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第十四章:土曜日の午後

趣味に走りました。それだけです。

ハロー!深雪なのです!!

今日は土曜日、つまり休日。

なので、只今家で、シャムと遊んでいるのー。

へ?どんな遊びかって?フフフ・・・・それはね・・・・・・・・。



「ちょ、み、深雪!おおお落ち着けって!!」

「落ち着いて無いのはシャムだよぉ?フフフ、大人しくこれを着なさい〜」

「だーかーらー!そんな服着れねぇっつってんだ!!」

「えー、絶対似合うよー?シャムのために作ったのにぃ・・・」


私はしょぼん、と俯いた。演技だけど。


「あのな、俺のために作ってくれたのは嬉しいぞ?でもな・・・・」

「嬉しいなら着てー」

「だからっ!!!なんで俺のために作った服がメイド服なんだよ!!!!!」


冒頭の訂正。シャムと遊んでいるの所、間違いでした。

シャム()が正しいです。


「『で』ってなんだ!『で』って!!!」

「あれ?シャムなんで分かってるの?読心術?」

「なんとなくだっ!」

使い魔って凄いなー。読心術も使えるんだぁ。今度の同人誌のネタはそれで行こうっと。

「ちょい待てぇ!!なんだ、ネタって!つーかお前同人雑誌描いてたのか!?」

「ふふふー」

「笑ってごまかすな!!!」

細かいとこ煩いなぁ。

「・・・て、事でシャム、覚悟ー!!!」

「う、わぁぁぁ!!!!ちょ、せめて脱がせるな!!俺が自分で着替える!!!」

「ほんとぉ?」

「ほ、本当だから、俺の服の裾を掴んでるその手を離せ・・・・」

「言っとくけど、途中で逃げ出したらジュエルさん(鞭所持)を呼ぶからねぇ?」

「卑怯だ!!!」

ま、どのみちシャムがメイド姿になったらジュエルさん呼んで一緒に笑う気なんだけどね。

ついでに勇気君にも来て貰って、メイドになってもらおうかな?うん、似合うね、絶対。

「呼ぶんかぃ!じゃあ意味ねーじゃん。俺は逃げる」

「そしたら神様に言いつけるー」

「神?・・・・・ってあの神か!?それはやめろ、っつーかお前どうやって言いつける気だ!!」

「私と神ちゃんはメル友なのー」

この前私宛に手紙が届いて、そこに神様のメールアドレス載ってたんだよね。てゆーかナチュラルに心読まれた?

「何考えてやがるんだ、あの変態ジジィ!」

「なんかね、使い魔の様子とか、ジャンク狩りの進み具合とか、最新ファッションとか教えてもらうためにハンター全員に教えてる

んだってー」

「絶対最後のやつが最大の理由だろ!!」

それは私も思うー。神っておちゃめなんだね。世の中が不安だなぁ。


「ま、そーゆー事だから、潔く諦めてメイドちゃまになれー」

「メイドちゃまってなんだよ!?あーもう、分かった!ジュエルとか呼ばないなら着てやるから!!」

「やたー!」

「その代わり・・・・・・・」

へ?代わり?

「お前も着るんだぞ?」

「どうだ!」と言わんばかりにニヤリと笑うシャム。

・・・・・まったくもう、この子は本当に阿呆だなぁ。

「別に良いよぉ?」

「へ?」

シャムが間抜けな声を出す。

「着ても良いよぉ?」

「・・・・・お前、普通は嫌がらないか?」

「だってメイド服なんて数え切れない程着てるもん。しかもそれで町も歩いたもん」

「・・・・・え、マジ?」

「私を誰だと思ってるの!レイヤーの姫、深雪ちゃんだよ!?」

あ、『レイヤー』ってのは『コスプレイヤー』の事なのです。コスプレする人の事を言うのー。

「ツッコミたい所は沢山あるんだが・・・・・・・・そうか、だからか」

「へ?」

やけに素直に納得するシャム。

「だからお前の部屋には如何にもアニメキャラが着てそうな服を着飾ったトルソーが置いてあるのか」

「いえーす」

「なるほどな・・・・・・・・。あばよっ!!」

「まてーい」

逃げようとしたシャムの首を鷲掴みする。

「さっき言ったよねぇ〜?私が着ればシャムも着るって」

「それは・・・・・・なんだ、その・・・・・・・・・」

「問答無用ーーーー」

「うあー!!だから脱がすなって!!!!」

もう、わがままなんだからぁ。

「しょうがないなぁ、じゃあ外に出ててあげるから、ちゃんと着替えるんだよ?」

「しょうがないってお前・・・・・・・・」

ブツブツ言ってるけど気にしな〜い。

ま、逃げないよね。だって逃げたら神とジュエルさんの刑だもん。




――――十分後


「ねー、まだぁー?」

「ちょ、開けるなよ!?これ着るの結構難しいんだから・・・・・・・」

シャムちゃん焦ってるー。かーわい〜。

「だから着せたげるって言ったのにぃ」

「・・・・・・・・・・・・・・・お忘れの様ですか、俺は男です」

「初耳だねぇ〜」

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

言い返せないでやんの。かーわい〜。


「き、着たけど・・・・・一応」

お!やっとかー。どれどれ・・・・・・・・・・


                    ガチャリ


ドアを開けるとそこには、黒地に純白のフリルエプロンが取り付けてある所謂メイド服を纏った猫耳のシャムちゃんが。

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

「男のメイド姿なんて見て何が良いんだか・・・・ったく」

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

「言っとくけど、すぐ脱ぐからな!!ってあれ?深雪?」

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」


                ・・・・・ぷるぷるぷるぷる・・・・・・


「え、まさか・・・・・・スイッチ入っちゃった?」

「か・・・・・・か・・・・・・・」

「やべ、逃げ」

「かぁぁぁぁぁぁぅわぁぁぁぁぁぁぁぅいいいーーーーーーーーーー!!!!!!!!!!!!!」

「ほげーーーーー!!!!」

スイッチ入りました☆

何この子!!めちゃくちゃ可愛い!男のくせに!

元々の猫耳ともうマッチしまくっちゃって・・・・・・・・理性失う!!!!!

「女の子が理性失うとか言っちゃいけません!!」

「心読んでるところも可愛いー」

「そこらへんの可愛さは意味分からん!」

「シャムぅーーー!ギュー」

「痛い!!力入れて抱きしめるな!」

「ギゥーーーー」

「話聞いてたか!?いたたたた!!」

だって可愛いんだもんー。

「み、深雪!服脱がそうとすんな!」

「メイド服は脱がせてなんぼー」

「意味分からん上、その思想はかなり危ういぞ!?」

「うふふふふふ・・・・・・」

「う、や、やめろぉぉぉーーーーー!!」






「・・・・・・・・・・・・何やってんだお前等」

ドアに目を向けると、そこにはジュエルと勇気が。

視線はどちらも俺のメイド服。

「・・・・・・失礼しましたぁ」

「ちょ、ちょお待て!!」

いけないものを見てしまったかの様にドアを閉めようとする勇気を必死で止めた。

「深雪にメール貰って来て見れば・・・・・」


今の状況。


俺=メイド服。

深雪=俺に抱きついてる、しかも脱がせている。

メイド服=暴れまくったのでメチャクチャのグシャグシャ(つまり乱れている)。

しかも二人とも風とか使った大バトルを繰り広げたので息は荒いし、顔も赤い。

その上、上記と同じ理由で、なんか汗掻いてる。

そして、俺は目に涙を浮かべている。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。


「ジュエル、今日豚肉の特売だったから、今晩は生姜焼きにしようか」

「お、美味そうだな。じゃあさっさと帰るか」

「お二方、せめて何かツッコんでくれ!なんか泣きたくなる!!」

既に涙目だけどさ。

「だって・・・・・・・なぁ?」

「ねぇ?」

「これには深・・・・くも無いけど取り合えず訳が!!」

「ギュー」

「なんでお前はこの状況下でさらに力を入れて俺を抱きしめますか!?」

何この子、嫌がらせ!?

「「お邪魔しました」」

「だからぁ!!!」



何度も何度も誤解する二人に何度も何度も説明して、やっと事情を理解してもらえた。

「つまり・・・・・」

勇気の視線が俺から深雪に移る。

「シャムは安西さんが弱いであろうメイド服を身に纏って安西さんを誘惑し、その上襲った・・・って事でオッケ?」

「猫・・・・・ちょっと見ないうちにサイテーな男になりやがったな」

理解してもらってない!!

「その女の子らしい瞳の中でお前は何を映してるんだ!!」

オッケ?じゃねーよ!

「嘘だって、シャム」

ニコッと笑う勇気。その笑みの中には何やら黒い物がありそうだ。

ジュエルに洗脳されたか?

「しっかし、深雪にそんな性癖があるとはなぁ・・・・・・可愛いものを見ると暴れるって有る意味怖えな」

「僕もビックリ。しかも襲っちゃうんでしょ?さっきのアレがそうか」

「ジュエルや勇気を見たときもヤバかったっつってたぞ。特にジュエルん時はもう・・・・・・」

俺とジュエルに同時に萌えていたアイツは半端なく強かった。

そしてそれを正気にできた俺は凄いと思う。

「で?今までに何回襲われた?」

ジュエル・・・・・なぜお前はニヤニヤしてるんだ・・・・・・・・・。

「い、今のを合わせて三回目・・・・や、四回目か?」

「うわぁ、生々しい数だね」

「そこでなぜ引くんだ、勇気!」

泣いちゃうよ!?

「あれ?そういえば安西さんは?」

「そういえばさっきから居ないな」

「あぁ、深雪なら・・・・・・・・・」

「はーい、お待たせしましたぁ!!」

勢いよく部屋のドアを開けた深雪。

因みに、深雪の部屋の壁には入り口とは違うドアがある。勿論、部屋に繋がっている。どうやら深雪はその部屋に居たようだ。

って事は・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。

「二人に似合いそうな服、探してたら結構時間かかっちゃって」

テヘ、と笑う深雪の格好は・・・メイド服。俺とは違うタイプの、ピンク地の服だ。メイドっつーかロリだな。

そして彼女の手には・・・・・・二着のコスプレらしき服が。

やっぱりか。

今深雪が出てきた部屋には、深雪が作ったor買ったコスプレ達がドサッと置いてある。つまり・・・・・・・・・・・・・・・・。

「えーっとね、勇気君にはこれ」

差し出したのは、絶対アニメかなんかのキャラのコスプレであろうセーラー服。襟とスカートがピンク色って、現実的にはありえんだろ。

「ジュエルさんにはこのとっておきを是非・・・!!」

息を荒くしてジュエルに差し出したのは、ゴスロリって言うのか?そんな服。これもなんかのアニメキャラのやつだろうな。

地が黒い。それに黒と白のフリルが付いている。おっと、リボンも黒いな。中身が真っ黒けなジュエルにぴったりだ。

「・・・・・・・・は?」

ジュエルの顔が驚いている。すぐ分かるほどに。

勇気に関してはもう何をすれば良いのか察した様だ。口元が引き攣っている。

そうだ、その通りだ勇気。

「これを・・・・・どうしろと?」

お、ジュエルも感づいてきてるな。多分その通りだ。

「勿論、着て☆」


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。


「よし、勇気の着替えは俺が手伝ってやる!」

「ちょ、シャム!?」

「シャム、ヨロ〜」

「お前にも俺の苦しみを味あわせてやる」

「酷!!ってシャムひっぱるなって!ちょ、嫌だぁぁぁぁ!!!!」

全く持って俺と同じ反応だ。

廊下に突き出して無理やり桃色セーラー服を被らせる。

もうこーなったらコイツで鬱憤を晴らしてやるさ!

お、ドアの奥からもジュエルの怒鳴り声が。

フフフ・・・・いい気味だ。別にコイツらは悪くないんだけどな。




そうして、今日は皆でコスプレ大会になったとさ。

因みに深雪はジュエルと勇気を襲い、ジュエルはヒラリとかわしたが、勇気はそのまま押し倒されましたとさ。

さすがに喰われそうになったから俺が助けてやったとさ。


あー、めでたくねぇ。

深雪ちゃん・シャム視点で話してみましたbb


私の趣味を爆走したお話しです。

メイド服って・・・・・良いよね(殴

実を言うと、勇気に着せるのもメイド服にしようと思ってました。もっと言うと、深雪が着てたタイプの。

で、深雪がセーラー服。あ、その方がしっくりきたかもなぁ・・・・・・。

ま、これはこれで良いか^^


今回のものは軽くて書きやすかったです。なんかどんどんジャンルが「SF」からかけ離れて行ってる気がしてなりません;;


後もう少ししたらSFらしいお話しが出てくる・・・・かもしれません(ぇ

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