幼馴染と結ばれ........ん?
幼馴染は私にとっての全てだ。私の世界は彼を中心として回っている。
「良いからついて来てよ!」
彼の唇も髪も身体も何もかもは私のものだ。同様に私の身も心も彼のもの。だから他者の手垢で汚していい存在ではない。
私だけが___________触れていいんだ。
「離してくれ!様子がおかしいぞ、今日!」
「可笑しくもなるよ!君は私の『幼馴染』なんだよ!」
幼馴染だから何だと言うのだ。
「ねぇ______私以外とキスなんてしたら駄目。」
「彼氏持ちに言われても、な。」
「分かった。別れれば良いのね。そしたら私とキスして。」
幼馴染は手を離し、携帯へと手を掛ける。
「_____先輩、別れましょう。」ピ
そして再び手を握られた。払おうとしても離れない。幼馴染の携帯は着信音が鳴り響く。恐らくいきなり別れを告げられた先輩からだろう。
「ちっ、うるさいな。」
携帯を地面へと投げつけ、踏みつける。
「今大切な話をしてるのに邪魔だよね、それ。」
ニコニコとした様子で手を引く。ゾクリと背中が凍える。こんな幼馴染を過去一度として見た事がない。
(い、一度、距離を置かないと.......)
幼馴染の家へとつき、扉を開けようとする隙を見計らいその場から逃げ出す。
「もぅ、本当に私がいないと駄目ね。」
幼馴染は逃げ出すその背中を見つめ、ゆっくりと後を追うように前進する。
「____________逃さないから。」
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