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冷戦.......

なんだ、この状況...........


「わー凄いですねぇ!」

「はい!為になります!」


猫屋敷さんと犬尾さんは二人の様子に気づいていない。会話をしている際、二人は張り付けた様な嘘の笑みを浮かべている。しかも会話の中で互いに牽制し合っているのだ。


「雅先輩は学校でもの凄く人気があります。私も出来る限り、生徒の模範としようとしているのですがやはり生徒達からの支持は先輩には遠く及びません。どうすれば先輩の様なカリスマ性を手にする事が出来るのでしょう。」


犬尾さんは雅と京さんに対して相談する。すると、京さんはくすくすと笑った。


「雅ちゃん、学校では優等生なのね♪でも家では案外とズボラなのよぉ?」

「お母さん、それは違うよ。私はいつだって完璧主義なの。だから欲しいと思ったものは絶対に手に入れるまで努力を怠らない。そう、手にするまでね。カリスマはその延長線上で生まれるわ。努力を他者に見せつけることでね。」


自分に対して微笑を見せる雅。雅の対面に座る京さんはどこか冷めた表情で彼女の顔を見据える。


「犬尾ちゃん.........一つだけ、雅の意見に付け加えるわね。人には誰しも限界はあるの。だから努力が成功するとは限らない。だけど、やってみる価値は確かにあると思うなら諦めずに突き進みなさい。例えそれが、叶わないと知ってもそれまで努力した貴方を見ていた人は貴方をしっかりと評価してくれるはずよ。」


犬尾さんに対しての発言に対し、顔は娘である雅へと向いていた。


(まるで私が最後に敗北する様なものいい。面白い。お母さん、今は優位に立っているんでしょうけど、直ぐにその椅子から引き摺り落としてあげるよ。卒業日の日、彼は貴方の前から姿を消す....................私もね。もうこの街に戻ることはない。私の恋が実らない?結構。だって私のものにならないならそう躾ければいい。彼をもう誰にも渡さない。卒業日に彼を誘拐し、田舎で一生を過ごす。)


なんだあの雅の狂気じみた表情.........いや、直ぐに戻ったけど寒気が。


(ふふふ、貴方のどんな策だって私は正面から堂々と潰してあげる。だって私は貴方の『お母さん』だもの。だけどねぇ、雅ちゃん。私の執念は貴方の『恋』如きと一緒ではないの。私の恋は貴方のおままごとは違う。真の『愛』の重さと言うものを教えてあげるわ。)


舌舐めずりをし、自分へと女神の美笑をみせる京さん。


「為になりました!流石は雅先輩のお母様です!感服致します。」


犬尾さんが尊敬の眼差しを両者に対して見せる。逆に自分は心底、畏怖を感じた。彼女達が言っていることは真っ当な事だったが言葉の裏には意味が隠されているのだ。それも全て_______自分の将来について。

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