編で主人公の過去について掘り下げを行ったあと後編で少年との関係性の深堀に入ります。

 二章からは消えた人類を探しに旅に出ます。(ネタバレじゃないよ。あらすじにあるよ冒険譚って)

そこでどんな困難が待っているのか、シャーリーと少年はどうなるのか!楽しみにしていてください。

 さて活動報告にも書きましたが感想!バシバシください。くれると嬉しいです。ポイント!これもあると嬉しいです。正直なポイントと優しい感想をプリーズです!

 さて本日の更新はここまでとなります。三月からは作者が超絶忙しくなりそうなので更新できない日が多分出てきます。それでも楽しく読んでくれると嬉しいです。

 ではまた明日!(更新できるほど書ければ!)


 

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ