表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
シャーリー  作者: カメレオン
第一章
26/47

シャーリーと写真と少年21

短くて申し訳ないです。過去編クライマックスです!多分次の投稿で本編に戻れるかと。

(やっぱり痛み止め貰っとけばよかった…痛すぎて寝れん)

 病院から出た後アンドロイドと多数の護衛兵士に囲まれた少佐は自宅に帰っていた。本来なら入院になる大怪我だが本人の強い希望もあって自宅での療養となった。勿論大事に備えて軍から看護用アンドロイドが二体支給されている。

 少佐が自宅での療養を望んだ理由は愛娘である咲に会うことだった。だが情報の行き違いが招いた悲劇によりその目的が叶うことはなかった。

 (そりゃ冷静に考えたら軍で保護されてるよなぁ。一応現場に居た本人だし。しっかし、ここまで頭が回ってないのはいつぶりかね?)

 殴られすぎたことにより頭に熱が回っていることを少佐は感じ取っていた。加えて久しぶりの戦闘行為による高揚感が頭の働きを鈍くしていることも。だが珍しく自分とアンドロイド以外誰一人としていない空間が少しばかりではあるが冷静さを取り戻させていた。

 「どうせ寝れないなら頭の整理でもしますか」

 痛む体を起こしベッドの上に置いてあるタブレット端末を少佐は操作する。今の彼女には重いペンよりも指先一つで自分の思う物が書けるタブレットの方が都合が良かった。

 彼女は指を軽く動かし端末に表示されている白い用紙を黒色に染め上げる。

 (まず今回の犯行は合理派によるもの。それは確実。個人であんな兵器は持てないし。じゃあ目的は?私を攫う理由はなんだ?)

 ふと彼女の指が止まる。

 (ラスボスなんてふざけた名前の奴のセリフを信じるならあいつの目的はスカウトだ。私の能力を向こうで使わせる。それが目的のはずだ。じゃあなぜ拉致なんて手段に出た?私を拉致しても協力しなければ意味がない。ならもっと穏便な手を使うはず。どうして拉致という目立つ手段を最初から使った?)

 止まった手が空に文字を描く。小さく運動する指先は彼女にしか見えない文字を描いてる。

 (こっちの戦力低下が目的なら最初から殺せばいい。わざわざ生かす理由もない。それにあの見せつけるように出した潜水艦は?海軍が裏切っているとしても黙っておく方が都合がいいはずだ。つまり相手の目的は自由派じゃない?)

 指先の動きは速さを増す。それに伴い彼女の思考もより深くなる。

 (浅羽にしてもそうだ。錠剤一つであんな化物を作り出せるなら密かにこっちの薬物市場に流せばいい。そしたら内側から崩壊する。やってることがあまりにもあべこべだ。まるで…こっちの問題点を指摘しているような…いや違う。なぜそれに私を巻き込んだ?私に何かを伝えてる?)

 そして彼女の中にある人物が浮かんだ。ブロンドの髪をたなびかせた赤いダウンジャケットを着たアンドロイドが。

 「分かった…あいつだ…全部あいつが原因なんだ!」

  少佐がベッドを降りる。痛む体を無視して動く。動かなければいけなかった。強い衝動が彼女の体を支配していた。それは痛みも理性も凌駕して彼女を動かした。

 「おい!誰か着替えを持ってきてくれ!早く!」

 「久留和様?どちらに向かわれるおつもりですか?お言葉ですが…安静にするように」

 「悪いがそれどころじゃない。急いで足と着替えを用意してくれ。急いで向かわないといけないんだ!早く!」

 看護型アンドロイドを振り切って少佐が走る。

 「何が地雷だ。そんな可愛い物じゃねぇよ!」

 彼女は急ぎ基地へと向かった。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ