表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
4/4

アリス

そういえば、君の名前を聞いていなかったね?


分からない?

忘れてしまった?


大丈夫、気にすることないさ


なんでかって?僕が知ってるからさ


暫く名前を呼ばれていなかったし、忘れているのかと思ってね


アリス


もう忘れないようにね?






------

ボーシ屋さん、今日はどんな物があるんですか?

ボーシ屋さんは色んな所へ気の向くまま行き、綺麗だったり珍しい物を手に入れてはお城へと持ってきてくれる


今着ているドレスもボーシ屋さんが遠い所で見繕ってきたもの


門の中の案内人のジャックさんもお話友達


今日も薔薇の香りが心地よい庭園で、主さんと紅茶とタルトのお茶会


気まぐれにやってくる猫さんが膝の上でうたた寝をしている


このタルトは、以前客人だったハートさんがお気に入りだったものらしい


晩餐のあと


デザートと夜のお茶会を兼ねてのこの時間は、とても素敵な時間


夜空のお茶会の方がアリスは好み


あれ?いつからわたしじゃなくてアリスって



----------

どうしたんだいアリス?

少し顔が赤いようだね


夜の紅茶と、タルトはまだアリスには早かったかな?


おいでアリス


そうだよ君はアリスだよ


ああ、ありがとう使用人


片付けておいておくれ


アリス御嬢様は僕が寝室へ運ぶから大丈夫だよ


------


貴方の名前は?

(ぬし)でも(主)でもない、名前、、は?


ら、ビット?


どうしてかしら、なんで忘れてたんだろう


ごめんなさいラビット


自分の名前も貴方の名前も忘れていたなんて、、


何があったのかしら



------

今日も素敵な1日だったねアリス


明日も明後日もずっとこんな日が続くよ


どうしたんだい?


いけない子だねアリス


1人で眠れないのかい?


ああ、大丈夫

ドレスは綺麗にかけておくよ


ダメだよアリス


そんな声を出したら


君は純新無垢な純血のアリス、、、だったのにね



---------

ラビットを抱き寄せるとベッドに深く沈んでゆく


深く


深く


沈んでいく


淑女でも少女でもない


アリスはアリス


ここにいる、アリスがアリスなの


-----

アリス、夢から覚めてこのセカイから居なくなるなんて事はない、アリス


Fin





















評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ