第十七話。〜告白編
「おい、秋斗！どういうことだこれはああああああ！」
朝自分の教室に入ったらいきなり鳥肌さんに怒鳴られました。
白石秋斗です。
なんで怒鳴られたんでしょうか。
「お前なあ、俺がどんだけ勇気を振り絞ったと思って...」
「とりあえず落ち着きましょうよ、何があったんですか？」
「コクったら、フラれた。」
「........え？なんですか？耳が遠くなったみたいなんですけど...」
「だから、コクったらフラれたんだって！」
「................マジですか？」
「ああ、マジだ。」
なんででしょう？あのときのあの顔、間違いなかったはず。
いや、もしかしたら僕の問題発言によってその気が消え失せたとか？
いや、そんなはずはありません。あの後神野さんは笑って許してくれたんですから！
じゃあ何が原因なんでしょうか？なぜ？僕の仕事が失敗したうわああああああああああああああ！！！
「おーーーい、秋斗ぉ？だいじょぶかぁ？」
「はっ！」
いけない、僕としたことが取り乱してしまいました。
「こほん......で、どんな風にしてフラれたんですか」
「それがだな....劇的なツンデレでだな。まあ、あれはあれでありっていうか？」
「あ〜そうですか、じゃあ任務終了ですね、ほら、報酬報酬。」
「終わってない終わってない！しかも報酬払うなんて聞いてねえよ！」
「ちぇっ。」
なんだ、面倒なことに巻き込まれなくて済むと思ったんですけど...
「じゃああの時のことを説明するぞ。」
『........神野ちゃん』
『はい？』
『好きだ！付き合ってくれ！』
『..........................』
『..........................』
『はあ？何言ってんの？キモ。こっち来んな。』
「..........夢でも見たんじゃないですか？」
「いや、そんなはずはないぞ？キモ。こっち来んな。って言いながら神野ちゃんが俺を殴った時痛み感じたし。」
「殴られたんですか。それは大したツンデレぶりで。」
「だろ？」
ん〜...しかしあのときの神野さんはまさしく鳥肌さんのことを好きで....
あれ？なんか忘れているような。
神野さん......神野さん...
あ。
そうでした。
これまた面倒くさい設定があるんでしたね。
「鳥肌さんは知らないだろうから教えておきます。」
「何を？」
「神野さんはですね、多重人格者なんですよ。」
ははは、まだまだ続きそうですね〜（なぜ他人事？
