第二十話。〜告白編
「うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!」
ばっばっばっばっばっばっばっばっばっ!!!
シュッ!
スタ!
「おお〜〜!」
パチパチパチ!
「ふん、俺からしたらこんなこと....ちょろいもんだぜ。」
どうも、白石秋斗です!
今鳥肌さんが逆立ち腕立てをマスターしました!
時間をかけたかいがあり...
バタン!!
「大変です白石先輩!!」
関野さんが入ってきました。
あれ?鍵しめたはずなのに。
「どうしたんですか我が子分よ。」
「子分じゃないです!!」
どうもかなり慌ててますね。
「笹川先輩が神野ちゃんと付き合ってるっていう情報が流れているんです!!」
「.........え?」
「.........は?」
「確かめてきます!」
「ちょ、おい?秋斗!?」
学校までダッシュです!
今ならまだ下校中の生徒はたくさんいるはず!
「はぁはぁ.....」
着きました...
お、ちょうど女子生徒が通りかかりました!
「ちょっとそこの人!」
「は、はい?」
「笹川さんについて何か知ってませんか?」
「あ、あ〜、神野さんと付き合っているとか噂がながれてますよ...」
「いま笹川さんはどこにいますか!」
「教室で友達としゃべってると思いますよ...」
「ありがとうございました!」
教室までDASHです!
「はぁはぁ...コホッコホッ」
着きました...
「笹川さん!」
びっくりする笹川さんとその周りの友達たち。
「あれ?白石君じゃぁないか。どうしたんだい?」
笹川京介。
顔よし頭よし運動神経よし。
女子に対する性格は良くモテモテのこの人。
この人と神野さんが?
「ちょっと聞きたいことがあるんです。」
「なんだい?」
「あ、えーと他の人は聞かないでおいてもらえますか?」
返事をしながら教室を去っていく笹川さんの友達たち。
「神野さんと付き合っているという話ですが?」
「ああ。そのことか。それは別に本当のことではないよ。」
なるほど。やはりデマでしたか。
「ちょうど良かった。聞きたいことがあったんでね。」
「はい、なんでしょうか?」
「神野さんはどういう人なんだい?すこし気になっていてね。」
はぁ。
「えー...多重人格者で現在確認できている人格は三種類。付き合うまではかなり時間がかかるでしょうね。」
すると笹川さんは
「....へえ。じゃ、いっか。」
そんなことを言いました。
じゃ、いっか?
「じゃ、いっか。ってどういうことですか」
「気になっていたけどやっぱりどうでも良くなったよ。」
どうでも、良く?
その瞬間僕の中の何かが切れました。
「あなたは...」
「ん?」
「あなたは一人の人を愛することもできないんですか?」
「ふっ...面倒なだけじゃないか。」
「面倒....あなたなんかが神野さんと釣り合うわけが無いですね。」
「どういうことだ」
「先客がいるんですよ。その人はあなたなんかよりもずっと強い。違う人格の神野さんのことすら好きになり付き合うために必死に毎日頑張っている。それがあなたには真似できますか?断言しますよ、できません。」
「分かったから帰ってくれ。」
「....」
僕としたことがつい熱くなってしまいました。
「早く帰ってくれ。」
そして翌日、事件が起きました。
続きます。
...当たり前だけど。




