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第一章:予感、そして・・・

『 ドキドキ☆七つのしつもん 〜あなたの霊力はいくつ?〜


 ・次のしつもんに○か×で答えてね!○の数であなたの霊力がわかっちゃう!?


  

  問一 最初のしつもん。あなやは幽霊や占い、お化け、神様や超能力を信じる?


  問二 次のしつもん。ときどき、誰もいないところから声が聞こえたりする?


  問三 なんだかいつも、背後から気配がしたりする?


  問四 金縛りにあったことがある?


  問五 異世界に迷い込んだことがある?


  問六 また、これらを防ぐ能力がある?


  問七 最後のしつもん! 実は幽霊やお化けが見える?


 

 ・どうだったかな? ○の数が五つ〜全部だった人は…大変!あなたは霊能力者かも!?神秘的な能力が秘められているかも 』




「…なにこれ?」

「だから、心理テストだって。どう?勇気は何個当てはまった?」

僕の目の前に差し出された小冊子。そこには如何にもメルヘンチックなレイアウトでこう書かれていた。


 『★神秘の館★ 〜あなたの能力を暴き出す〜』


胡散臭さもここまできたら尊敬ものだ。こんな本、誰が買うっていうんだろうか。

「はぁ…。こんなの全部当てはまるわけないでしょ?まったく、どこから調達してきたのこの本」

「The☆百円均一」

ここにいたよ。よくレジに持っていけたな。

「ほんと、勇気はこういうのダメだよな。もっと神秘を感じようぜ?そうする事で目の前の平凡が開け…」

「僕はその平凡が好きなの。あ、もうこんな時間だ。じゃあまた明日」

適当にあしらって教室の引き戸に手をかける。そして振り返り、一言。

「僕は科学的根拠の無いものなんて信じないから」



僕は今まで、科学的根拠のない「不思議」で「神秘」な「インチキ臭い」類を信じたことは一度も無い。理由は実に簡単。「普通」じゃないから。

普通じゃない奴は大抵、碌なことにならない。「平凡」「普通」「人並み」を捨てた奴は破滅するか、一握りで偉大になるかのどっっちかだ。

別に偉大になりたいわけでもない僕は、決して「普通」を捨てたりなんかしない。

普通に学校に言って、普通に友達作って、普通に人生を歩む。それが一番。うん、理想だよね。

僕は普通になるんだ。そう、普通に、「普通」に。


ふと、さっき教室で見せられた質問が頭に浮かんだ。


―――『問一 最初のしつもん。あなやは幽霊や占い、お化け、神様や超能力を信じる?』


ふん、愚問だ。信じるわけ無い。それこそ「科学的根拠のないもの」じゃない。


―――『×』


頭に冷たいものが当たった。

「ヤバ、雨だ」

小降りだけど、服がずぶ濡れになるには充分だ。スクールバッグを頭上にかざし、歩くスピードを速める。

雨がコンクリの地面を叩く音。水たまりを蹴る僕の靴音。それとは違う、人ともつかない声が聞こえた。


「…くる…い」

「くる…し…」

「くる…しい……すけ…て」


はぁ、と溜め息を零す。後ろを振り返るのも面倒。それに、こんなのはいつものことだ。相手にしてたらキリがない。

そう頭に言い聞かせ、そのまま家の方向へと歩いた。


―――『問二 次のしつもん。ときどき、誰もいないところから声が聞こえたりする?』


―――『○』


それにしても今日は寒い。日が出ていればまだ温かいけど、その恵みも雨雲のせいで隠されている。

早く帰ろう。洗濯物も干しっぱなしだ、早歩きから小走りに変えようと足を上げると、背後から嫌な寒気が走った。

例えるならば、満員電車。ギリギリまで人が背後に近づいている、そんな感覚。うわ、想像したらなんだか気持ち悪いや。

しかし、ここには人は僕以外いない。なんせ夕方の住宅街だからね。しかも雨。人がいないのも当たり前といえば当たり前。

だったら、後ろにいる気配は誰のもの?

やっぱり後ろを振り返るのは面倒だ。これも慣れていないけれどいつものこと。スピードを小走りに切り替え、そのまま先を急いだ。


―――『問三 なんだかいつも、背後から気配がしたりする?』


―――『○』


ふと、足を止めた。いや、『動かなくなった』の方が正しいかな。結構早めのスピードで走っていたのに、いきなり体は動くのをやめた。

「ほんと、今日は何でこんなに多いんだ…」

そういえば、この前クラスの女子が「雨の日は変なものが集まる」とか言っていた気がする。嫌だなぁ、洗濯物濡れちゃうよ。

それでも、やっぱり声を荒げるのは億劫だ。僕が大層面倒臭がりやってわけではない。また、これもいつものことだから。

体が動かなくなってしばらく、僕の体は音を立てて地面に倒れこんだ。どうやら体の自由がきくようになったらしい。

「あーあ、服びしょびしょ」


―――『問四 金縛りにあったことがある?』


―――『○』


人がいないとはいえ、このまま地面に寝っ転がっているのは怪しすぎる。普通じゃない。

立ち上がろうと地面に手を付いたとき、異変に気が付いた。

「地面…濡れてない?」

気付くと同時に、さっきの声がより鮮明になって聞こえた。


「苦しいよ… 苦しいよ…」

「助けて… お願い…」


これだけで気分は最高に悪いっていうのに、背後の悪寒と体の静止のオマケ付き。

さっきまで振っていた雨は跡形も無く消えている。大空を隠していた雲も、どこにも見当たらない。しかし、空の色はなぜかベタ塗りした様な灰色。

また連れ込まれた(・・・・・・)。何回も言うが、慣れてるわけではない。慣れるはずもない。

でも、もう驚かない。それが慣れだって?そんなの僕は認めないもんね。

だからって流石にこれはイラつくよ?コイツらのせいでびしょぬれだし、洗濯物もおそらくやり直しだし、無駄に神経もすり減った。

そんな訳で、ちょっとお説教。

「おい、いい加減にしろ!」

溜め息混じりで、めいいっぱいのムカつきを込めた。

途端、空気が戻った。背後の悪寒、変な声、体の固まりも戻る。幸い、人も通ってない。


―――『問五 異世界に迷い込んだことがある?』


―――『○』


―――『問六 また、これらを防ぐ能力がある?』


―――『○』


「もー、なんなんだいつも!僕に言っても何も出来ないって前に言っただろう?」

目の前に向かって大声で叫ぶ。誰に向かってだって?それは――

「楽になりたいなら自分達でなんとかしろ。僕を巻き込むな。あぁ、確実に選択やり直しだ!!」

それは――人のカタチを保ちつつ、違う生物と化している、

「お前ら、もしこんなとこ人に見られたら…あぁ、考えただけでおぞましい!僕はたちまち普通から転げ落ちるんだぞ!?」

所謂、『化け物』。


―――『問七 最後のしつもん! 実は幽霊やお化けが見える?』


―――『○』


―――『○の数が五つ〜全部だった人は…大変!あなたは霊能力者かも!?神秘的な能力が秘められて――』


「あぁ、分かってるさ、分かってるともさ。僕は普通じゃないよ、なんか変な能力あるよ、だからどうした!?」

…どうかするから困ってるんだよなぁ。自問自答。しょうがない、僕の問に答えてくれる人間は生憎居合わせてない。


物心ついた時から、普通が好きだった。平凡でいたかった。とにかく目立ちたくなかった。

それでも、物心ついた時かた僕はその「普通」が無かった。

…なーんてね。言っておくけど、僕はこんな非科学的な体質が自分にあるなんて全く信じてないから。

変な現象は全てストレスからくる僕の幻想。きっと僕は生まれつきストレスを過剰に溜めちゃう子供だったんだ。嗚呼、なんて可哀想な僕。それに、なんか見えてるって言ってもそんなハッキリは見えないし。聞こえるってのもちょっと煩い耳鳴り程度。うん、全部気のせいだ。



「あら、勇気?何ボケーっと突っ立ってるの」

声のした方向を向くと、そこには僕をこんな体質に生んだ張本人が立っていた。

「あんまりボーっとしてるとそのまま人生終わっちゃうわよ?」

「母さんみたいに超音速で突っ走ってもそのまま人生終わっちゃいそうだけどね」

「いいのよ、母さんは徳川家康のように太く短く生きるから。そして戦死するのよ…!」

「確か徳川家康って最期は病死だった気がするけど」

「…気のせいよ」

「ちょっとこの人、今歴史変えようとしたよ!?」

そもそも戦死するのが夢だなんて、女性にあるまじき侍魂。まぁ、この母親を女だと思ったことは一度も無いのですがね。

「で、母さんは何でこんなとこにいるの?買い物…なわけないから、さっき殺っちゃった死体でも埋めにきたの?」

「アンタは母さんを何だと思ってるの」

そりゃもう、本物も泣き喚く化け物だと思ってます。でも言わない。僕が埋められちゃうもん。

「アンタを探しにきたのよ?まったく、帰っても家に居ないんだから」

「家に居なかっただけで探しにきてくれるなんて息子思いの母親ダネ、ボクウレシイヨ」

棒読み。

「違う違う、ちょっと知らせなきゃいけないことがあったのよ。そうじゃなきゃ、たとえ三日間音沙汰無しでも放っとくわよ」

憎しみを込めて言えばよかった。せめて警察くらいは呼んでほしい。

「用件言うわよ。また今日からしばらく留守にするから」

「ん、ああ。今回はどんくらいかかるの?」

「いつもと同じくらいじゃないかし。半年強、ってとこね」

母さんは、一年の半分は仕事で家にいない。

どんな仕事かと聞いたことがあったが、なんだか難しくてよく覚えていない。海外関係で、仕事も他国でやるとかなんとか。

僕が小さい頃は母さんもここまで多忙じゃなかったと思うけど、父さんが死んでからこんな風に忙しくなった気がする。

回想が曖昧なのは、僕は物心つく前の記憶が無いから。

父さんが死んだのは交通事故が原因で、その現場に僕も居合わせていたらしいんだけど、それも覚えていない。

事故のショックで記憶失くしている、というのが医者の判断。別に生活に支障ないから、どうでもいいんだけど。


「母さんがいないからって不規則な生活しちゃダメだからね?」

「そのセリフ、そっくりそのまま金属バッドで返すよ」

「家事サボったら、頭に蝋燭をつけた母さんがチェンソー片手に勇気そっくりの藁人形を作るわよ」

「この命に代えてもサボらないことを誓うよ」

罪状とペナルティーが割りに合わない。なんで家事を怠けた代償が命なのかは些か疑問だが、そこはこの母親だ、諦めよう。

「そうそう、美鬼も今年の春休みは帰ってこれないみたい」

「姉ちゃんも?どうせ彼氏とでも遊びに行くんだろうね。これだから最近の若者は」

「それ、十四歳の子供が言う言葉じゃないわね」

斉藤(さいとう)美鬼(みき)―――僕の姉貴だ。

母曰く、『鬼のように美しく育ってほしい』という願いを込めてつけたらしいが、仮にも人の名前に「鬼」はないと思う。

おかげで、姉ちゃんは割合美人に、そして母さんに勝らずとも劣らない恐ろしい女子高生に育った。厄介この上ない。

高校の寮に住んでいて、長期休暇以外家に居ないのがせめてもの救いだ。それほど怖いよ、斉藤美鬼は。

「おっと、もう行かなきゃ。じゃあ留守番よろしくね」

「母さんも体壊さないでよね。辛うじて人間なんだから」

「辛うじなくても母さんは人間なんだけど」

「はいはい、いってらっしゃい」

軽く手を振り、そのまま僕も帰路につく。そういえば母さん、濡れた僕を目の前にして傘に入れようともしなかったよね?なんて母親だ。



「今日…何かが起きる…」

朝、僕はベッドの上でそう呟いていた。

窓に目をやると、昨日夜も降り続いていた雨はすっかり止み、日の光が差し込んでいた。

こんな爽やかな日に良い目覚めが出来ないわけがない。

なのに僕の体は汗でびっしょり濡れていた。まるで、ついさっきまで悪夢にうなされていたかのような。

「はぁ…気分悪い」

ベッドから下りて、洗面所に向かう。汗びっしょりで気持ち悪いけど、シャワーを浴びる時間の余裕はない。適当にタオルで拭いておこう。


それにしても、なんなんだろう、さっきの予感は。何が起きるっていうんだ?気味悪い。僕か家族に事故でも遭うっていうのか?

…阿呆らしい。やめやめ、考えるのも疲れる。こんな普通じゃないことなんて、考えても何の価値にもならない。

そう自分でキリをつけて台所に向かった。朝ごはんでも食べて、忘れよう。



「よお、勇気。なんだ?顔色悪いな、寝不足か?」

学校へ向かう途中、聞き慣れた声が聞こえた。

笹本健(ささもとけん)。僕の親友。昔、暗い奥底に沈んでいた僕を助けてくれた、恩人。

「うーん、そんなところかな」

『いやぁ、今朝なんだか変な予感しちゃってさー』なんて、とてもじゃないけど言えないよね。

「あんまり夜更かしすると肌に悪いぞ?なんせ勇気は顔が最大の武器だからな」

「何それ、嫌味?健の方が顔良いくせに。僕なんてよく見積もって中の中だよ」

本当に、健の顔はかなり良い方だ。男の僕が言うのもなんだけど、かっこいい。

スポーツも万能、勉強もそこそこ出来るし、何より明るい。健が笑うと、天気も晴れてくる気がする。「晴れ男」…ってヤツかな?

「なぁーに言ってんだ。それこそ嫌味だぞ?俺なんかより勇気の顔の方が得するんだからな?」

「なんで?」

「女顔は男にも女にもガキにも年寄りにも好かれるらしい。つまり老若男女対応可能。この前女子がゆってた」

なんだか遠まわしに「男らしくない」って言われた気がする。な、泣いてなんかないからね!?

「他にも言ってたな。確か『萌え要素的に受け…」

「健、その続きを言ったら野口先生(体育教師、三十二歳独身 ♂)に『健は先生みたいな人がタイプだそうです』って真顔で喋るよ?」

「待て!!おまっ、なんつー嘘を!」

ふぅ、健が続きを言うのをやめてくれて良かった。ちょっと荒業だったけどね。



学校に無事到着。今のところ何も起こらない。

「おっはよー、勇気。昨日はよくも話の途中で帰りやがったなー」

ぶつくさ言ってくるこの胡散くさ男は天野義人(あまのよしと)

僕の大っっ嫌いな「科学的根拠のないもの」をこよなく愛する。まぁ、僕だてある程度の興味ならとやかく言わないけど、

「さぁ、今日も神秘について語り合おうぜ…!あ、それとも今日は校庭にミステリーサークルでも書いてみるか?」

ここまで行き過ぎていると、正直頭のネジが数十本抜けて、慌ててはめ直そうとネジを押し込んだら間違えて釘を刺し込んでいたんじゃないかと本気で思う。てゆうか、僕を巻き込むなっての。

「はい、おしゃべりタイム終了ー。ホームルーム始めるぞ」

担任の谷川先生が皆を席に着かせようと促す。

僕のクラスの担任であり、数学教師の谷川眞二(たにがわしんじ)先生。愛称『タニシ』



それから一時間が過ぎ、二時間が過ぎ―――とうとう今日の授業が終了。

本当に何も起こらなかった。いやいや、とても嬉しいんだけどね?なんだか振り回されたみたいで悔しい。

こんな時はさっさと帰って家でゆっくりするのが一番。そうだ、早く家に帰ろう。

「あ、勇気。この心霊写真なんだけど」

「ごめん、今忙しいから」

忙しくなくてもそんなもの見ないけどね。


「はぁ…はぁ…。なんだ、やっぱち何も起こらないや」

家まで全速力で走ってきてしまった。何もこんなにスピード出すことはなかったかも。

エレベーターの中で、僕はひたすら息を整えることに集中した。

電子パネルが「6」と表示した。

ズボンのポケットから鍵を取り出し、「斉藤」という表札が掛けられているドアの鍵穴に差し込む。

いつもと変わらない、ごく普通の行動。でも、それはここまでだった。


今思えば、僕はもっと部屋に入るのを躊躇うべきだった。


ガチャリ…と音を聞き、鍵の解除を確認する。ドアを開けると、やっぱりいつもと変わらない玄関。景色も変わらない。

だけど、空気だけが、いつもと違った。

それは、以前も感じたことがある空気。「化け物」の類が近くにいる時に感じる、変な感覚。

今まで感じてきたものの比べ物にならないくらい強いそれが、玄関横の僕の部屋から発生していた。

なんだ?またあの化け物たちか?いや、でもアイツ等じゃこんな存在感は出せない。じゃあ、何?

指の震えをなんとか抑え、部屋のドアノブを握る。ギィィ…と重苦しい音と共にドアが開き、その向こうに居たのは―――



―――女の子、だった。



黒髪に、黒い瞳。ごしっく…っていうんだっけ?そんな感じで、それでいてシンプルな黒いワンピースを身に纏っている。

程よい丈のスカートからスラリと伸びた足には、これまた黒いブーツがはめられていた。

しかし、何より息を呑むのは、格好に反して透けるように白い肌でもなく、整いつつ艶やかな雰囲気をかもし出すその容姿でもない。

背中に生えた、何もかもを飲み込むかのような闇色の翼。

彼女の身体に合わずその羽は異常に大きく、重くないのかなぁ…なんて場違いなことを考えてしまう。

歳は…十六、十七くらいかな?身長も僕より十センチ程大きく見える。―ってそんな事考えてる場合じゃないぞ、僕。

一体全体、なんで僕の部屋に女の子がいるんだ?この存在感からして、人間ではないと思う。

「お前が斉藤勇気、か?」

ふいに名前を呼ばれる。呼んだ主は、目の前の暗黒を纏う女の子だった。


「なんだ、弱っっっそうだなー。見た目まんま女の子じゃねぇか。こんなのが戦えんのかぁ?」

ケタケタと笑う翼付きの少女。あれ、案外口悪――じゃなくて!!

「ちょ、き、君誰?人間ではなさそうだけど。なんで僕の名を?」

「お、さすがにアタシがこの世のものではないってのは分かってるみたいだね」

如何にも意地の悪そうな笑みを浮かべる女の子。だから誰なんだって!

「アタシは使い魔。今日からお前と共に戦い、武器となる『化け物』さ」

「使い魔…?いやいや、言ってること分かんないって。てゆうか、何?武器って?」

「お前は今日から『ハンター』となりジャンクを壊していく。いいか?」

「た、タンマタンマ!!意味が理解できません!」

「せいぜい、アタシの野望を叶えるための足となることだな。ま、よろしく頼むぜ?斉藤勇気」


……はぃぃぃぃいいいいいいいい!?




斉藤勇気 十四歳


僕はこの十四年間に


科学的根拠のない


「普通じゃないもの」を


信じたことは


一度も


ない


…んだけど、


どうやら


信じなければ


いけない時が


来たみたいだ……





修正済

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