現状維持......
すやすやと安心仕切った様子で眠る月花を横目に思考する。
(今後のプランは変わらず、お金を貯金して卒業後に高飛びする。)
実母を含めた知り合いと一切の繋がりをたちきるための下準備であるのだ。出来れば廉太郎にだけには打ち明けたい。けれど情報が漏れる危険性が高いため、それは出来ない。
「俺は平和な暮らしがしたいだけなんだよ。」
歯車が狂い出さなければ雅といつまでも一緒にいたかった。とはいえ今はその感情は一切ない。
(母さんのことだから、薄々自分が起こすであろう行動は予測してるはず。)
故に自分の行動を妨害する為に動いて来るはずだ。あの人は京さんのことになると何でもする。彼女の利になることなら息子の自分でさえも差し出すほどに。
(親友の領分を越えているよ、母さん.......)
司さんの話を聞く限り、京さんに害なす者たちはもれなく消している。敵に回してはいけない人物だ。けれど、これからの未来を考えると、自分は母と敵対しなければならない。
(雅や龍城ヶ先たちは無理に警戒しなくてもなんとかなるレベルだ。けれど、京さんと母さんのタッグは厄介過ぎる。)
京さんが喫茶店を突き止めた追跡力。そして母親を見方につけ、将来設計(再婚)と言う戦略を念入りに編んでいる。
(卒業後は確実に生で行為をするように要求してくるはずだ。)
既成事実と言う最強のカードを切ってくる。ふざけるな。京さんはエロくて魅力的ではあるけれど.......雅の母さんだ。それも小さい頃から知っているお隣のおばさん。
(歳だって20は離れてる。)
見た目は若いって言っても40代。結婚などしたくない。
(........でも20歳若かったら全然ありだけどなぁ。)
見た目は正直に言うとドストライクな美魔女だからね。性欲が高過ぎるのは問題ではあるが。
「ん.......お兄ちゃん..........Zzz」
月花の頭を撫で、自分も眠りへとつくことにする。今は現状維持。無理に動かずとも「今」は大丈夫なはずだ。そう願っている。




