物語なんてのはこれくらい短い方が良いのかも知れない
「はぁ、取り敢えず座ろう。」
「はぁい♡」
何とか家に着く。そして両親に手錠の事を気づかれないように急いで部屋へと戻った。
「なぁ雅.......一体どうしたんだよ?」
キョトンとした顔をする幼馴染。
「彼氏に何か嫌な事でもされたのなら相談に乗るし、何か辛い思いをしてるのなら力になるからいつもの『幼馴染』に戻ってくれよ。」
「いつもの幼馴染って.....何?」
「だから、その、何ていうか..........」
言葉に表すとなると難しい。
「君は勘違いしてるよ。私は私。君が好きな私。君を好きな私。あの先輩は君の気を引くためだけに利用したに過ぎない駒だよ?いつまで立っても幼馴染以上恋人未満の関係だから我慢できなかったの。だから、刺激を与えてみた。けど、君は私の気持ちを優先させたね。優しいのは美徳だけど、君の感情を私にぶつけて欲しかったな。付き合うなって一言で私は君に告白出来る勇気が出たのに君はヘタレた。まぁ私もその点では一緒だけどね。」
幼馴染の独白が始まる。
「そして君は合コンに行くって言ったね。私は我慢が出来ず感情を抑える事をやめる事にしたんだ。このままでは君を本当に失ってしまうと思ってね。君は私だけの男だもん。私以外と触れ合って欲しくない。ましてや他人と君がキスをしている姿を想像しただけで虫唾が走るし。私は多分、そんな姿を目にしてしまえば殺人を犯してしまう。」
嬉しい反面、愛が深過ぎる気がする。
「だから龍城ヶ崎と千城島のLAMEアドレスを消して。」
瞳のハイライトが..........
「いや、せっかく友人にな「消して♡」
脅すように優しく首に手を置かれる。
「『処女』のヒロインも『非処女』のヒロインもいらない_______」
ベッドへと押し倒され馬乗りされる。
「____________幼馴染が一人いれば充分でしょ?」